1028-1103

10/28(木)

昨日とまったく同じように、目覚めてラジオをつけてバッハの平均律チェンバロ演奏を聴きながら二度寝。起きて布団を干す。おとついまでかぶっていた薄手の布団。洗濯物が全然乾いておらず、干す場所に迷う。夜露か?鮭フレークマヨトーストを食べて、弁当用の目玉焼きを焼く。

家を出て、通勤電車で『ブックオフ大学ぶらぶら学部』を読む。

ブックオフ大学ぶらぶら学部

最初の方の武田砂鉄からいきなり面白い。

職場にて、マグカップにお茶を入れて自席へ向かって歩いていると「つまづいたらこぼすぞ」と男性社員に言われる。父親と同世代の再雇用組。試しに「当たり前体操。」と返すと一節歌ってくれた。弁当のおかずは目玉焼き、ウインナー、大根の醤油漬け、パリパリごまわかめふりかけ。

やがて退勤。スーパーへ寄るとバファローズ優勝おめでとうセールでプチトマトが安かった。れんこん、卵、ベーグル、スコーンなどをカゴに入れる。イナダシュンスケが絶賛していたものらしきベーコンも。帰宅、風呂。洗濯物と布団の取り込み。薄手の布団をたたみ、間に防虫剤を入れて布団袋にしまう。100円ショップの布団袋はもう破れてしまった。一部分を掴んで引っ張り出したりしたからだ。夕飯はこんにゃくと豚ひき肉の炒め物。こんにゃくを豚バラと炒めるとホルモン炒めのようになっておいしいとホットペッパーの「メシ通」でヤスナリオが書いていたのを見て。冷蔵庫でしなびていたなすびを入れると、こんにゃくにまとわせるはずだった脂が全部吸われてしまった。なすびと、かつおぶしと醤油の味のついたひき肉はおいしかった。

食後、通販のやり方について調べる。BASEやSTOREを使っている人が多いが、「自家通販」で検索すると古から同人誌界隈に伝わる方法を知ることができた。昭和は申込書と郵便為替と返送用の切手と封筒(とファンレター)を作家の家の住所(奥付に書かれている)に送っていたらしい。前にMさんが貸してくれた同人誌の奥付に住所が書かれていたのを思い出す。サークル主催イベントを(建て替え前の)フェスティバルホールでおこなっていたのも、その参加申し込みをハガキで受け付けていたのも衝撃だった。その次の次?くらい、ゼロ年代になるとイベント終了後のタイミングで作家のブログに「自家通販のお知らせ」という記事がアップされるようになる。メール(フォーム)で受付、支払い方法は郵便振替や振込など。通販期間は限定されていることが多い。今でもBOOTHと併用している作家がいるようだ。

10/29(金)
起きたら肩が冷えていてだるい。冬用布団に変えて、寝るときはぬくぬくだが明け方には腕を全部出してバンザイの恰好になっていることが多い。そーっとベッドから出て四つん這いでトイレまで移動。こうするとゆっくり起きられる。布団を干して、弁当のおかずをつくり、週末に備えてMeetsのカレー特集号をパラパラ読む。ここに載っていた「カトゥール」に行ってカレー好きのMに報告したら「ちょっと変わった具材に挑みつつも邪道な味ではないというところが僕的にポイント高い」「リピート決定」と喜んでいた。コーヒーをいれて、ベーグルを食べた。ラジオからはラフマニノフチェロソナタ交響曲第2番が流れていた。

家を出て、通勤電車で山本文緒『かなえられない恋のために』を読む。

かなえられない恋のために (角川文庫)

ところどころでさりげなく観察眼が光っていて、後の小説作品の人物像の奥行を予感させる。学生の時に読んだはず。時は流れてわたしは執筆当時の山本文緒の年齢を追い抜いた。火曜に図書館へ行った際、棚にあった文庫をあるだけ借りた。3冊しかなかった。追悼の気持ちで再読している人がいるんだなと思う。

職場にて、弁当のおかずは今井真実の小松菜海苔ナンプラー、大根の醤油漬け、レバーの生姜煮。昼休み、「かなえられない恋のために」の書影を探そうとはてなブログの検索窓に入力すると、biceというミュージシャンの2008年のアルバムが出てきた。

かなえられない恋のために [Analog]

ちょっと聞いてみる。シンセが好物で、ボーカルを取っている人がトラックを作っているとなおよし、というような基準が自分にはある。午後、書類にあった「生沼」という人名を見て「江沼」を連想、そこからバンド「plenty」を連想、それで「人との距離のはかり方」というアルバムか曲を出しているバンドがいたよな、と昨日頭に浮かんだことの答え合わせになる、という記憶の冒険のようなことをした。

