ハロウィンの奇跡 2016年10月24日-2016年10月30日


柴田聡子 - ぼくめつ

 

■畏敬の食/小泉 武夫

畏敬の食

帯がついていたら手にとらずに済んだのにな

 

■世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい/森 達也

世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい (ちくま文庫)

いい表題。中身に楽天的なところはない。

 

■昏(百年文庫)/北條 誠 久保田 万太郎 佐田 稲子

昏 (百年文庫)

「昏」でこの三篇をまとめて一冊にしたところがあっぱれだ

 

■芸術と科学のあいだ/福岡 伸一

芸術と科学のあいだ

わりとバランス感覚がある

 

2016年10月24日-2016年10月30日

朝のラッシュ時に私鉄が止まって普段通勤に使っている地下鉄に人が流れこんできた。静かな口調だったが駅員にイチャモンをつけているおじさんがいて「こういうのがいるから」と思って見ていると周りの人も同じ目で彼を見ていた。世間の意識が変わったのを感じた。それにしても代償が大きすぎた。 

普段からは考えられない乗車率だった。「人に埋もれて眠りたい 肌に埋もれて眠りたい」という柴田聡子の歌の一節が浮かんだ。その日の朝から急に冷え込んでいて、案外暖かくて気持ちよかった。連れもおらず、ただ静かに立っている人が多かった。前の前の前のサラリーマンの耳の産毛が朝日に照らされて光っている。イボのところに毛が密集していて不思議だった。その前のOLの耳はカボチャとコウモリのピアスが並んでついていてかわいい。買った時は、つけた時だってこんなに長時間多くの他人に見られると思わなかっただろうな。非常に穏やかな時間が過ごせたがたまたま周りにアクの強い乗客がいなかっただけでこういう事はめったにない。次からは午前休をとると決めた。