0707-0713

7/7(木)

7時前に起きて洗濯。コーヒーをいれて、コーンマヨトーストを食べる。まだ時間があるので読書。ラジオの電波が悪いのでスティーブ・ライヒのCDをかける。曇っていたので日傘をささずに家を出る。駅のエスカレーターに乗っていたら頭上から鳥のさえずりが聞こえてあたりを見回すと、巣があって中にツバメがいた。こんなスケジュールだったか。昨年まではマンションの玄関口に巣があってツバメが飛来していたが、今年は来なかったのでツバメへの親しみが薄れた。職場にて、社員のひとりが新型コロナウイルスに感染したと周知される。弁当のおかずは豚肉となすの炒め物。ギトギトだったので卵でとじたら食べやすくなった。

午後、聞き違いが原因の叱責を受けるが、自分でも驚くほどの反発力で訂正する。身体が先に言っている感覚がある。どんどん声が大きくなっていく。この職場は指摘されるとか言い返されるという経験に乏しい人が多く、会話が即終了する。次につながらない。同じフロアの人が体調不良で早退する。

やがて退勤。図書館へ寄る。帰宅、風呂。夕飯はししゃも、練り物のカツ、ブロッコリー、ミックスナッツ。金麦もあけた。昼間叱責された時のシーンが何度もよみがえる。ひと晩寝れば薄れるし、日記に書かなければ忘れるようなことではあるが。

ひと晩というか、最近22時までに寝落ちして日が変わったころに起きて寝る支度をして、ネットを見てまた寝るというサイクルになっている。夕食後に一度電池が切れる。

7/8(金)

コーヒーをいれて、ピーナツバタートーストとバナナを食べた。今日は午前休をとって通院。身支度をするが全然調子が出ない。よろよろと家を出て、横断歩道で信号待ち中に頭頂部を触ったらあつあつになっている。家を出て30秒ほどだったので発熱したのかと怯える。曇り空だったから日傘をさしていないが、こんなにすぐ髪が熱を吸収するか?

病院の受付で検温したら平熱だった。玄関に大きな大きな黒色のクロックスが脱いであって(水たまりのようだった)、待合室のベンチには太っている時の安田大サーカスのHIROのような男性がいた。実際に横に並んでもらうと全然違うんだろうとも思う。診察室では医者が初めて「薬を忘れたら症状が出ますか?」と尋ねてきたことを書いておく。今までは忘れないようにとしか言わなかったし、会社の健康診断の医者には主治医でもないのに「勝手に薬をやめたら一気に症状が爆発する!」と脅された。面倒臭がるそぶりを見せたわけでもないのに怒られて嫌だったのでよく覚えている。それだけ治療中に薬をやめる人がいるのだろう。

ドラッグストアへ寄って立体マスク、フェイスパック、シェーバー(1200円)を買って帰る。今持っているシェーバーの充電コードがどこかへいってしまった。いくらしたか忘れたが、使いづらかったのでもう捨ててもいいか。帰宅。マスクが4種類もある。プリーツのあるマスクは暑い。自分と周囲をごまかしごまかし、ここ2週間ほど使っていたウレタンマスクはもう使えない。作り置きのなすと薄揚げの煮物にうどんを突っ込んで昼食にした。この煮物も、昨日のブロッコリーも傷みかけでぎりぎりだった。連日こういうことが続くとテンションが下がる。先週夏バテに備えて買い物と作り置きをしすぎたし、冷蔵庫内がギチギチで温度も高かったのかもしれない。

家を出て、電車の中では村井理子『兄の終い』を読んでいた。

兄の終い

手に取ってみると装丁のイラストもフォントも躍動感に溢れていてとてもいい。亡くなってから出版まで半年ほどしか経っていないのもスピード感がある。ひとり、またひとりと釜石に集まってくる関係者の描き方も印象的。気に入らないことがあると恫喝し、母親の葬式でこれからは助け合って生きて行こうと涙を流してみせ、汚部屋の端に幸せコレクションを並べていた兄。他人事とは思えず怖い。

