0610-0616

6/10(木)
8時起床。コーヒーをいれて、マリトッツォを食べた。さすが、ブリオッシュ生地がおいしい。生クリームとのバランスよし。家を出てマンションの軒下を振り返ると、巣の中に1羽しかいないように見えた。巣立ちが近そう。気になったがじっと見ている余裕がなく駅へ急ぐ。電車の中で「続民族衣装」を読む。

マールカラー文庫17 続 民族衣装

役者と役人を読み間違え、衣服があまりに華美なことを不思議に思う。指先には爪カバーまでついていた。

職場にて、弁当のおかずはパプリカとチンゲン菜のしょうが炒め、ししゃもの南蛮漬け。やがて退勤。ドラッグストアへ寄り道。パンコーナーに3枚入りのレーズン食パンがあった。この店では初めて。仕入を続けてもらえることを祈ってカゴに入れる。薬局のPBの食パンの棚が半分くらいに縮小されていたが、動きが鈍くなったのだろうか。他に牛乳、オリーブオイル、ごま油、卵、玄米を買う。家に帰る途中、激しい鳴き声が聞こえるのでマンションの前で空を見上げると、ツバメがカラスに追われていた。巣を見ると4羽、雛の数と同じだけちゃんといるが、もはや大きくなりすぎて親と区別がつかない。

帰宅、ゴミ出し。洗濯物の取り込み。買ってきたものを冷蔵庫に入れる。風呂。前から順番に片づけていく。かりんとうドーナツとシナモンティーで休憩。その後楽器を弾く。妙に手数が多くて弾きにくい曲だが、バンド「そこに鳴る」による「恋」や「夜に駆ける」のカバー動画を思い出して元気を出す。「世界一忙しい」と称して原曲にはないオカズを入れまくって楽しそうに攻略していた。

夕食はキーマカレー。ラジオからマーラーの何かが流れている。大編成の曲を久々に聴いた気がする。舞台上で距離をとらないといけないとか、スケジュール調整が難しいとかで大編成の曲が演奏会で取り上げられることはまだまだ少ない。ラジオ番組ではアーカイブ音源を使って大編成の曲も従来と同じ頻度で流していくのかと予想していたが、とくにそういうことはしていないのではないか。小編成の曲が演奏されることが多くとも、新しく収録されたものがどんどん放送されている。アナウンスによるとマーラーではなくてショスタコーヴィチだった。

食後、TMにLINEでマリトッツォの写真を送る。ラジオドラマで津村記久子原作、西田敏行主演「浮遊霊ブラジル」が流れていてそれも知らせる。そこから蔵書の話になり、漫画「セクシー田中さん」の作者が「砂時計」と同じ(芦原 妃名子)だということからゼロ年代少女漫画の講釈が送られてくる。「砂時計」と「ハチミツとクローバー」が鳥取、「CFY」と「僕等がいた」が北海道を舞台にしている。高校生のときに部活動で毎日のように会っていた時期もあったのに漫画の話をした覚えはない。当時わたしは「ハトのおよめさん」に夢中だった。


6/11(金)
7時半起床。シナモンティーを飲んで、黒糖ネオバターロールとウインナーマヨパンを食べた。マンションから出るときに振り返ると、巣にはツバメが1羽しかいなかった。やはり雛は巣立ちつつある。

電車の中で植本一子「個人的な三ヶ月」を読む。表紙も裏表紙もカードくらいの大きさしかなく、表紙の下からは巻頭カラーの写真が、裏表紙の下からは本文が印刷されたページがはみ出ている。ミツと結婚するかどうかという記述があるのがわかる。手に持っても、置いて眺めていても緊張感の漂うブックデザインだ。

職場にて、弁当のおかずはきのこの目玉焼き、みょうがとれんこんの酢漬け。やがて退勤。コンビニでネットプリントの出力。帰宅、風呂。少し横になる。起きて夕飯。冷凍ぎょうざ、キムチやっこ、レモンチューハイ(本搾り)。汁なし辛ラーメン。TMからLINEで鍵盤ハーモニカ情報が届く。テレビ番組でのライブで椎名林檎が丸の内サディスティックのイントロを吹いていたという。高校生くらいのときに熱心に練習したのを思い出す。ちょっと重音になるともう耳コピできなくなる。その後、チョコチップパンの話。ヤマザキのはもう10年以上「くまのがっこう」デザインらしいが信じられない。建物のイラストのイメージが強い。その後ちょっと楽器を弾く。飲んだ後に弾くという実績ができた。

夜中、インセクツの本屋特集を読む。

IN/SECTS Vol.13 (NEW `BOOK SHOP' CULTURE ー書店に見る、商いのカタチー)

