1216-1222

12/16(木)

生理が重い。これは起き上がってトイレへ行った方が楽になる。コーヒーをいれて、はちみつトーストを食べた。すずめレーズンとアーモンドも食べる。

家を出て、通勤電車の中で濱野ちひろ『聖なるズー』を読む。

聖なるズー (集英社学芸単行本)

何度読んでも面白い。非言語のコミュニケーションを大事にするズーの面々。

職場にて、弁当のおかずは卵焼き、厚揚げ、紅ショウガ、ちくわとこんにゃくとピーマンのきんぴら。

やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯はベーコンときのこのスパゲッティ。キューピーのバジルのパスタソースをかけた。食後、ふうせんかずらの貸し棚に並べる本の値付け。早助よう子「恋する少年十字軍」を読み終える。ラジオからは「タンホイザー」が流れている。バイロイト音楽祭の放送三日目。数時間に及ぶ上演時間の間に、同じモチーフが繰り返し出てくる。アーモンドとバナナチップスを食べ、薄いカフェオレを飲みながらのんびり過ごす。FIGAROの石井ゆかりムック本、辞典のように使おうとしていたが物理的に大きすぎて扱いづらいので売ることにする。

今日アップした12月9日から15日までの日記に「今、前澤友作が宇宙にいるのだが」という文章があって我ながらおかしい。今、前澤友作が宇宙にいることを知らない人間は少ないだろう。アップしているくせに、一番に想定している読者は未来の自分なのだった。

NHKFM「ミューズノート」は2020年12月の再放送。まだ芹那が休業する前。芹那の話し声も好きだな~と気づいてすぐに休業してしまったのだ。番組終了後もそのままラジオをつけていると、「名曲スケッチ」(という五分間番組)で仲道郁代の「乙女の祈り」の演奏が流れた。コンクールで演奏されるような大曲ではなく、ピアノ教室の発表会でもおなじみの小品。第一線で活躍する演奏家の演奏は聴きごたえがあって面白い。

12/17(金)

今晩から明日にかけて、冬の嵐が来ると予報されている。ラジオニュースではタイヤチェーンなどの雪用装備を用意しておくように注意喚起されていた。コーヒーをいれて、ドライいちじくを食べた。今は雨も風もない。夜中に激しく降ったのか、ベランダの手すりに大きな水滴がたくさんついていた。ラジオからはグリーグのピアノ協奏曲が流れている。ピアノが出てくるところは華やかで、出てこないところは抒情的。今日は大荷物だったので、電車内で本を読まずに棒立ちで過ごした。

職場にて、弁当のおかずは卵焼き、つくね、ちくわとこんにゃくとピーマンのきんぴら。

やがて退勤。ふうせんかずらの貸し棚へ搬入しにいく。15冊くらいあったが、普段使っているリュックに入れると体の軸に近いところで持てて持ち運びしやすい。お客さんがいない中試行錯誤できたのはよかったが、結局面出しはできず。持ち込み過ぎなんだろう。店内で作業していたNさんが日記の中の話をふってくださる。男性に読んでもらって話をするのは初めて。だからといって特別な話をした訳ではないが、ありがたいことだ。

思いのほか長居してしまい、店を出たのは21時くらい。夕飯を食べて帰るつもりだったが、寒すぎて駅へ直行。帰宅、風呂。夕飯はちくわのマヨネーズ焼き、ピェンロー鍋。タカラカップもちょっと飲んだ。寒くなる度にツイッターでバズるピェンロー鍋。ちょうど干ししいたけがあったのでようやくやってみることができた。今シーズンもう一回やってもいいけどそのために干ししいたけを買うところまでいくかはわからない、というくらいの味だった。

大阪の北新地のビル4階の心療内科クリニックで火災。死者多数。放火らしい。

12/18(土)

10時ごろまで起き上がれなかった。ピェンロー鍋の残りを温めて食べる。二日目のほうがおいしい。残り汁で汁なし辛ラーメン。12時前に家を出て、文の里へ向かう。電車内では梶谷いこ『THE LADY』を読んでいた。出会った頃より文脈を共有できる部分がちょっと増えて、印象が変わっている。

文の里商店街のみつばち古書部に寄る。ここも貸し棚が集まったシェア型本屋。店先に文庫のワゴンとマンガのワゴンがあり、貸し棚利用者共用の均一棚となっていた。お客になったときは結局こういった安売りコーナーを熱心に見てしまう。二冊買った。