彼氏から「大和西大寺で安倍さん撃たれてる」とLINEが来る。午後、出勤。昨日帰った人もその隣の席の人も陽性だった。電話が全然鳴らない。商談ブースから「うちのYは体調不良で…太りすぎでドクターストップがかかって静養しております。体重を落とすためにジムに行ったりもしているようです」「安田大サーカスみたいでしたもんね(笑)」と聞こえてくる。いまだに多くの人にとって巨漢といえばHIROらしい。

やがて退勤。駅のホームのベンチでツイッターを見る。「結果は知ってるけど家に帰ってテレビを見るのが怖いな」という投稿で安倍晋三が亡くなったことがわかった。タイムラインを遡っていくと、何事もなかったように飲み屋へ向かう人を眺める人、出先でショックを受けて泣いている人、昭恵の心配をする人、「うちで踊ろう」の動画に登場した飼い犬の心配をする人、「死ぬほど嫌いやけど助かってほしい」と願う人、現場に居合わせた女子高生にインタビューして顔出しで報道することを問題視する人、安倍晋三からオーラルがとれなくなったことが平成史研究に与える影響に注目する人がいた。私は彼氏がLINEをくれた時に改造銃の性能の話をしてしまっていて、事の重大さを分かっていなかったのかもしれないし、今もわからない。

帰宅、風呂。夕飯はししゃもとピーマンのフィデウア。ツジメシのレシピ。応援演説場所の選定の仕方について気になり、またツイッターを開いて「奈良 なんで」でツイート検索すると「なんで」「奈良」県民が人殺し呼ばわりされないといけないのかという怒りの投稿がたくさん出てきた。人殺し呼ばわりしている投稿は見ていないが、こんな幼稚な投稿まで相手にしないといけないのだろうか。「これまでだって誰にも惜しまれずに失われた命がたくさんあったのに」という投稿を見つけ、これが一番自分の心情に近い気がする。寝て3時頃に目を覚ますと、5分くらい事件のことを忘れている。皿洗いなどしてまたベッドに戻りツイッターを開く。かつて国会で辻元清美が「他の総理とは行動が違う」「警護だって大変」と軽率さを指摘した時「一生懸命貶めようとしているその努力は認めますよ」「まるで日本が危険な国であるかのように言うのはおかしい」と返したことについて「できすぎた寓話のよう」と表現している投稿。これを見て銃撃されたのが安倍晋三だった理由を探して安心しようとしていることを自覚した。5ちゃんねるの占い板を見たのも同じ理由だ。辻元清美は数日前、事務所に卵をぶつけられたことをツイートしていた。

7/9(土)

今日は休み。アマオケの練習の録音を流す。コーヒーをいれて、レモンマシュマロトーストを食べた。聴かないといけない時にとりあえず流すと聴ける。集中力が切れてきたところで家を出て、家の近くにできたカレー屋へ。もう食べ終えた先客のおじさんは「年寄りが民主主義をダメにしたんだ」「俺も年寄りだけど」と店主に向かって好き放題喋っていたが私が席につくと帰った。チキンカレー、瓜とパプリカのポタージュカレーの合いがけ。味とかより家の近くで営業してくれてありがたいという思いが強い。この感情はなんだろうと考えながら食べていたらだんだんおいしくなってきた。

図書館のテラス席で、雨が降ってきたので場所を変えて駅ビルのベンチで、頭木弘樹『食べることと出すこと』を読んだ。

食べることと出すこと (シリーズ ケアをひらく)

潰瘍性大腸炎患者による本。内容が闘病記にとどまらないことはタイトルで示されている。編集者に「食べることと出すことについて書いてみませんか」と声をかけられたことがきっかけらしい。病気のことをことわって食事をともにしているのに、食べられないと説明したものをすすめてくる人がたくさんいるという、嘘のような本当の話。「ちょっとだけならいいでしょう」「ここに置いておくから気が向いたら食べて」などと言うらしい。しつこい!でも場面が想像できて怖い。ファミリーマートへ寄ってTMが食べていたカヌレ風ケーキを買って帰る。

帰宅、コーヒー休憩。カヌレ風ケーキはカヌレであることをあきらめているからカヌレとうたっている商品よりバランスがいいのではないか。製造はどちらもヤマザキ。夕飯はなし。また寝落ち。

7/10(日)

起きて納豆スパゲッティを食べた。食後楽器の練習。今日はアマオケの練習。

電車の中ではピョン・ヘヨン『アオイガーデン』を読んでいた。

アオイガーデン (新しい韓国の文学シリーズ)

陰惨な話が続いて気が滅入った。一話ずつ読んだ方がいいかもしれない。

練習が始まって終わった。13時から、はしごして21時まで。夕方、KIRINのFIREの600㎜ペットボトルコーヒーを買った。常温でもおいしいと書いてあったので買ってみた。ワンデイブラックという商品。おいしくはないが、たしかに常温でも無心で飲める。なぜかはよくわからない。薄いからか?