全国規模の個人書店情報が集まっていてありがたい。なかなか自分で集められないし、店の入れ替わりも激しい。


6/12(土)
8時前起床。シナモンティーを飲んで、レーズン食パンを食べた。日差しが夏。昨日出力した「さよなら国会図書館六階食堂 突発ペーパー」を読む。閲覧予約した本が出庫されるのに時間がかかるとか、返却しないと図書館から出られないとかで食事を館内で済ませられると便利らしい。しかしコロナ禍で食堂運営会社が撤退。別の業者による再開が待たれている。

正午退勤。駅で天理参考館 第86回企画展「器にみるアンデス世界 ―ペルー北部地域編―」の展示のポスターを見つける。特に予定もなかったので行ってみることに。改札を出て彼氏と合流し「天理行きたい」と言うと「行こ」と理由を尋ねる前に同意してくれる。つづ井さんの友達並みの即答だが、彼女らほど楽しみに前のめりでもないのにこの返しが出るのはけっこう不思議。天理駅から徒歩20分。蒸し暑く、日差しもあったがアーケードの下を歩いていくことができた。抜けると大学までの教育機関、本殿、宿坊などが集まったところに出る。駅のホーム、駅前広場、アーケード、本殿まですべてが大きい。関連行事で人が集まった時のために道幅が確保されているのだろう。

常設展示は入れ替えられている様子がないが、品数が多く見応えがあった。宣教師が各地から持ち帰ったもの。先方の文化を知るところから布教が始まる、というようなことが説明されている。ミュージアムショップでは所蔵品を東京のギャラリーで展示したときの図録が販売されていた。90年代の古いものだが100円だったので記念に買う。遠出する予定ではなかったのでリュックに本が入っておらず、うっすら不安だったのもある。特別展で展示されていたペルーの器は動物をかたどったものが多く、小型のサルがくっついたものがかわいかった。特別協力:国立民族学博物館

参考館を出て、またアーケードの中を歩いて戻る。駅ナカにコンビニがあるが、駅から出ると一切見当たらないのが印象的だった。専門書店がいくつもある。売り場面積も大きく店主と鉢合わせる感じでもなかったし、入ってみたらよかったな。神具店には紋入りの大太鼓。開店休業状態の店を含めてどの土産物屋にも天理スタミナラーメンチップスが一番目立つところに置いてある。その次によく見かけるのがレトルトカレー。子供おぢばがえりで振舞われるものを再現しているらしい。あらゆる店先で足袋が山積みになっている。正座用補助椅子を置いているところもあった。駅前で「ベーカリーメイ」を見つけて入る。TMが好きな店。ちくわパンとカルツォーネを買った。サービスのコーヒーを店先の椅子に座って飲み、駅のホームでカルツォーネを食べて勝手に休憩した。彼氏は横で黙って立っている。

JRで奈良へ。駅前広場で時間をつぶしている人はJRの電車を待っているのかも。1時間に2本しかない。電車では遠征帰りのラグビー部と一緒になったが、この人らの他にも天理ではガタイがよかったり、運動の習慣がありそうな人をよく見かけた。天理大学生と思われる。

奈良着。松のやで夕食をとった。ロースカツとクリスピーから揚げの定食。ゴリゴリした食感が楽しいから揚げだが、あまり白飯に合わない。特製ソースが甘くておいしい。チャツネにできそう。松のやを出て、三条通りのゲームセンターへ入る。前に来たとき、エイリアンのレトロゲームをちょっとやってみたかったけど尻込みしてしてできなかったのでリベンジ。しかしいざレトロゲームコーナーへ行くと手練れのおじさんプレーヤーがいて気持ちがしぼむ。彼氏がそばにあったファイナルファイトをやって見せてくれた。100円でまあまあいいところまで行く。様々な敵やステージを見ることができた。今にも消えそうなアイテムを放置して先に敵を倒していて、ああいう場では捨てるものだと学んだ。やがて規格外の大男が出てきて負けた。「急に難しなる」「急に難しなる」と連呼しながらボタンを連打する彼氏。同じフロアに新型の音ゲーの匿体があって、透明のサブ画面(後ろの空間にフィギュアや造花で背景が組んであるのが見える)に15㎝くらいの萌え絵の女の子がうつっている。まばたきしたり首を傾げたり、ずっとモゾモゾしていてとてもかわいかった。

帰りの電車で彼氏が職場のワクチン集団接種について話す。近隣の会社や従業員の家族を足して1,000人以上にして実施予定。実施に先立って、ワクチン接種を希望するかどうかのアンケート調査があったという。「若い奴はリスクのほうが大きいからペケしてるやつが多い」。思ったのと違う方向に話が展開したので驚く。彼氏がマルとペケどちらをつけたのか聞けなかった。