イベントスペース「botan」で「YAの家」というイベントを覗く。本屋5店舗くらいが集まってYA本を売るというイベント。中田永一の本の会計時、「ありがとうございます。面白いですよ!」と言われる。誰に何を売っても同じ声掛けをしているんじゃないかという淀みない口調だが、嫌な感じはしなかった。八百屋とか魚屋がこういう声のかけ方をするイメージがある(「おいしいよ!」)。商品はひととおり読んでいるということなのかも。向かいのブースでマンガをすすめてくれた店員さんが山田睦月 愛をたっぷり語ってくれたのとは対照的で、印象に残った。山田睦月作品は初めて手にとったが、面白かった。

THE GHOST OF MY LIFE (ウィングス・コミックス)

もう一店舗本屋の店先まで行ったが、休業日だった。ローソン100へ寄って帰る。ローソン100があるからいい。きくらげ、かつお節、梅干し、青のりなど買う。まだ15時台だったが、寒さにやられて帰宅。風呂に入り、炊飯器に米をセットし、葛根湯を飲んで寝た。19時過ぎ、目を覚ましてラジオをつける。NHKFM「クラシックの迷宮」はサンサーンス特集だった。また死の舞踏を流している。番組全体としてはアフリカへの興味が出世作をつくらせたというような流れだった。夕飯はポークカレー。にんにくを入れず、スパイスミックスと塩だけで味つけすると食べ飽きないあっさりとした味になった。長らく冷蔵庫で眠っていたトマトジュースを入れたのもよかったのかも。

戸田真琴が一年後にAV女優を引退すると発表していた。何を読んでも目配りの行き届いた文章だ。いしゃどうさんのツイートからnoteを読もうとして、読み込みのタイムラグからリツイートボタンを触ってしまう。「まず記事の内容を読んでみませんか?」というポップが出てきた。こういうのが出るようになっているのか。

12/19(日)

10時過ぎに起きた。コーヒーをいれて、ハムチーズトーストを食べた。洗濯と身支度をして12時に美容室着。なかなか来ないお客さん(私)の中に、「(カットが)もってるからいいんですよ」という人(私じゃない)がいるが、長持ちするように切るというのが技術なのだという話を聞く。13時に美容室を出て、また奈良へ。駅を出てきたまち側へ歩くと観光客はいなくなる。昼食は菩薩咖喱でとった。ローズミルクが鮮やかなピンク色でかわいい。カレーを食べるとバラの香りがわからなくなってしまうのではないかと思ったが、大丈夫だった。店内は清潔感があって、落ち着いて食事ができる。メニューの裏の「店主の囁き」も楽しい。閲覧書籍コーナーも充実(しかも本の状態がいい)。移転予定らしいが、今のお店にも来られてよかった。満足感に包まれる。昨日帰ってふて寝することになったのはカレー屋に行かなかったからかもしれない。カレー屋に入りそびれてひもじい思いをしないように家で昼食を食べていったのだが…。

店を出て、DearGalleryNaraへ。ざっくり言うとダンスパフォーマンスを見た。今思い出してもなんてグダグダな段取りだったんだ、と思うが公演形式をとると零れ落ちてしまうものを掬い取ろうとするとああいう感じになるのかもしれない。4人の観客に対してパフォーマンスしているところを見るというのも貴重な経験だった。その後ふうせんかずらの蔵でCHISOUのワークインプログレスを見る。養蜂好きなので多少スタッフの方とお話することもでき、そこそこ楽しむ。DearGalleryNaraの裏の元洋裁教室部屋、ふうせんかずらの蔵。ともに非公開だったスペースで、使い方を模索している途中らしい。カレー→ギャラリー→ギャラリーという、肥後橋のような過ごし方が奈良でできるとは。17時、シャトードールでコーヒーフェスティバル。今日はクリームパンだった。その後Gallery OUTofPLACE   へ。DMで見たら写真かと思った作品、実物はどう見ても絵だった。DMと実物の印象が違うのはよくあることだが、毎回驚く。驚きに行っているようなところがある。まだ元気があったのでプリトミへ。今日も競技場帰りのジャージ姿の学生集団とすれ違う。スポーツショップもちらほらあり、やすらぎの道は体育会系ロードだ。プリトミの店主は例によってカウンターで書き物をしていて、戸を開けるとびっくりしたような顔をした(ように見えた)。入ったカレー屋がノーゲストだった時の習慣で「こんばんは」と言うと「え!?誰!?」という顔になった(ように見えた)。個人経営のお店でのふるまいがいまだによくわからない。ホットワインを飲んでまあまあのんびり過ごす。プリトミのそばにハラールフードのお店ができていたので帰りに寄る。民家を改装してあるのか、土間の部分がお店。豆は戻して冷凍しておけばすぐに使えるというのを知る。奥の和室からチュニジア人オーナーが出てきて、デーツがおすすめとのことで買う。500g、賞味期限は一年。数年前カルディで買ったのはあまりおいしくなかったが、これはどうだろうか。見た目は枝付きで立派でおいしそう。使いきれなければ冷凍すればいいとスタッフの女性。なんでも冷凍させようとするので笑ってしまう。専門店で大袋の商品が多いからセールストークはそうなるんだろうな。

