0311-0317

3/11(木)
7時半起床。コーヒーをいれて、はちみつトーストを食べた。LINEを開くと、ベーコンエッグたい焼きを食べたときに一緒に遊んでいたTMから久々に連絡が来ていた。火曜にたい焼きの本を読んで、どうしているかなと考えていたところ。

たい焼の魚拓 単行本

高校以来15年くらいの仲だが、連絡が途絶えそうになってはお互いにとって絶妙なタイミングでどちらともなくやりとりが復活する。何をきっかけにわたしのことを思い出したんだろう。

通勤電車で小林真樹「日本の中のインド亜大陸食紀行」を読む。

日本の中のインド亜大陸食紀行

表紙のお店は下妻にあるらしい。これは下妻まで行きたいくらい魅力的。

職場にて、弁当のおかずはベーコンと玉ねぎのあんかけ(あんはどっかいってしまっていた)、ゆで卵。夕方、発声が安定しない。今朝吸入薬を吸ってくるのを忘れたせい。もう3年ほどになるが、抜くとこんな感じになるのか。やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯は納豆とチーズと豆腐のみそ汁、グリコのドライカレーの素でドライカレー。ベーコンとわさび菜を入れた。成城石井のベーコンは台紙がついているのもいい。発泡スチロールなので残量に合わせて折れるし。

食後、TM、彼氏とメッセージのやりとり。TMとは久々にやりとりをするが、すぐに近藤聡乃壇蜜の新刊の話になった。通常営業だ。コロナ禍の日記を読みまくっているが、壇蜜日記は出版予定がないという。年に一度くらいのペースで出ていて、壇蜜ダイアリー2が昨年3月に出ているので遅れているか、打ち切りになったのか。後から調べると、電子書籍の出版が予定されていた。紙の本を出版できるというのは稀有なことなんだ。

彼氏は標語コンテストで金賞をとり、2万円もらったという。賞ごとにひとりずつ役員が審査しているので、昨年と一昨年の金賞受賞作の傾向を見て対策を立てたらしい。「ああしよう こうしようは すぐしよう」いかにもエラいさんが賞金をあげたがりそうな作品!周りの社員にも「(審査員の役員の)好きそうなやつやな」と言われたらしいが、狙って作るのは難しいだろう。100%狙って作ったというよりは、もともと持っている素朴な感性が生きている感じがする。おめでとう。


3/12(金)

マスク着用の夢。オケの設営作業をしていて、つけてない人がいて気になるという夢。何度もマスク姿を目にしているはずなのに、設定上の違いはあれど親しい人ほどノーマスク姿で出てくる。8時起床。コーヒーだけ飲んで出勤。通勤電車の中で「近代日本女性史への証言」を読む。

近代日本女性史への証言―山川菊栄・市川房枝・丸岡秀子・帯刀貞代 (1979年)

内容もさることながら語り口がいい。昭和の人が共通して持っていた語彙とか、丁寧な感じに惹かれているのかもしれない。職場にて、弁当は昨日のドライカレー。

たまに懐かしい単語で検索をかける遊びをする。「バグマガジン」というのは20年ほど前にビレヴァンに置いてあったフリーペーパーで、毎号楽しみにしていた。嶽本のばら、ケンコババッファロー吾郎のどちらかなどが寄稿していた。辛酸なめ子もいた気がするが、カエルブンゲイかな?ビレヴァンで何も買わずただウロウロしてフリーペーパーを持って帰っていた中学生時代。たくさん読み返した。10年くらいは置いてあったはずだが、捨ててしまったのが惜しい。有料で売っていたら購入したかを想像してみるが、多分買わなかっただろう。バグマガでは変名だったので気づかなかったが、藤本智士が編集長をしていたことを知った。「のんびり」もそうだし、数年おきにこの人のフリーペーパーを集め続ける人生。

夜中、TMにプリティーシリーズを布教される。DJQooという人物の紹介など。シリーズ通してトンチキなところがいいらしい。それでいて登場人物の背負っている背景、展開はダークなことが多い。


3/13(土)
10時起床。11時ごろにベトナムの袋ラーメンを食べた。おいしいからまた買っておこう。12時、彼氏が来る。13時、「たい焼の魚拓」を見せると、たい焼き屋を調べ始める。わたしはなんとなくノーマークだった近鉄奈良駅周辺に一丁焼き(ひとつの型で1匹焼ける)のたい焼き屋があるのを一発で見つける。朝からの雨はやんだ。行ってみることに。