6/13(日)
9時半起床。ツナマヨスパゲッティとちくわパンを食べた。アマオケの練習が始まって終わった。電車の中でアピエの武田百合子特集号と昨日買った図録を読む。駅で披露宴帰りの人らを久々に見かけた。帰宅、風呂。NHKFM19時のニュース。G7サミットにて、各国首脳が五輪開催を支持。続く「ブラボー!オーケストラ」で進行を務める女性がアナウンサーじゃなさそう、ということは専門家だ、と調べると小石かつらという音楽学者だった。研究対象は特定の作曲家や作品ではなく、例えば演奏会の成り立ちなど。そういえば先週、聴衆の私語を禁じる演奏会スタイルはマーラーが確立したと言っていたのもこの人だ。夕飯は咖喱屋カレーのチリトマト味。ひよこ豆とオクラと卵を入れた。

寝る前にツイッターを見ていると、低気圧でダウンしている人が多い。わたしも風呂上がりにしばらく横になっていたし、朝は練習をサボろうかと思うくらいだるかった。サボっていたら一日中だるかったんじゃないか。また、数日前に関西空港の連絡橋から飛び降りた母子は林真須美の娘と4歳の孫だったことを知り、声に出して驚く。


6/14(月)
起きてラジオをつけると古楽が流れている。ということは6時台なので二度寝するが、いっこうに7時のニュースが始まらないので不安になって時計を見る。6時台だった。起床、洗濯。ラジオの天気予報、週の前半は短時間のうちにまとまった雨が降り、後半は長時間にわたって雨が降り続くという。小物だけ洗って軒下に干す。コーヒーをいれて、レーズン食パンを食べた。家を出て振り返るが、マンションの軒下のツバメの巣は空。土曜の夜くらいからツバメを見かけていない。大家さんが敷いていたフンよけの新聞紙も取り去ってある。あっという間に巣立っていった。

通勤電車の中で大塚英志「暮しのファシズム」を読む。

「暮し」のファシズム ――戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた (筑摩選書)

共同炊事、共同裁縫など共同作業が推奨される戦時下。現代風に言えばシェアだという指摘。

職場まで歩いていてふと思ったこと。漫画「ハトのおよめさん」でハトよめが「うるせえ」とか「いいから」と言い返しているのが好きなのは、口調は乱暴なものの相手をけなしている訳ではないからかもしれない。

職場にて、弁当のおかずは卵焼き、カニカマとチンゲン菜の炒め物。冷蔵庫内で乾燥してご飯が固い。玄米を混ぜているので余計に。もっと気密性の高い弁当箱にするか、汁気のあるおかずをのせるか。昼休み、石井ゆかりの筋トレを読む。

あなたの限りない優しさや気高さ、包容力、懐の深さなどが、今、周囲の人々から様々な形で求められているように見えます。自分が思うよりずっと頼られ、信頼され、愛されているのだということを、この時期色々な形で知ることになるだろうと思います。

調べればわかることを聞いてくるジジイに対し、徹底的に嫌われることで何も聞かれないようにする、というのをまたやりそうになったがこの一文を読んで踏みとどまる。
やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯はいわし、トマト、きのこのドリア。食後、他人の日記や自分の日記を読むなど。


6/15(火)
7時過ぎ起床。コーヒーをいれて、ウインナーマヨパンを食べた。クイックルワイパーをかける。

家を出て、通勤電車の中で植本一子「個人的な三ヶ月」を読む。職場にて、弁当のおかずはレタスとしいたけの炒り卵。オイスターソースとマヨネーズの味。冷凍のレタスは水が出るので、汁ものに入れて使うのがよさそうだ。昼休み、チェリストのMVのサムネイルで、奏者の後ろで馬が走っているのを見かけ、再生する。CGかと思ったら生身で共演していた。ヨハネスモーザーのプロジェクションマッピングもそうだったが、演奏風景にとどまらないクラシック作品のMVの趣向。再現芸術であるクラシックのMVがどんな感じで制作されているか興味がわいてきた。

土曜に彼氏からワクチンを打たない社員の話を聞いたこともあり、「ワクチン 頭打ち」でツイート検索。「徳島市の高齢者向け接種 予約率83%で頭打ち 市、申し込み呼び掛け」(徳島新聞)。これは全国的な傾向らしく16時台には「政府のワクチン会場 18歳から64歳の人も注射できる」(NHK NEWS EASY)と報道される。ちょっと調べると全国的というか、世界的な傾向らしい。