人との距離のはかりかた

やがて退勤。宅配ボックスに保険組合から歯磨きセットが届いている。帰宅、風呂。夕飯は袋麺のパクチー焼きそば。袋以外はパクチーラーメンとまったく同じだったが、おいしかったのでよし。豚ひき肉とプチトマトとなすを入れた。なかなか包容力のある袋麺だ。食後、歯磨きセットを開封。ピンポイントで磨く用のブラシなど早速試す。すぐへたりそうだが、これはいい。口腔ケア用のスプレーの写真をとってツイートすると思ったより反応があって面白かった。その後、ブログのイベント案内記事を更新。ZINEづくりの先人方の暖かいお声がけがモチベーションになっている。

モチベーションといえば、シャワーを浴びているときにアマオケとモチベーションについて考えていて、学生オケの同期(心理学部)の卒業研究がモチベーションについてだったことを思い出した。当時もオケとモチベーションについて似たようなことを、モチベーションが同じくらいの者どうしああでもないこうでもないと話していた。寝る前にちょっと音源を聴いて楽譜を読む。

10/30(土)
起きたらあまりにも静かで何時かわからない。6時台だった。二度寝しようとしたが、この静けさは冷蔵庫のモーター音が止まっているからではないかと気になって起きる。特に異常はなかった。コーヒーをいれて、スコーンを食べた。昨日に引き続きブログ記事に手を入れる。近奈良(近鉄奈良駅。きんならと読む。対義語はJ奈良(じぇーなら))界隈のお店の案内。ビブレが潰れてから、わたしはどのようにして遊んできたのか。家を出て、通勤電車で『ちゃぶ台』の5号を読む。

ミシマ社の雑誌 ちゃぶ台Vol.5 「宗教×政治」号

中身は造本ほど好きではないかもしれない、と思いつつ読み進めている。

職場にて、持参したスコーンを食べる。自販機でミルクティーも買う。正午退勤。天六で降りてカレー屋に寄ってレトロ印刷JAMに行く予定だったが、例によって道に迷う。カレー屋は見つからず、中津の方になかなか抜けられずぐるぐる歩きまわり、そうしているうちに移転したヤドカリ食堂や最近行っていなかったサッチェズカリーを発見するも13時台なのに売り切れ閉店しており、中津へたどり着けば線路と高速道路の下をくぐるたびに方向がわからなくなり、JAMへ着いたのは15時だった。途中やよい軒でお昼を食べた。疲労困憊して窓の外を眺めていると、笑顔でツーステップを踏み、飛び跳ねつつ走っている男子高校生がいた。連れは後ろのほうからスマホを見ながら歩いてくる。高校生だったら例えば飲食店に向かうときこんなテンションになるんじゃないかと考えていたら、やはり入ってきた。入店してからは静かにしていた。「いただきまーす」と聞こえてきただけだった。

JAMにて、ZINE DAY OSAKAというイベントが開催中。昨年もやったZINEガチャを回す。ここで引き当てられず、見本誌で読んだだけの作品が強烈に印象に残ったりするのだ。

 

 今年は自分のZINEを持参してくじ引きで交換する企画にも参加。屋台のようでテンションが上がる。4つ置いて4つ持ち帰る。JAM常設のフライヤー置き場が楽しい。遠方の飲食店や雑貨屋のショップカードを眺めると旅行気分が味わえる。

北浜へ移動、なんとなくアートエリアB1へ向かう。こども本の森 中之島はこんなところにあったのか。中央公会堂の前ではブライダルフォトの撮影をしていた。中之島図書館にちょっと入ってみて、それから肥後橋方面へ歩き、フェスティバルプラザに入るとビッケブランカのファンの群れに遭遇。ライブグッズの緑のパーカー着用。わりと年配の人もいた。ファンの群れを眺めるのが好きで、何のファンでも興味深い。美術館の前のベンチでマウントレーニアフロランタンで休憩。旅行かというぐらい足がぱんぱん。少し寒いが解放感があり休まった。

「ボイス+パレルモ」@国立国際美術館
パレルモめっちゃいい。コンセプチュアルでいてとっつきやすい。展示品には国立国際美術館所蔵の物も多いが、コレクション展で見た覚えがあるものはなかった。いつ行ってもコレクション展に出ているのでは?という作品もあるが、コレクションの膨大さを思った。展示品に合わせた室温、湿度になっているとことわり書きがあった通り、寒かった。

スーパー3に寄り、総菜コーナーの揚げ物や酒、スモークチーズ、生ハム、かいわれ大根、マシュマロ、粉末ミルクティーなど買って帰宅。風呂。足の裏に湿布を貼る。夕飯はきのことれんこんとベーコンの炒め物、カニクリームコロッケいいちこソーダ割を飲みながら、今日随所でとってきた大量のフライヤーを眺める。おつまみにしようと買ってきた生ハムとチーズは別日にまわす。