電車の人出はそこそこだったので混んでいるかと思ったが、もちいどの商店街のアーケード内でも歩きやすいくらいの人出。興福寺のほうへ曲がるとすぐに大きく掲げられた屋号が見えた。2組並んでいたのでその後につく。いつ声をかければいいか迷ったが、型が空くと大きなガラス窓の向こうから店主が目配せで注文しにくるように合図してくれる。店主の向こうに小さなテレビ。店構えに興奮してまあまあの声量で「プロレスついてる!」と言ってしまったがバスケットボールの試合だった。店主は前職や経歴がいろいろあるらしく、番組のチョイスにも多趣味な一面が出ている。上着もカモフラ柄でおしゃれ。この日たまたまなのか、ひとつの型に鯛が向かい合わせになっていて2匹焼きあがるようになっていた。何度も型を開いて焼け具合を確認。長年焼いていても微調整が必要なようだ。焼きあがるとまた目配せし、型を指さして呼んでくれる。2匹で400円だった。最小ロット2匹。後からひとりで来た男性がいたが、1匹では売らないようだ。「いいですよ~2匹いただきます」。皮はやや厚め、あんの甘さは控えめでこれなら2匹いけそうだ。単価も確保できるし、お客全員に焼き立てを提供できるし、観光地だし、いいやり方だと思った。

たい焼き屋をあとにしてしばらく南下。クレーンゲームがあるのを見つけて雑居ビルに入っていく彼氏を追う。「アンパンマンの足をねらおう」「一段目は土台だよ」
  アン
アンアンアン
このように折り重なるアンパンマンのぬいぐるみの横にけっこう丁寧なポップがついている。彼氏が「へえ楽しそうやな」と言ってプレイしだしたので驚く。景品の積み方を含めた仕掛け全体を楽しんでいるらしい。最近のクレーンゲームでは景品がたくさん積んであるように見えてもそれは背景や飾りで、とれる景品が限られているものが目立つ。「あーちょっとズレた」アン取れず。この後バケツに浮かべた輪っか直径10cm弱の輪っかをクレーンの先のS字フックですくうタイプにも挑戦。「これは難しい」どう難しいかわかればそれでいいらしく1回で切り上げていた。今までに見たことのない仕掛けだと、やってみたくなるらしい。店内にはマクドナルドの匂いが充満していた。さびれたゲームコーナーを占領して食事する少年たち。太鼓の達人のプレイヤーらしい。店内にワニワニパニックがあり、「1989年」「希少」「壊れたら修理が大変」「煽りじゃないよ」とポップがついていたのでやる。へたくそなりに自分史上最高記録が出た。評価は「なかなかやるな!」だったかな。

ゲーセン1を出て、若草カレーパンを買って立って食べる。何回か買っているが、このカレーはご飯の方が合うかも。付け合わせの玉ねぎの漬物が恋しい。さらに南下、日本橋によくあるガチャガチャ小屋のようなものが商店街内にあるのを見つけて入る。人がいる通路は後回しにしてくまなく見る。彼氏はポケモンのラバストを回して自分の知らないポケモンを当てていた。アラサーポケモンガチャあるある。わたしはたい焼きのミニチュア。一丁焼きの型を当てることができた。今日の記念だ。みそ汁のミニチュアガチャが瀬尾幸子の書籍とのコラボレーション企画だったので気になったが、今日はたい焼きの日だ。ガチャ小屋をあとにしてやすらぎの道を北上して折り返す。このあたりは90年代に彫刻を立てまくったらしく集中している。建立癖とはこういうものか。

三条通りをJRの駅の方へ曲がり、大型のゲーセン2に入った。普段まず入らないところなので名前はわからない。2階がメダルゲームのフロア。3階が音ゲーやカードゲームのフロア。4階はレトロゲームのフロア。2階からは薄暗く、上がるほどお客の年齢層も上がる。4階は男性ばかりで全員寝ぐせがついていた。ここのゲーム機にも西暦のポップがついていて希少価値がわかるようになっていた。80年代のものも多数。現役で動いており、常連が日々高得点をたたき出していることがやはりポップでわかる。エイリアンのゲームのグラフィックがかっこよかったので彼氏にプレイしてみせてくれないかとねだるが、「古ければ古いほど難しすぎて数百円課金したくらいではルールすらわからんまま終わる」と及び腰だった。わたしは人一倍ゲームが苦手で特に難しいゲームには悲しい思い出や恐怖心があるのでそのまま引き下がったが、よく考えたらあの場で100円のほか何も失うものはなかったのだからお金を入れて自分でプレイしてみればよかった。