帰宅、風呂。そのまま寝る支度をしてベッドに入った。ツイッターはM-1グランプリの話題で持ち切り。奈良県で公募で学生を集めておこなう公演はいつでも天平時代風の衣装をつけている気がして、ままごとが大阪の高校生を集めておこなった「わたしの星」を見に行ったことを思い出した。あれはよかった。主催は府や市ではなく読売テレビだったけど。あまり褒められた態度ではないが、キャストのその後を調べるなど。劇中で「かわいいなんて言わないで」とキャストの高校生の口から観客の思考停止を指摘するリフが出てきたときにぎょっとしたことをまだ鮮明に覚えている。

12/20(月)

コーヒーをいれて、はちみつシナモントーストを食べた。ラジオからはルーマニア民族舞曲が流れている。

高校生の時に行った他校の定演で取り上げられていた曲。家を出て、通勤電車の中で「ちまたのちざい」を読む。一般財団法人たんぽぽの家発行のタブロイド誌。内容は知的財産について。エイブルアートの作家との契約ってどうするんだろうと思っていたが、そういったことにも触れられていた。

職場にて、弁当のおかずは豚肉と春菊のチャーハン。ごま油とナンプラーと胡椒の味。朝時間がない中で適当につくった割にはよくまとまっていた。ツジメシのフィデウアにこんな組み合わせのものがある。

やがて退勤。帰宅、風呂。脱いだ服をトイレのドアにどんどん掛けていくと、一面服に包まれ林央子の丸亀の展示のようになった。夕飯はこんにゃくとピーマンとしいたけの炒め物。ごま油で炒めてマーガリンと醤油と粗切りトウガラシ(エスビーの調味料で、にんにくが入っている)でソースをつくって絡める。白ごはんドットコムのレシピ。卵かけごはんによく合う。

食後、アマオケの練習の録音を聴く。指揮者の先生の言う「ヴォータン」をネットで調べる。北欧神話の神で、こいつ(神はやはりおっさんなんだなと絵を見て思った)が持っている杖がグングニルらしい。ユグドラシルという単語も同じページに出てきてバンプオブチキンの世界(逆)。先生は「独立しながら従属して」という指示を出していて、『自転しながら公転する』を連想する。

12/21(火)
肩や首が冷えて起きる。着こんで寝ると肩がこるし、悩ましい。コーヒーをいれて、マシュマロトーストを食べた。こうして火を通すといい香りがするが、何の香りなんだろう。

家を出て、通勤電車の中でこうざいきよ『財布の中身』を読む。

財布の中身―inside of your secret life (ちくま文庫)

20年前の本で、ちくま文庫オリジナル。みつばち古書部の店先のワゴンで買った本。ブックマーケットのポイントカードを久々に目にして声が出そうになる。財布は男女とも黒が多い。今サンキューマートの商品を見て思うのは、子供の小遣いで買える雑貨の選択肢が増えてよかったなということ。その一方で、憧れだったデッドベアがそういったところにあることの悲哀をオカワダアキナさんが書いていたのが興味深かった。私もヴィレッジヴァンガードデッドベアグッズをコツコツ買っていた。グレイトフルデッドの楽曲は聴かないまま今に至る。

職場にて、弁当は豚丼。これも白ごはんドットコムのレシピ。サラダ油を熱するときにしょうがを入れて香りを出す。肉だけ焼いて9割焼けで取り出す。玉ねぎを炒める。合わせ調味料を入れる。煮る。ピーマンと肉を入れてちょっと煮る。ポテトサラダの具はピーマンとツナだし、けっこうなピーマン好きなんじゃないかと思っている。