10/31(日)
ミルクティーとスコーンで朝食。グーグルドライブの挙動に振り回されていたら家を出る時間が迫り、なすとツナのスパゲッティをつくって食べる。ナンプラー、オリーブオイル、にんにくの味。本当はズッキーニとアンチョビのパスタというレシピだが、気に入って何度か作っている。今日はアマオケの練習。

電車の中では山本文緒『そして私は一人になった』を読んでいた。

そして私は一人になった (角川文庫)

郵便で原稿のやりとりをし、どうしても間に合わない場合はFAXする時代。ゲラはFAXで送られてくる。「今にデータで原稿のやりとりをするようになる。担当者が取りにいかないといけない作家の原稿料からは人件費や交通費を差し引くようになるだろう」という意見に対し日記の中で反発している。

練習が始まって終わった。どいつもこいつも自分勝手な奴ばっかりだ、といらいらしてMに愚痴をこぼす。一応聞いてくれるが、まずこの人がわたしから見て異様に自由闊達な人間であることを忘れていた。気心の知れた人に吐露できるころには完全に怒りが仕上がってしまっているのもよくない。やりとりしたことによって、ローカルルールにとらわれているのかもしれないという視点を持てたのはよかった。練習場は熱気がこもり、休憩時間にファミマのアイスコーヒーとブラックサンダー。昨日に引き続き、セルフレジ(と店員)に心を乱される。コーヒーはおいしかった。近くのまるしげの店先にKF45(風?)マスクが積まれていた。ここまで流通したか。

帰宅、風呂。夕飯はアジフライと納豆チーズ豆腐味噌汁、白飯。有賀薫は納豆が苦手なのにこの組み合わせを考案できてすごい。飲もうかとも思ったが歯磨きをしてベッドに入る。選挙速報と地下鉄内のテロのニュースでツイッターのタイムラインがお通夜のようになっていた。

夜中、胃もたれで起きる。アジフライの油か?食べてすぐ横になったからか?体勢をかえたりして消化を促す。そういえば11月1日になったので死の舞踏について調べるなど。また寝ようとするが、なかなか寝付けない。そのうちに布団の中で泣いたりする。

11/1(月)
飲まず食わずで出勤。通勤電車の中でチェ・ウニョン『ショウコの微笑』を読む。

ショウコの微笑 (新しい韓国の文学)


韓国の外が舞台の韓国文学だ。『韓国が嫌いで』もそうだったが、二重の外国文学というくくりで読むものを探してみようかな。職場にて、隙を見てスコーンを食べる。昨日泣きながら寝たことについて、ひと月前もそうだったと気づく。ホルモンバランスか?星の配置か?星か何かのせいにしないと人を嫌いになりすぎる。弁当のおかずはレバーの生姜煮、きのことれんこんとベーコンの炒め物。

やがて退勤。彼氏の財布がボロボロだったので新しいのをプレゼントしようかと考え中。商業施設に寄ったが男物の財布売り場がなかった。ロフトにもナイロン製のものしかない。でもよく考えると新しいものを買うという気分でもない。「けっこう年季入ってきたから新しいのあげようか」と話しかけても彼氏からは生返事しか返ってこなかった。革の財布の風合いが経年劣化にしかならないのは使い方が荒く容量いっぱいにカードを入れているからで、カードを減らして破れたところを繕って剥がれたところを補修したらいい感じになるんじゃないかと想像するが、わたしの財布じゃないしな。そもそも今の財布をプレゼントする際にカードの容量は確認したのだ。前の財布にカードが数十枚入っていて、カードがたくさん入ったほうがいいかと聞くとそんなにいらないと言った。書いていて思い出したが今の財布のボロくなり方は前の財布とまったく一緒。

帰宅、風呂。18時くらいに「暴言を吐かれたことよりも吐かれた者どうしで連帯できるような関係性を築けていなかったのはもっと悲しいことかも」とMにメールした。「松屋マッサマンカレー食べた」というメールは糸口なのかなと好意的に解釈して縋った。ルーを普通のカレーと同じにしているのではという推察を書いてきたが、それは違うと思う。日記に一度書いたことなのに書いて人に送ると更に悲しくなり、商業施設でも風呂でもずっと悲しい。夕飯は大根とじゃこのサラダ、バンザイ山椒(というおかき)、スモークチーズいいちこソーダ割も飲んだ。年がら年中モヤモヤしたり怒ったりしているが、こんな感じで悲しい気持ちにとらわれることはなかった。これがトランジット海王星の影響なのか。

