0421-0426

4/21(木)
寝ている間に身体がバキバキにこっている。またお灸したほうがいいだろう。コーヒーをいれて、ピザトーストといちご、ドラジェを食べた。ラジオのニュースはどこかのチューリップ畑の開場案内、クラシックカフェの再放送は花の音楽特集。ルトワフスキ「歌の花と歌のお話」。案外いかつい花だった。

家を出て、通勤電車の中で松田青子『英子の森』を読む。

英子の森

スピンが水色できれい。皮肉が効いている。森とは何なのか気になる。昨日の乗代雄介『十七八から』は帰りの電車で早々に飽きてしまった。思い返すと行きの電車ではまだ興味を持てていた。読者の関心を引き付ける構成というものがあるのかもしれない。

職場にて、弁当のおかずはレバニラ炒め、炒り卵。

やがて退勤。雨が降っている。帰宅、風呂。夕飯はベトナムの混ぜご飯コムアンフーもどき。メシ通の記事で見てつくってみた。ブロッコリー、紅ショウガ、豚ミンチのニラだれ炒め、ベーコンと切り干し大根のカレー煮、皮つきピーナッツ。ナンプラーをかける。レシピにはないがマヨネーズも仕込む。マヨネーズは自分の中での禁じ手(常備しているが、何に使っているんだろう。焼きそばとマカロニサラダとポテトサラダか。あとおかず系のトーストだ。)だが、やはり米の進み方が違う。

食後、楽器を弾く。その後彼氏とLINE。職場の新人の自己紹介に「大学1年生まで本気でサッカーをしていました!」とあったのが気になり「本気でやっていたサッカーをやめたか本気じゃなくなった大学2年生って何のタイミングなんやろ」と尋ねる。スポーツ全般に対し知識がなく高校から帰宅部の彼氏がスポーツ一般教養の先生。「怪我でもしたんちゃうかな」と教えてくれる。なんて悲しい話なんだ。

4/22(金)
結局お灸せずに寝た。カーディガンを羽織ったままだったので肩甲骨あたりがこっている。昨日は冷えて固くなっていたが、どちらがマシか。コーヒーをいれて、ピザトーストといちごを食べた。

家を出て、通勤電車の中で『プラネット・インディア』を読む。

PLANET INDIA プラネット・インディア インド・エキゾ音楽紀行

食事の記述も多い。海外紀行文の醍醐味、おいしくない食べ物の記述。蛍光ピンク色の石油ジャム、暗く湿っぽいホテルのギトギトモーニングカレー。

職場にて、弁当のおかずは豚ニラ炒り卵、ブロッコリー、切り干し大根のカレー煮、皮つきピーナッツ。

やがて退勤。映画を見ることに。夕飯は百福でとった。夕暮れ時の新地を眺めながらタイチューハイをすする。置屋の中の強い光が漏れ出て、通り全体が何ともいえない色合いに染まっている。遊び相手を品定めすべく低速で走る車。おつまみセット皿に「乾燥させた米」(と説明された)が乗っていて、香ばしくて案外お酒が進んだ。なぜか胃が張ってきたので水餃子を2個だけ頼んで食べて店を出た。映画の時間も迫っていた。

映画は「シンデレラ」というインドのタミル地方のホラー映画。山荘で次々と起こる怪異、すぐに拷問して自白させようとするサイコ刑事、呪われたドレス、ブラックマンバを操る女主人と娘、御曹司とのつかの間のロマンス、バイクで疾走する霊。要素が多すぎる。怨霊が繰り出してくる攻撃は主に打撃。透明な存在に部屋中引きずり回され、壁に叩きつけられ続ける。観客の知らないはずの怨霊が満を持して登場する強引な構成に笑ってしまった。急ぎ足で回想シーンが挟まれ、説明完了。

帰ってから彼氏がLINEであらすじを聞いてくれた。今週末遊べないのでその埋め合わせだと思うが、バランスをとるのがうまい。


4/23(土)
朝起きて洗濯。パンがなかったのでスパゲッティナポリタンをつくって食べた。通勤定期を買いに駅まで行く。道中満開のつつじを写真に撮る。財布を忘れたことに気づいてトンボ返りする。汗をかきつつまた駅へ行って定期を買い、スーパー2へ。かぼちゃ、しらす、小松菜等買う。昼食はビーフン。

家事、買い物等用事をすませて思う存分のんびりして17時頃スマホを確認すると、多数のメッセージや着信が来ていて自分が人と遊ぶ予定をすっとばしたことに気づく。私を入れて4人で約束していて、グループラインで何度もやりとりしていたのにずっと明日だと思っていた。まず思ったのは「やっぱりな」だった。血の気がひいたり心臓がバクバクしたりすることもなく、黙々と謝罪文を打ってLINE。「やっぱりな」というのは、日付に関して妙に印象に残ったりひっかかったりしたことがあったから。ひと月前に日付が決まり、今週の初めから「週末の予定ですが」とメッセージが飛び交い、金曜に「明日ですが、」という書き方をした人がいた。その時「なんだかダイレクトな表現になったな」と思ったのだ。それなのに自分が組んだ間違った段取り(金曜夜は映画で土曜は家事、日曜遊ぶ!)から向き直ることができなかった。気になりつつスルーする瞬間のことを「目線を切った瞬間」と呼んでいて、サイゼリヤの間違い探しでコンパクトに体験することができる。

decoi0222.hatenablog.com

皆と遊びたかったし、前々から準備していたのに本当に申し訳ないし、「生きてた!」「何事もなくてよかったです」「また予定調整しましょう」と声をかけてくれるような人達の信頼を失ったのも悲しい。それなのに「やっぱりな」という感情が一番先に来るのはどういうことなのだろう。何かを切実に求める気持ちが枯れてしまっているのか。明日の予定が何もないことがまだ信じられなくて、飲酒しながらスペースをした。我ながら思い切ったことをする。しらすブロッコリー、ドラジェ、ナッツ、チョコレート、チーズ、こだわり酒場のレモンサワー。なんと2人、聞いてメッセージまで下さった。共感してくださるのにも驚く。サシで飲まないと話せないような込み入った話を顔も知らない方に向かって話して、ほんのり温かい気分になる。

