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12/28(水)

やがて退勤。逃げるように職場をあとにするがパソコンの電源を切ってきたか怪しい。やよい軒で夕食。しょうが鍋を注文。アジフライに釣られた。映画館へ移動し、「偶然と想像」を観た。フォントが美しい。濱口監督作品はこれが初めてだが、セルフパロディぽい印象を受けた。芝居の中の芝居というか。監督作品のどういう点が評価されているかがなんとなくわかった気がする。第一話の口論シーンの緊張感!「バイブに謝れよ」の切れ味。第二話、第三話の思ってもみなかったこと、しかし心の中にずっとあったことが引き出される展開。帰宅、風呂。

12/29日(木)
9時起床。コーヒーをいれて、ハムチーズトーストを食べた。洗濯もする。ラジオでは小柳ゆきが喋っていた。ミイラ展で来日しているミイラの死因、織田信長の死の真実、そしてAI。異様にテンポよく、本当に楽しそうに話すので笑ってしまう。今日はIさんと打ち合わせ。電車の中では近代ナリコさんのミニコミモダンジュース』の7号を読んでいた。料理本の歴史、料理とジェンダーなど盛りだくさんの内容。電車を降りて烏丸から河原町の地下道を歩く。地面のの黒い丸は全部吐き捨てられたガムだと演劇のフリーペーパー「とまる」に書いてあったことを、通るたびに思い出していた。ここ10年ほど。今回、黒い丸は激減していた。ガムが売れないというのは本当なのだと思った。フリスクに取って代わられたとか。

祇園四条駅の改札前で、出てくる人の顔を注意深く見てわたしを探しているIさんの姿を見て申し訳なく思う。地下道が思ったより長く、遅刻していた。合流し、そこから蕎麦屋と喫茶店を3軒はしごしながら打ち合わせを進める。昼食はゆりねうどん。ドーム状のゆりねの揚げ物が乗っかっている、と思ったら球状で倍だった。今まで食べたゆりねの総量を越える量。「ドーム状じゃなくて球なんですね!」「これ1日何食出るんでしょう。ゆりねボールはいくつ仕込んであるんでしょう」蕎麦屋の中でずっとゆりねボールの話をしてしまう。打ち合わせしましょうと言って遊んでもらっているのも、『モダンジュース』を見せて「たぶん家にありますよ」と返ってくるのも、今までの友達づきあいではなかったことで不思議な感じだ。

18時、Iさんと別れて電車に乗る。途中下車してイオンへ寄る。メガネ屋でメガネの調整。ハイネックのフリースを探して紳士服売場とユニクロをフラフラ。売れてサイズと色がなかった。トップバリュはちょっとギチギチのような。ユニクロのモックネックフリースを数年越しにまた買うか。考えているうちに季節において行かれそうな予感。
夕飯は大戸屋でとった。さばの塩焼き定食。ティラミスも食べた。店内がすいていたので読書。『覚醒するシスターフッド』を読む。

覚醒するシスターフッド


このイオンは通っていた高校に近い。駅のホームのトイレを見て、ここで朝、登校前にスティックコンシーラーを塗っていたことを思い出した。にきび跡の赤みがとても気になっていた時期。今まで忘れていた。帰宅、風呂。寝る前にぽんつく堂のイベントすりすり会用の原稿をつくる。

12/30(金)
コーヒーをいれて、しらすトーストを食べた。食後、原稿の仕上げ。スーパー2でコピー、郵便局でレターパック購入。電車に乗って京橋へ。いつ来ても天井が低く、中途半端な段数の階段が突然出現する京阪モールの館内。とくに何も買わずに出て松屋で昼食。好物のビビン丼、アンガス?産だとかで肉がごっつくなってきんぴらごぼうがなくなっていた。無印ビビン丼に戻してほしい。15時、ぽんつく堂到着。和室が久しぶりだなとここに来る度に思う。原稿提出、数冊買う。店をあとにし、最寄り駅まで帰る。カルディでスパゲッティを買う。アドブルー(尿素水)不足で物流に影響が出る、というニュースを思い出し1パックにするか2パックにするか迷う。今に食料不足、買い占めが起こるから米だけでも半年分備蓄しておくようにとかいうツイートも見たが、影響はどれほどのものなのか。アドブルーがない、というのは12月初旬には職場で騒がれていたことで、ニュースになるまでひと月タイムラグがあった。1パックにした。服屋は新春セールの準備中なのか、棚がすかすかだった。帰宅、風呂。湯船につかり、排水溝の掃除もした。連日の外食で胃もたれ気味なので夕食はなし。ハラールフード店で買ったデーツだけ食べた。段ボールに直接入っていて輸入物ぽい。干し柿のような味。買おうか迷っていたので得をした気分。