11/2(火)
コーヒーをいれて、ピザトーストを食べた。

家を出て、通勤電車の中で本田由紀「社会を結びなおす」を読む。

社会を結びなおす――教育・仕事・家族の連携へ (岩波ブックレット)

ヒトの流れ、カネの流れ、ヨクの流れの話。ここで欲が出てくることをカタカナ表記で覚えておこう。

職場にて、弁当のおかずはレバーの生姜煮、スモークチーズカニクリームコロッケ。一週間の中に祝日があると家事にも余裕ができ、弁当作りに追われない。昼休み、歯磨きをしていると個室から「ここでウンコしたん誰~?戻ってきてる~」と先輩の声。「わたしじゃないですよ!」も「うわ最悪ですねちゃんと流せよ」も違う気がして「他人のウンコ流すとかいい事しましたね」と返す。先輩が個室から出てきて「D温泉って行ったことある?調べても何があるかよくわからなくて」とまったく違う話が始まる。言われてみればD温泉は観光情報の具体性に乏しかった。大ウケしてしまい、「わかります!多分なんもないんですよ」と言う。「いやんそんな悲しいこと言わんといて」と流してくださったが、余計なことを言ってしまった。ウンコと口にしたことでハイになり、出力が狂った。黙食の影響で会話が激減し、下手くそになっている。

やがて退勤。帰宅、風呂。洗濯もする。アタックゼロがなくなったので今家にあるもので代用できないか調べてみる。しかし、重曹は部分洗い、酸素系漂白剤は漂白、クエン酸は殺菌や柔軟剤など、あくまでも洗濯石鹸の補助的なはたらきをするものらしい。夕飯は厚揚げとあさりとかいわれ大根のサラダ、せみ餃子、バンザイ山椒、スモークチーズ

昨日メールで「僕は楽しくなかった」と書いてきた人がいて、傍目にももっと怒ってよさそうなのに毒づいたりしなくて上品だなと思った。その後わたしが送ったメールに含まれる情報で完全に怒った。知らないままにしといてあげた方がよかったかと思うが、急に怒りの炎がついた感じがしたのでネイタルの火星がどうなっているか気になって調べる。わたしと同じく冥王星と角度をとっていた。シナストリーチャートを出してみると、気が合うなりに相性は悪くなさそう。でもふたりで怒り続けてもよくなさそう。
なんだかワクチン接種時に注射針を刺したあたりがだる重いときがある。ニキビのようなものもできている。これは針の孔なのか?

11/3(水)
快晴。ベーグルサンドをつくって食べた。具はほうれん草とベーコンの炒り卵。

山本文緒『きっと君は泣く』を読み終える。

きっと君は泣く (角川文庫)

戸梶圭太が終盤に向かって登場人物が集結してくるとすれば、山本文緒はバラバラの方向へ散っていく感じがする。裏切り、本性の発露、というか本性とは何なのか。主人公の視点を通して読者が見ていたのは登場人物の人格の氷山の一角に過ぎない。ルッキズム、介護、職場のいじめ、性暴力、整形、エイズ、結婚、そして親子どんぶり。2冊とも読んだことがあったはずだが、『群青の夜の羽毛布』だけだと思っていた。一度使ったらもう使えないぐらい強烈な展開だが、『きっと君は泣く』で既に使っていたとは。

15時ごろ、昼食にカレーラーメンの袋麺を食べる。韓国製。ウコン入りの黄色い麺がもちもちでおいしい。食後、CDの処分。プラケースを捨ててビニール製の袋に入れるということを数年前にしたが、どうもCDをデッキに入れて聴く習慣が復活しない。ファイルブックに移して、入らない分は捨てる。スピッツ、男性ボーカル(バンド)、女性ボーカル、室内楽のファイルに分類。社会人数年目までの紙の日記も捨てる。ツイッターの占い師によると11月の初旬に掃除や整頓をしておくとよいらしいのでやってみた。

平日と同じ時間に米が炊けるようにセットし、風呂に入る。夕飯はじゃこピーマン、バンザイ山椒、ミックスナッツ、スモークチーズいいちこソーダ割も飲んだ。じゃこピーマンはとてもお酒が進む。れんこんとベーコンの炊き込みご飯も食べる。成城石井のベーコンは甘味があっておいしい。食後、山本文緒『そして私は一人になった』を読み終える。さくらももこも山口ミルコと旅行や食事などしていたな。最初に編集者の存在を意識したのはさくらももこのエッセイだった。『都会で着こなす世界の民族衣装』もざっと読む。

都会で着こなす世界の民族衣装

コーディネートにタビブーツが登場してなんとなく読む気が薄れてしまった。なぜだろう。