やがて退勤。出先で買ったコーヒーを入れる用のタンブラーにどんなものがあるか売り場へ見に行く。水筒にして白湯を持ちあるけるようにするか。つい最近まで容量200mlくらいの魔法瓶のことを自分には縁のない商品だと思っていた。とにかく荷物を増やしたくない。しかし、いざあちこちでクーラーが効きだすと冷えがきつい。自販機に温かい飲み物がない。飲み物を買いに出て飲み干す時間がない。出先というかアマオケだし、あちこちというか練習場だ。家を出て家に帰るまで、休憩時間もすべて練習。なんとか集中力を保ってパフォーマンスを向上させたい。もう他に打つ手がない。この間は演奏中に小バエにたかられて難儀した。ただでさえ弾けないのだから邪魔しないで欲しい。整髪料の甘い匂いが原因のような気がしている。

食料品売り場でトウモロコシ、小松菜、きゅうり、葉わさびなど買う。帰宅してすぐ葉わさびときゅうりを塩漬けに。かち割りワインを飲みながらレーズン、チーズを食べる。ひよこ豆をマーガリンで炒めて青のりと塩をふったおつまみがおいしい。植本一子「個人的な三ヶ月」を読み終える。日記にもそう書かれているが娘ができすぎていて驚く。「正直至上主義」で書かれた日記を、過去作も含めて読んで勝手にハラハラしていたが、日記に書かれていない部分で作者は娘に愛情を注いでいたし、受けとめられていたのだなと思う。ミツとの対話の場面。言い返していた自分の過去の苦い思い出がよみがえった。反射的に言い返さなくなったのは彼氏の影響が大きい。会話がそこで終わっても別にいい。消耗するだけのやりとりを続けることによって失うものの方が多い。「鼻毛出てるで」「うん」。こうして指摘することで優位に立てると思っていたわたしが浅はかだった。もう何年も前のことだが、鼻の穴の中におさめる気がないことが強烈に伝わってきたのを覚えている。

ラジオから、細野晴臣忌野清志郎坂本冬美のユニット「HIS」の曲が流れてきた。「キヨシロー 坂本冬美」で検索すると学ラン、セーラー服の衣装姿の3人の画像が。雑誌に出まくったらしく何パターンもの画像がある。この忌野清志郎はメイクが薄く、魚喃キリコ南瓜とマヨネーズ」でせいいちが猫の顔のブチを「キヨシローみたいのな」と言っていたのがどういうことか20年越しにわかった。


6/16(水)
8時起床。コーヒーをいれて、きゅうりトーストを食べた。朝食のメニューがこれだと、実際どうかはともかく「最近野菜をとれていないのでは」という焦りから解放される。初めて買った食パン、神戸屋の「もち麦入りぷちっと食パン」が香ばしく軽い食感で気に入る。暑さで食欲が減退してもこれなら食べられるかも。今にも雨が降りそうな中家を出て駅へ向かっていると、コインパーキングにりくろーおじさんの顔が描かれたワゴンが停まっているのが見えた。りくおじがわが街に!あとでスーパーの催事をチェックしよう。

通勤電車の中でブルボン小林「グッとくる題名」を読む。

ぐっとくる題名 (中公新書ラクレ)

職場にて、弁当のおかずは卵焼き、わさび菜の塩漬け、いかフリッター、のりのふりかけ。やがて退勤。りくおじの催事の様子を見に行くと、店の外まで長蛇の列。食料品売り場で値引シールのついたつくね、手羽中、キャロットラペなど買う。帰宅してすぐきのこの下処理、米の浸水。風呂。とうもろこしを洗って切って水の中。炊飯スイッチを押す。炊けるまでゴロゴロしたり各所にLINEしたりしていたが、この時間に餃子をつくればよかったのでは?

炊けたとうもろこしご飯を食べつつ餃子のタネをつくる。半額つくねに、ぶんぶんチョップしたニラと生姜としいたけを足してスプーンで練る。試しにタネには味つけしない。買ってきた皮に包む。ひだを作らなくてもただ二つ折りにすればいいと言っていたのは誰だったか。もう22時近いが、せっせと包む。NHKFM「ミュージックライン」のゲストは変態紳士クラブ。ラジオからゲストトークが聞こえてくる。ちょっとチョケたらすぐスンとおとなしくなる。はにかんだり謙遜したりするような初々しさはないが、まだけっこう若そうだ。一度も餃子を包んだことがないのにド平日にいきなりやることになった。つくねが半額だったことが大きい。お湯を沸かしてゆでる。手作りらしい食べごたえがあって満足。最近、好物だったはずの冷凍ギョーザの味と食感が均一すぎて、なんだか騙されているような気持ちになることが多かった。途中で酢と味噌を混ぜたタレをつけてもおいしかった。