12/31(土)
起きて寝具の洗濯。ベッド下のほこり取り。やんわり窓拭き。まな板などをハイターにつける。シンクに水を溜めていっぺんにやろうとしたが、いまいち白くならない。まな板は原液を塗布してラップ、マグカップは内側に水をいれないと漂白できない。11時台にしらすのスパゲッティを食べる。その後読書。

末井昭『結婚』。

結婚

数カ所声を出して笑った。

平山亜佐子木嶋佳苗についてのブログを読み終わる。ちびちび一週間くらいかけて楽しんだ。ネットの特定班が全員2ちゃんねるに集結していた時代。夕方、ドラッグストアへ行って納豆、牛乳など買う。スーパーにみなぎっているであろう大晦日の殺気を避けられた。帰宅、風呂。仕事のある日とほぼ同じ時間。ラジオの年越し特番を避け、柴田聡子のCDをかけて過ごした。ひとり暮らしなのでいつでもできることなのに、大晦日に自分のいつも通りを貫き通せることに深い満足感がある。22時ごろ、ようやくお腹がすいたのでねぎとベーコンでチャーハンをつくって食べた。その後ツイッターを見ていて、気づいたら年があけていた。

1/1(日)
コーヒーだけ飲んで家を出た。10時すぎ実家着。父、母、妹みんないた。おせちと雑煮を囲む。妹が絶え間なくずーっと喋っていて本当に楽だ。母も妹も「こたろう」「こたろう」とこたろうの話で盛り上がり、誰かと思ったら妹の友達の飼い犬だった。こんな感じで新キャラが増えていく。妹の話の中で友達や上司はすべて固有名詞で出てくる。3年くらい前まで恋人かというくらい親密だったAちゃんと今は疎遠になっている。決定的なことがあった訳ではないが、Aちゃんが出産しても連絡をよこさないことに対して拗ねる妹。なぜか母親とも連絡先を交換している。かつて妹の誕生日サプライズに協力したのだという。否定はしないが付き合いが濃厚すぎて恐ろしくなりぐったりしていると、妹とAちゃんは生年月日がわずか一日違いだという情報が出てきて息を吹き返す。またホロスコープを見てみよう。あとは妹の職場のおっさんの「『命の母でも飲んだらあ?』って言ったらブチ切れられちゃったガッハッハ」という最悪の最悪包みのような発言に対して怒る。妹が最近ずっとイライラしてしまう自分に困っているという話題の中で話されたのだが、母親が「昔の妹だったら笑い飛ばせた」と言っていたのが引っかかる。妹が矯正しないといけないような事柄ではない。どうしようかと思ったが、妹の喋りに押し流される感じになった。別にそれでいいような気もする。また3人でバカにしてくるようなことがあったら食事中であれ席を立って帰ってやる、と身構えていたがそういうことはなかった。母親、台湾人に対する偏見あり。「なんなんその偏見」と発言しておく。おやつにドーナツ、ラスク。

そのままなし崩し的に宿泊することになり、自分の中の感染症対策の指標がぐだぐだになった。夕食はおせちの残り、白飯。食後、とくにすることもないのでテレビを見る。コンビニスイーツ美味しんぼのような特番。出演者を泣かせるような演出には辟易したが、鎧塚コラボのミスタードーナツを食べておけばよかったかなと思うような語りを聞けた。企業コラボの仕事をしている人の視点がちゃんとあった。父親はいつかの同番組を見て30分くらい歩いてセブンイレブンにプリンを買いに行ったという。父親にもミーハーなところがあるんだなと笑えるような、テレビが父親にばっちり影響を与えていることに背筋が冷たくなるような。寝る前に読書。同人誌『締め切りの練習』7号、
藤本和子『ブルースだってただの唄』を読む。

ブルースだってただの唄 (ちくま文庫)