やがて退勤。図書館に寄る。年末恒例の追悼特集棚。立花隆、篠田桃紅、さいとう・たかを瀬戸内寂聴仲條正義など。ここからすぎやまこういち山本文緒の本を借りた。

帰宅、風呂。夕飯は白飯、中華スープ、味の素のギョーザ。「新」と書いてあり、「また小さくなったのかなー嫌やなー」と声が出る。あまりにも暗く寂しいひとり言だ。調べるとロケットニュースの記事が出てきた。味をキャッチーに変えたらしい。言われてみればという感じ。

11日にシャトードールへ行ったときにイエモンの「楽園」のピアノバージョンが流れていてなかなかよかった。ポップスのインストを流すならピアノバージョンがいい。それから時々「楽園」が頭の中で流れるのだが、うろ覚えなのですぐに小さな荷物で、でも猫も連れていくことになり、以後ひたすら猫を連れていく展開が続く。何匹連れていけるか。

12/22(水)
曇っていて暗い。ラジオをつけると新世界が流れてきた。今週は高校生の時に取り組んだ曲が流れる週。コーヒーをいれて、ハムチーズトーストを食べた。やはりチーズはとろけないものに限る。

家を出て、通勤電車の中で『亡命者たちの上海楽壇』を読む。

亡命者たちの上海楽壇: 租界の音楽とバレエ (オルフェ・ライブラリー)

まず租界を知らなかったが、面白そう。武田泰淳が小説に書いたりしているらしい。案外近い過去だ。

職場にて、弁当のおかずは豚肉とほうれん草とキクラゲの炒め物。しょうがの入れすぎで辛い。やがて退勤。ミニストップへ寄りZINEの増刷。白黒ページは5円コピー。その後ローソンへ。紅茶オレ(ブレンディはミルクティのことをこう言う)の粉末を買って小銭を作る。おつりを受けるのに手を出すと、手袋がモコモコしていたのでどこに着地させるか一瞬店員の手が迷う。ミトン型で指先が出ていて、断面にファーがついている。感染予防のため店員はトレーを使いたいんじゃないかと考えていたが、トレーにことわり書きのテプラが貼ってある店でも手渡してくる店員が多い。客が早く捌けるからだと最近気づいた。客がトレーからつり銭をとるのに割と時間を食う。コピー機でZINEの増刷。カラーコピーはミニストップじゃないところですることにしている。セブンイレブンコピー機とは勝手が違って画像読み込みを何回もしているうちに、天地を間違って両面コピーしてしまい900円無駄になった。失意のどん底。焦りで汗だく。コピー機の前でかく汗、というのがあって体力を奪われる。何年も前だが年賀状を刷っていた時によくかいていた。冬、脱げない上着、置けない荷物、コピー機が示してくる選択肢の多さ、お金の無駄につながるミス、次に使いたそうな人がいないか、などの要因がある。

電車に乗って移動、最寄りのスーパーの5円コピー機のカラーコピーを試す。その前に食パンを買って小銭を作る。ミニストップと同じリコーのコピー機だが、印刷がいまいちだったのはトナーの状態が原因なのか実験をかねる。遜色なかったので印刷。今日中にできた。勢いでドラッグストアへ寄り、豆腐、辛ラーメン、フェイスパックを買う。帰宅。ラジオをつけて気分転換しようとするが、何も聞こえてこない。近寄るとかすかに衣擦れのような音がしている。満身創痍で帰宅した自分あるある、NHKFMが現代音楽の演奏会の模様を流している。こういった状態で聞くにはあまりにもシリアスな曲調の作品であることが多い。

 

 

風呂。夕飯はカルボナーラ。なんだかうまくできた。味にむらがあるので何口かだけだが誠光社のとなりの店で食べた味がした。麺を折って玉ねぎとベーコンとしいたけと水を入れて火を通すワンパンパスタ。チューブのにんにくとオリーブオイル、塩で味をつけて火をとめ、卵を割り入れてグリグリ混ぜる。粉チーズと胡椒をふる。味をつけてすぐに食べたから香りがよかったか、麺、粉チーズ、ベーコンのどれかが良かったか。ドラッグストアでなんとなく買ったざく切りベーコン、おいしいが胃もたれしやすい。