ゲーセン2を出た後はJR奈良駅エヴァンズキャッスルホールを冷やかした。冷やかしの一環でバスセンターにも入ってみたが、スターバックス以外の飲食店は閉まっていた。あまり感度のよくないタブレット端末が10台ほど置かれていて、周辺情報が調べられるようになっていた。もっともこれはがっちりシステムが組まれていて用意された周辺情報しか調べられないということの裏返しでもある。この端末はプリンタにつながっていて複数のスポットを選び出してマップにピンを立て、出力できる。バスセンターについていい話を聞かないこともあり、「ジジイの考えそうなことやな」と雑なくさし方をしてしまった。大層なわりに絶妙に需要と合ってなさそうなシステムだ。ガイドが少なく、紙の地図が欲しい人は操作がおぼつかないだろう。こうして色々書けるのも彼氏が実際に出力してみせたからで、クレーンゲームと同じ仕方で端末に対峙しているようだった。見つけたレバーは引く。出てきたボタンは押す。

夕食はさくらバーガーでとった。待ち時間に木村セツ「90歳セツの新聞ちぎり絵」を読む。

90歳セツの新聞ちぎり絵

ちぎり絵は2019年に始めたという。その年のうちに孫がツイッターにアップして話題になり、2020年書籍化。2021年にはポストカードブックが出ている。スピード感のある展開だ。筍の中に人がいるのに笑った。できあがって指摘されるまで気づかなかったというエピソード含めて面白い。柄として見ているからだという。素材集めから作品制作中もずっと、完成時のヒキの目線を保っているのが完成度の高さにつながっているのかも。巻末には生い立ちについてのインタビューも収録されている。都市部のように空襲があった訳でもなかったからか、奈良の戦時中の話はあまり聞かないので新鮮だった。

ハンバーガーは素材すべてがおいしかった。ベーコンを桜の木で燻しているからさくらバーガーらしいが、ハンバーグもとてもいい香りだった。満腹になったので2駅歩く。ミナーラに入り、正面入り口のそごう時代からのバブリーさを楽しむ。ここでゲーセン3に入るとTMにラインで布教されたプリティーシリーズのアーケードゲームを見かける。

帰宅、ゲーセン2で「転生したらスライムだった件」のキャラのフィギュアを見かけてグッと来たことを思い出し、キャラのことや仮面をかぶって戦うヒロインが他にいないかを調べるがうまくヒットしない。

転生したらスライムだった件 ESPRESTO conqueror of flame シズ

新しい扉が開きそうな感じがしたのだが。このキャラは素顔でいることが多いようで、この顔で登校などしてほしかった。検索ワードの設定が難しく「仮面 ヒロイン」ではセーラーVのような目元だけ覆われたヒロインが出てきてこれもちょっと違う。苦戦していると彼氏が「ふしぎ遊戯」の「ちちり」と「烈火の炎」の「紅麗」というキャラを教えてくれる。ちちりは自分の顔面そのままのお面、紅麗は素顔がのぞいているのでちょっと違うが、想起できるものなんだな。ファンタジーもバトルものも通っていないので材料ゼロだ。


3/14(日)
10時半起床。コーヒーをいれて、ハッピーヒッポを食べた。これが最後のひとつ。また年末までさようなら。晴れているのでいそいそと洗濯。正午、スーパーへ。レタス2玉、しめじ、ひらたけ、まいたけ、新玉ねぎ、たら、鮭、むきえび、合い挽き肉など買いまくる。昼食に弁当を買う。真昼間にスーパーに来たのは久しぶり、総菜コーナーに何種類も弁当が並んで壮観。テンションが上がってチューハイも買う。家に電子レンジがないので彼氏の弁当はイートインコーナーでチンして捧げ持って帰った。

帰宅。たけのこご飯弁当と氷結。酔いによって何を見ても面白い状態に。存分にインターネットをする。夕飯は鮭ときのこの炊き込みご飯、レタスと卵のスープ。 


3/15(月)
7時半起床。シャワー。コーヒーをいれて、総菜パンを食べた。通勤電車の中で山本佳奈子「大阪の中華食材店と中華料理屋への若干の所感」を読む。デザインと内容のバランスがよく、ZINEっていいなあ、ZINEってこういうものなんだなあ、と思うようなZINE。職場にて、弁当は鮭ときのこの炊き込みご飯、レタス卵炒め。

やがて退勤。久々に最寄りの本屋で石井ゆかりのムックを買った。

フィガロジャポン HOROSCOPE 石井ゆかりの星占い 3 (メディアハウスムック)

