1008-1014

10/8(木)
8:10起床。飲まず食わずで出勤。雨。電車の中で濱野ちひろ「聖なるズー」を読む。

聖なるズー (集英社学芸単行本)

朝からちょっと重いが、種を超えたテーマの本を読むと気が紛れる。笑えるところがちゃんとあるのも助かる。

職場にて、弁当のおかずはきのことオリーブの目玉焼き。この記事を見てつくった。目玉焼きはこの記事通り、半熟がいいようだ。またつくると思う。

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昼休みはクランアイリーンを大音量で聴く。やがて退勤。左膝の違和感が続いている。帰宅、風呂。夕飯はなっとうご飯、ししとうおかか和え。食後、蜂飼耳「孔雀の羽の目がみてる」を読了。

孔雀の羽の目がみてる

ますく堂でパラパラめくったときに「これは!」と直感がはたらいたが、好きな作家が増えた。日が変わる前に寝た。睡眠時間が増えている。


10/9(金)

8:10起床。この時間だともう何もできない。雨の中飲まず食わずで出勤。左膝の違和感がなくなっている。電車の中で河野智聖「緊急時の整体ハンドブック」を読む。

緊急時の整体ハンドブック (ちくま文庫)

野口晴哉の本は弟子用の教科書というか、それだけ読んでも何が何やら、というところがあったがこれは違う。ハンドブックというタイトルどおりに使えそうな本。この方の提唱する快気法も、誰でも使えることがポイントになっているようだ。職場の朝礼にて、「大阪府で飲み会が解禁されましたが、油断しないように」と上司が発言。今調べると

8/1→5人以上での飲み会や宴会の自粛を呼びかけ

9/1→多人数でのつばが飛び交うような飲み会や宴会を自粛するよう呼びかけ

10/9→多人数での飲み会や宴会の自粛要請を解除

朝礼のネタにしかならないような呼びかけだと思う。

弁当のおかずは鶏ひき肉とたけのことししとうの炒め物(ウェイパーの味)、さつまいも甘露煮とボイルにんじんとレーズンを和えたもの。昼休みに昨日の日記を書くが、書くことがない。寄り道もしていないし、ラジオをつけなかったのでなおさらだな。

やがて退勤。やよい軒に寄って夕食。なす味噌と焼き魚の定食。今回はごはんおかわりロボがいたのでおかわりする。ドリンクバーみたいな機械の受け口に茶碗を置くとご飯がもそもそっと出てきてよそってもらえた。飲み物のようにチョロチョロ音もしないので、気づいたら茶碗の中に米が出現していたという感じ。おかわりロボの導入は6/8に発表されたが、コロナ禍に対する対応の速さに驚いた記憶がある。それをごはんおかわりロボと呼んで導入したのはやよい軒だが、既成の盛り付けロボなんだろうか。

今日のお客はまばら。帰宅、風呂。雨続きだが小物だけ洗濯。その後、楽譜の製本をする。台風がそれたので週末はアマオケの練習ができそうだ。


10/10(土)

7:45起床。また雨。軒下の洗濯物は昨日干した時と同じくらい湿っている。浴室で干していたタオルと入れ替える。シナモンミルクティーをいれ、チーズトーストを食べた。雨脚が強いので久々にビーンブーツを履いて出勤。ごついから捨てようかと考えるときもあるが、半年に一度くらい重宝している。足が濡れると一日ぐったりしてしまうので、それを防ぐのは大事。

電車内で中野翠「お洋服クロニクル」を読む。

お洋服クロニクル

学校指定の変な服、小物を身につけなければいけなかった時の憂鬱さが昨日のことのように書かれている。変な服の着用を強要される悲しみ、語彙がなくて反論できない苦しみ。今でも、百貨店でBeBeの前を通るたびに幼稚園に黄緑色のスパッツを穿いていくように言われて大泣きしたことを思い出す。お下がりか何かで巡ってきたブランド服を活用しようと「なんでよー可愛いのに」とゴリ押しする母親。「こんな変な色の、しかもフルレングスのスパッツを着て外出できるわけがない、お前も自分が着るわけじゃないからゴリ押しできる」という怒りを強烈に覚えている。

正午、退勤。パン屋に寄って帰宅。昼食はタマゴパン、レトルトの冷製スープ。すぐに家を出て美容室へ。13時、カット。シャンプー時の頭皮マッサージがめちゃめちゃ気持ちよかったのでツボを教えてもらう。頭皮がふわふわの人は遺伝(だとそのアシスタントさんは解釈してる)らしい。最初に振ってくれた、GOTOの話題にのっかるのが憂鬱だったので興味のあるお話を聞けてよかった。カット後、「前回お越しになったのは夏でしたが今回は秋冬要素を残しておきました」に対し「へえ、どこですか?」と尋ねたが、「僕しかわかんないようなことかもしれません…」と教えてくれなかった。