4/24(日)
朝、薄皮クリームパンミルク。昼、うどんカルボ。夜、白飯、豚バラミント炒め。
一日中ふて寝。気圧のせいかいくらでも眠れる。本屋プラグラジオ、Uさんのラジオ、マンガのラジオの椎名うみ回を聴くなど。あと久々に5ちゃんねるも見た。あらゆる嗜好に対応した大量のエロマンガ広告。無視してスレッドを読めなくはないが、あまりにもひどい。

4/25(月)
空気が淀んでいるので窓を開ける。朝日と一緒にひんやりとした風が入ってきた。今日は健康診断なのでコーヒーも飲めないし朝食も食べられない。ラジオをつけるとHI-STANDARDの「My First Kiss」が流れて来た。中学の文化祭でイキッた上級生のバンドが演奏していた曲だ。メンバーと取り巻きが盛り上げようと必死に煽ってきた気まずいステージ。イキッた人も全校生徒の前だと勝手が違ってやりにくそうだった。田舎だからハイスタの知名度もいまいちだったのもある。BGMとしてはあまり調子が出ないが、チャンネルを変える気力もなくそのまま。

家を出て、通勤電車の中で町屋良平『ショパンゾンビ・コンテスタント』を読む。

ショパンゾンビ・コンテスタント

ファミレスのキッチン担当、スターバイト寺田君の仕事ぶり。懐かしい!バイトで一緒だったS君そっくりだ。寺田君がやたらピアニストに詳しい必要があったかどうか(作中でも「きも」と言われている)。でも主人公と源元の他に音大生が出てこないしな。

職場にて、健康診断。体重2キロ減。増減がない体質だったが、ここ数年するすると減っている。おかずを一品増やそうか。内診に看護師が居合わせるようになっていた。ふたりきりになると威圧されることは確かにあって、昨年の医者は「(咳喘息の)吸入薬をサボると一気にぶり返すよ!」と脅してきた。面倒くさいですとも言っていないのに理不尽な怒られ方だった。今年の医者はつげ義春の作品の中から抜け出てきたような生気のないおじさんだった。「なんか体重が減ってきました」と言ってみるが、2キロしか減っていないのでなんとも返しようがなさそう。中学生以来というか、この身長になってここまで減ったことがない。あとバリウムに味がつけられるようになっていた。マンゴー味にした。香りが六種類くらいあって、他はコーヒーやレモンなど。

弁当のおかずはしらすブロッコリー、ベーコンと切り干し大根のカレー煮、かぼちゃ。

午後、頭痛。おそらくバリウムが原因。夕方、お腹が張って直立しづらい。やがて退勤。帰宅、風呂。しばし腹ばいになって胃の様子を見た後、夕飯は白米、鮭と小松菜の炒め物。マーガリンとオイスターソースの味。食後、本屋プラグとトイブックスのスペースを聴く。もうゴールデンウイークムードが始まっているのか、月曜の割にスペースをやっているユーザー多数。その後、ヤマシタトモコ『違国日記』の2巻と3巻が無料公開されていたので読む。槙生と朝の共同生活が始まったばかりの部分。ここを知らないで1巻と追っかけ連載だけ読んでいたとは。

4/26(火)
夜中に蚊に刺されて起きた。まだ春を謳歌できていないのにもう蚊が出現。8時に起きてコーヒーをいれ、しらすトーストを食べた。

家を出て、通勤電車の中で松田青子『英子の森』を読んだ。雑誌を読んでいてこういうキレッキレの短編が出てきたら印象的だろうなと想像した。

職場にて、弁当のおかずはウインナーとなすとピーマンのソース炒め、目玉焼き、かぼちゃ。

やがて退勤。帰宅、風呂。また夕方から胃が痛い。バリウムがまだ残っているのかも。腹ばいになって様子を見ているとましになってきたのでぶっかけご飯の夕食。めかぶ、納豆、しらす、生卵。食後、楽器を弾く。外は全国的に春の嵐となっていて、自室練習日和。練習用ミュートをつけた音がさらに自然環境音でカバーされているイメージがあって、隣近所に対して気が楽。練習の録音を流しながら。10年前より録音環境も、配布環境も、再生環境も段違いに向上しているのはありがたい。目的が演奏じゃなくて発言力の獲得、行使なんじゃないか、こいつも、こいつもだみたいなことを考え出すと何もかも嫌になるが、楽器を演奏することによって明るい気分になる。眠りの質もちょっと上がることを期待。しかし昨日の蚊がまだいて起こされる。

先日他人どうしが「ペイペイ使ってますか?」「やってないです、すみません」というやりとりをしているのを見ただけで、あらゆる新サービスに関して死ぬまでこんなやりとりをし続けることを想像して暗い気持ちになった。本当にだるい。「すごく便利ですよ」まではいいが、「不便じゃないですか?何で?」くらい踏み込んでくる手合いがいるのが厄介。不便なのはお前だが、それは知ったことではない。コストパフォーマンスを上げるのは手段でしかない。得するために生まれた訳ではない。