1/2(日)
実家で目覚める。朝食はアスパラの入った目玉焼き、食パン。テレビで駅伝を見る。10時ごろ実家を出て、11時ごろ家に帰りつく。引き続きラジオで駅伝中継を聴く。ラジオの、意識の持っていかれなさが助かる。やっぱりわたしはこちら側だ。洗濯して、昼食(何かは失念)を食べたり日記を書いたりする。夕方、彼氏が来る。枝豆、ほうれん草、冷凍餃子、冷凍チャーハン。ビールも飲んだ。ラジオにて、片山杜秀の「デヴュッスィー」という発音に対してコンマ数秒で「いや発音ええな」と突っ込む粗品。クラシックの迷宮リスナーが数年思っていたことに対しコンマ数秒で反応。共演とはこういうことなのか。「ドビュッシーとかカタカナに直して発音するのは、だめ!」「いや別にどうでもいいことなんですがね!」とやや様子のおかしい片山杜秀。番組の最後にホストである粗品だけが残り「片山さん『すいやせん』とか言って完全にザコキャラなんですよね」とぼやいていたのも笑った。夜中、腹具合がおかしくなりノロウイルスだったらどうしようと震える。知り合いやネットの人何人かが新年早々救急車で運ばれている。幸い寝たらなおった。

1/3(月)
起きたら昼前だった。ラジオで駅伝中継を流しつつ、納豆スパゲッティをつくって食べた。13時半、信貴山朝護孫子寺へ初詣に出かける。寅年に信貴山へ行くような趣味はなかったのだが、彼氏がテレビで見たらしい。マイカーの参拝客を少し離れた駐車場に誘導するなど工夫していたが、駅からの路線バスは渋滞で動かず、2区間ほどで乗客のほとんどが降りる事態に。この時点で15時。参道も寺も12年に一度の賑わいを見せていた。参道の和菓子屋の寅まんじゅうは飛ぶように売れ、箱詰めが追い付いていなかった。辺鄙な立地だからか家族連れが多い。日差しがあって風はなく、参拝日和だった。

帰りは朝護孫子寺から王寺の駅前まで歩く。ミスタードーナツロイヤルホストも和食さとも、餃子の王将も変わらずあった。王将へ行こうとしたが橋のたもとの位置を見誤っていて大回りしないといけないことがわかり、ロイヤルホストで夕食。好物のケールのサラダが入ったプレートにした。「それ冷たい?あったかい?」と彼氏。確かにほうれん草のような色でワサワサしていて、サラダっぽくはない。上の「好物の」は「(ロイヤルホストの)ケールのサラダ」にかかっている。自分で作ったらこうはいかない。
帰宅、風呂。ラジオをつけると特番で日食なつこが話していた。こんなに歌声と話し声が同じ人がいるだろうか。EXILEの曲が弾きたくてポップスの楽譜を手に取り、コードを理解していったというエピソードが意外。

1/4(火)
朝食はファミマのデニッシュパン。カスタードとあんこを半分ずつ彼氏と分け合って食べた。彼氏の友達がおいしいと言っていたとかで昨日ファミリーマートを探して買ったもの。見たまんまの味で、ハマるほどではない。昼食はおじや。チンゲン菜とひき肉の炒め物があったので入れて、鶏ガラスープで味付け。夕食はオイルサーディン丼。自力で開けられなかった瓶を彼氏に開けてもらってようやく中身を口にすることができた。今日から仕事はじめの人がツイッターにちらほらいて、自分が間違っていないか心配になりながら存分に休んだ。

青山ゆみこ『ほんのちょっと当事者』を読む。

ほんのちょっと当事者

本文の終わりに当事者を支援するNPOの連絡先が記されていて、物書きとしての気概を感じる。自分のもっていた差別意識をなかったことにしない姿勢も。そして青山さんは自己破産、難聴、男女差別、夜尿症の、ほんのちょっと当事者である、ということが一発でわかる秀逸な表紙イラストは細川貂々

1/5(水)
高校の校舎内をウロウロする夢。自分は2年生で、3年生のクラスで受験用の補修をしているのを見て受験憂鬱だなと思う。目が覚めて社会人であることにほっとする。もう20年近く経つのにいまだにこういう夢を見る。起きてコーヒーだけ飲んで出勤。

通勤電車の中で常見藤代『女ノマド、一人砂漠に生きる』を読む。

女ノマド、一人砂漠に生きる (集英社新書)

家族は別に暮らしているらしい。

職場にて、弁当のおかずは卵焼き、ほうれん草。おかずがないのでかつおぶしとマヨネーズを添えておいた。

やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯はさつまいもご飯、味噌汁。具はチンゲン菜とひき肉。食後、読書。一日家にいるより、日中仕事をした夜の方がくつろげる。新型コロナウイルスの感染者数、東京390人、大阪244人、沖縄623人。広島と山口も100人を超えている。