美容室を出て、図書館に寄る。

森山至貴「ずるい言葉」をパラパラ読む。10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」

こういった本がYA向けに出版されているのは意義あることだと思う。かなり読み応えがあり、ヒヤッとする。

夕方帰宅。買ったベーグルを食べた。やはりこのパン屋はモチモチのパンが得意なんじゃないか。Tさんがポンデケージョはここのが一番だと言っていたように。これらはとくに推されているわけではないのが面白いところ。 


 10/11(日)
9:30起床。コーヒーをいれて、昨日買ったクリームパンを食べた。今日は所属するアマオケの練習日。2月後半以来。消毒用品や総括ミーティングの準備でソワソワしており、感慨深さはあまりない。昼前、曇り空の中出発。電車内でkotobaのベートーヴェン特集を読む。

kotoba2020年秋号

菊地成孔の名前を表紙で目にした時から、何を書いてるんだろうと気になっていたが、交響曲第7番の2楽章だった!映画「愛のむきだし」で使われていて好きになったというのは、オケの知り合いに言う機会もなければ恥ずかしくて言えないところもあるが「愛のむきだし」以前にサブカル映画で使われた実績が多くあるらしい。

練習場着、いざ練習が始まってみても、やっつけないといけない議題、課題が山積みでじーんとしたりする余裕はまったくなかった。昼食も食べそびれる。また、個人的にも全体的にもコロナ以前からあった技術的な問題はなにも解決しておらず、現実っぽさを感じた。練習後、なんとなく帰りたくない人達が溜っているのも以前と変わらない。ここで飲みに誘われると断れないので心で泣きながら練習場を後にした。引き裂かれるような気持ち。

オケの人のマスクが、通勤で会う人達と違うように思える。男性でも布の柄マスクをしていたりとか。休日、私服だからか?一億総マスクの時代になると、どういうマスクをつけるかにも性格や捉え方が出ると思う。あと、マスクをしていても笑顔全開の人はどこで笑っているんだろうかということを考える。目じり?

帰宅、風呂。夕飯はさつまいも甘露煮にんじんレーズン和え、しいたけとオリーブの炊き込みご飯。まだお腹が空いていたので汁なし辛ラーメン。金麦も飲んでやっと落ち着いた。夜、彼氏とLINEをした。


10/12(月)
7:45起床。はちみつコーヒーをいれて、くるみとドライメロンを食べた。職場など行かずに洗濯したいくらいの快晴のもと出勤。電車内でkotobaのベートーヴェン特集を読む。後半の執筆者は人物像や性格にも言及している。職場にて、弁当はしいたけとオリーブの炊き込みご飯。コンソメの味。おかずはスクランブルエッグ、デザートはごまだんご。

やがて退勤。スーパーに寄り、水菜、きのこ類、冷蔵ピザトーストなど買う。帰宅、風呂。夕飯は納豆スパゲッティ。納豆スパをする日に薬味を買って即使うのが一番いいのではないか。ラジオにて、矢沢永吉特集。本人のコメントも放送されていたが、本当に一人称が「YAZAWA」で、モノマネされているような喋り方なんだということがわかった。「40年前のがむしゃらなYAZAWA、今から振り返ると素敵だなって思うよ」との事。満たされていてかっこいい。

食後、kotobaの巻末の開高健ノンフィクション賞2020の結果発表を読む。2019が濱野ちひろ「聖なるズー」なので目次を見て気になっていた。河野 啓「デス・ゾーン栗城史多エベレスト劇場」。栗城史多が亡くなった際にツイッターで話題になったのを覚えているので「あっ」と声が出た。選評ではテレビ番組のディレクターであった著者の責任、煩悶への踏み込み方が足りないという意見が複数あり、ノンフィクションの厳しさを感じた。取材対象にどう向き合うかとその結果が評価軸になるのなら、「聖なるズー」は思い切りがよくてあっぱれという印象だ。2019の選評が読みたくなってきた。2020の選評では森達也がZOOM選評会の様子を描いていて面白かった。茂木健一郎は小学生のようにモゾモゾしていたらしい。ドキュメンタリー映画監督の目線だし、映画「FAKE」で佐村河内守がひたすら豆乳を飲んでいるシーンに尺を割いていたのを思い出す。

FAKE

ネットをしないことに決めるとやりたいことがなくなり、ベートーヴェンのCDをかけて22時すぎに寝る。 


10/13(火)

7:30起床。コーヒーをいれて、ピザトーストを食べた。既製品はパンに味がよくなじんでいておいしい。NHKFMでは日本音楽コンクールの模様が放送されている。ヴァイオリン部門。もうそんな季節か。そして、今年も開催したんだな。家を出て、電車内で中野翠「お洋服クロニクル」を読む。自分語りなのにうんざりしない絶妙なバランス。世相が取り入れられているからか。職場にて、弁当は鶏ミンチチャーハン。みそ味で、シソとミョウガを入れてある。