5年以上暮らしているがここで本を購入するのは2度目。ドラッグストアへ寄ってデンタルリンス、シートマスク、化粧下地、オリーブオイル、にんにくなど買う。家族連れの父親が子供をあやしたり叱ったりしつつ、合間に「花粉がやばすぎる」「めっちゃかゆい」と漏らす。子供を母親に預けて「なんか花粉対策ないかね?」と薬の棚へ歩いていく。困っているようす。化粧下地は色なしのもの2本目。マスク生活でベースメイクが変わった。というか薄くなった。家に肌色のBBクリームが2本あるが、1本は古くなったので捨てよう。

帰宅、風呂。夕飯はエビチリの予定だったが、タブレットが起動しなかったので勘でつくる羽目になってしまった。昨日豆板醤がないレシピをチェックしていたが、詳細が思い出せず中途半端な料理になってしまった。うま煮ってこういうものかな?違うか。ねぎ塩炒めとかにしとけばよかった。食後、石井ゆかりのムックを読む。ネットでいくらでも情報が出てくるが、「こういう時石井ゆかりならなんと言うかな」と考えることが多くなってきたのでいい買い物だろう。


3/16(火)
7時半起床。コーヒーをいれて、しらすバゲットを食べた。おいしい。曇り空の中家を出る。駅、人多め。部活動に行くのか、運動着姿の学生の姿が目につく。またすぐだめになるから今のうちだなと縁起でもないことを思う。政府は首都圏の緊急事態宣言を21日に解除する見通し。打つ手なしって誰がどんな文脈で言ったんだろう。通勤電車の中で幸田文「ふるさと隅田川」を読む。

ふるさと隅田川 (ちくま文庫)

日曜に読んでいたwebちくまの鬼海弘雄追悼特集記事で、幸田文のことを「人間をよく見ている」と評価して愛読しているとインタビューで話していた。そう思って読むと新聞の短いコラムにも奥行きが感じられる。

職場にて、弁当のおかずは昨日のエビ、炒り卵、アスパラときのこのおかか和え。アスパラはスガさんのレシピを参考にして酒蒸しにした。やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯は赤から監修のソースをかけたうどん。合い挽き肉を炒めてのせた。市販品は整った味がする。坦々うどんにしてごまドレッシングを使い切ろうとしていたが、なかなか実現しない。食後、自分のホロスコープを見る。ホロスコープの先輩いこさんは最近、自分のホロスコープを眺めていて発見があったという。奥深い世界だ。使うツールによって描画されたりされなかったりする線があることに気づく。二重にホロスコープを重ねられるツールを使って遊ぶなど。


3/17(水)
8時前起床。コーヒーをいれて、トーストにレタスを挟んで食べた。作り置きのスガさんが「すごいサンドイッチができます」と紹介されていた方法で保管したレタス。ぎゅうぎゅう畳んで50℃洗いしてキッチンペーパーに包んだ。すごい密度でレタスが重なっている。こぼれ出たレタスは塩炒めにして弁当に入れた。通勤電車の中でクレア・プレストン「ミツバチと文明」を読む。

ミツバチと文明: 宗教、芸術から科学、政治まで 文化を形づくった偉大な昆虫の物語

壁画、挿絵などきれいな線画が数ページおきに収録されている。線画は好物。

職場にて、弁当のおかずはレタス、アスパラときのこのおかか和え、チキチキボーン。埒が明かないのでよその部署の部長に直接メールした日。そこそこまともな返信をもらえた。やがて退勤。ラーメンが食べたくなり最寄りのラーメン屋へ行こうとすると立ち退いたのか、付近一帯の建物が取り壊されていてショックを受ける。移転か閉店か。帰宅、風呂。NHKFM19時のニュース中に総理の会見のようすが挟まる。首都圏の緊急事態宣言を解除する見通し。解除するかどうか何度もコメントをしているが、そのつど検討や見直しが行われているのか怪しい。

米が炊けるまで「ミツバチと文明」を読む。ラジオからはN響定期公演のライブ音源が流れている。以前は生中継だったが、緊急事態宣言発令中なので開演時間が早まり、番組の枠に合わなくなったらしい。指揮者は下野竜也ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、シューマン交響曲第3番「ライン」。ラインは大学生のときからずっと好きだが、単に変ホ長調が好きだからというのが大きな理由のような気がしてきた。夕飯はアスパラとレタスとたらと豆腐のスープ。ウェイパーとごま油の味。コリコリショリショリしていておいしい。

食後、小林真樹「日本の中のインド亜大陸食紀行」を読み終える。富山、新潟で中古車販売をしていたパキスタン人によるコミュニティ、関東大震災により横浜から神戸に移ってきたインド人のコミュニティ。各地のモスク。面白かった。