やがて退勤。久々に図書館に寄り道。行かない間に季節はすすんで、同じ時間でももう真っ暗だ。以前は目に入ってこなかった作家のものなど借りた。夕飯も食べればよかったのだが直帰してしまい、帰宅即カニカマトースト、枝豆、シューマイなど貪り食う。風呂に入り、まだお腹がへっていたのであさりのうどんも食べる。ウェイパーの味。食後、木皿泉二度寝で番茶」を読む。

二度寝で番茶 (双葉文庫)

文庫版も同じ表紙なのか。暴言を吐きつつ、相手の身体が委縮したことを見て取って、ちょっと言い方を変えてまたぶつけて、「レベル」という単語に反応していることを突き止めるというケンカの作法の凄み。敵に回したくない。

www.akishobo.com

日中にこの連載を読んでいて、「二度寝で番茶」でも同じ話題が出てきてギョッとした。図書館の妖精の仕業か。同居している人の出がけにケンカをしてはいけない、というもの。あき地の連載のほうは死に別れた時につらすぎるから。「二度寝で番茶」のほうは、悪い気をもって外出すると悪いことがおこり、死に別れる原因になるから。

ネットをしないで寝た。夜中起きることもなかった。夜中にトイレに起きる原因のひとつが、水分のとりすぎらしい。水分をため込む体質というのがあるらしく、群ようこ漢方薬局の先生に風呂上がりに水分をとってはいけないと言われたそうだ。


10/14(水)
7:40起床。コーヒーをいれて、ピザトーストを食べた。快晴。NHKFM、今日は日本音楽コンクールホルン部門の放送。通勤電車内で群ようこ「ゆるい生活」を読む。

ゆるい生活

東洋医学への興味が深まる。モノローグがすべて改行されたうえカギカッコに入って表記されるので独特のリズム。ツボを押されたときの「ぎええええええーっ」という断末魔が何回出てきても笑える。

職場にて、弁当はきのこの炊き込みご飯、なすのはさみ揚げ。

午後、後輩が「初歩的な質問してもいいですか?メール本文にメールアドレスが入っててもそのアドレスに内容が送信されたりしませんよね?」と尋ねてくる。「そういうSNS的な通知の飛び方はしないよ」と返答。世代の差を感じる。その後、1,330文字の長文メールを送ってくる。長文ながら構成が見事。わたしのアドレスはCcに入っているのだが、Toは役員。他部署と連携して行うチェック業務中の相手のミス、怠慢、ミスを指摘した際の逆ギレ等が積もったらしい。後輩はおっさんがチョッカイを出してきても適当に相手をしてあげているし、仕事はこなすけどケンカはしない人なのかと思っていたので意外で、興味深かった。一緒に働いて5年ほどになるが、こういう文章を書く人だったのか。弊社にたくさんいる、「あ、ごめん」で終わるようなことをこちらが指摘しても非を認めず、くだらない言い逃れをしたり論点をすり替えたりする人とやりとりをするのは本当に時間の無駄。真面目に仕事している人に対してそれがどれだけ失礼なことか思い知ったほうがいい。電撃とかで。せっかく状況を変えようと動いた後輩の前向きな気分に水を差さないよう、「あの人ら3行以上の文章読めないよ」とか言いそうになるのをこらえる。

やがて退勤。スーパーに寄り、卵、食パン、エビ(やっぱりエビは万代!という、言ったもん勝ちシールが貼ってある)、豚バラなどを買う。帰宅、洗濯、風呂。夕飯は鮭とブリの刺身、白飯。刺身と同じくらいツマが好きかもしれない。食後、群ようこ「ゆるい生活」を読了。徹底して体を冷やさないようにしているのかと思いきや最終章、「コンビニでガリガリ君が目と鼻の穴を全開にして誘惑してきた」とかいって2本イッキ喰いしていて人間くさい。全編のほとんどは節制の日々なのだが、けっこうなアイス好きだ。

25時ごろ目を覚ますと、彼氏から「今日松屋行ったら帰りに大声で歌ってるお姉さんおった」とメッセージがきていた。どこを拾おうか迷いながら「何の歌?」と返すと「わからん。自分でつくったやつ」「大声で歌いながらどこ行ったん」「わからん。帰っていった」不発に次ぐ不発。もう寝よかな、と思った頃に「私は脚が長い脚が長いってゆうてた」と来た。なぜそれを早く言わないのか。この人はエピソードトークが下手なんだと思っていたが、つかみを差し出してこない人なんだということがわかった。「何者やったんやろか」「何者であれ、独創的な人やね」