帰宅、風呂。夕飯はオイルサーディン丼。食後、本屋プラグラジオを聞く。この回まで嶋田さんはかもめさんの帽子の下の髪型を知らなかったし、連絡先もツイッターのDMしか知らない。本名を知ったのも最近。そういう仲ではあるが、毎週ラジオ収録という名目で対話を重ねられるのはいいことだと感じられるような番組。

やっと冷蔵庫が空いてきた。冷蔵庫の余裕は心の余裕。

7/11(月)

爽やかな目覚め。時間があるので洗濯と読書をする。バナナとコーンマヨトーストを食べた。家を出て、通勤電車の中で引き続き『「私らしさ」の民族誌』を読む。

「私らしさ」の民族誌――現代エジプトの女性、格差、欲望

これはいい帯だ。まえがきの内容がよくまとまっている。

職場にて、弁当のおかずはねりカツとネギの卵とじ、野菜の酢漬け。

やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯は味の素のギョーザ、野菜の酢漬け、カルビーのさやえんどう。金麦ひと缶しか飲んでいないが、私のツイートにクワハリさんがくれたリプライの中の「ウォーターボーイズマルチバース」で大爆笑したことしか覚えていない。マルチバースがよくわからなかったのでグーグル検索してまた笑った。そういえば「えぶりでいホスト」も読んだ。クワハリ「私の高校生活」、ごとうにも「えぶりでいホスト」が月曜のお楽しみマンガ2本。

7/12(火)

夜中に土砂降りの雨の音が聞こえたが、もうやんでいる。昨日寝落ちしたので片付け。食欲があまりないのでコーヒーを飲んでデーツだけ食べた。

家を出て、通勤電車の中でチョン・セラン『声をあげます』を読む。

声をあげます (チョン・セランの本 03)

最初に『アンダー・サンダー・テンダー』を読んだときからずっとそうだが、この作家の作品の中の恋愛パートが切なすぎて泣けてくる。

職場にて、弁当のおかずはウインナーとなすとピーマンのソース炒め、卵焼き。

やがて退勤。帰宅、風呂。横になってしまうと食事の用意をする気がなくなり、夕飯のインスタントまぜ麺の作り方を見たら「ひき肉をご用意ください」と書いてあって「ふざけんじゃねえよ」と声に出して言う。そんなインスタント食品があるか。ツナ缶を入れて事なきを得た。ツイッターではカルト宗教思い出話が散見される。岸政彦と本屋プラグの喧嘩(嶋田さんいわく「火事と喧嘩はTwitterの華」)を見てどんよりし、反動ではしゃぐ。

7/13(水)

涼しい!コーヒーを入れてレモンマシュマロトーストを食べた。弁当をつくろうと賞味期限切れのちくわを開封したらぬるぬるになっていて奇声が出た。常備しておきたいと思って買い、使い時を逃して慌てて磯部揚げにする。というのを繰り返し、ついに腐らせてしまった。家を出て、通勤電車の中でチョン・セラン『声をあげます』を読む。

職場はPCR検査を受けるため休んでいる人だらけ。弁当はうどん。明太子味。業務上必要な情報が行き渡っておらず、そのことを問題視している人があまりにも少ない。ものすごく疲れる。

やがて退勤。食パンと卵がないので買い物に行かなくてはいけないが、行きたくない。何も作りたくないが、外食はしたくない。スーパーに寄ってホットビスケット、卵、小松菜など買う。このスーパーには買おうと思える価格帯の食パンがない。(高い
。)帰宅して9mmのCDをかけ、白玉ぜんざい休憩。なんとか体を起こして風呂に入り、オクラを茹でてカレーせんと一緒に一番搾りのおつまみにした。食べたいものがあってよかった。寝落ち。最近のツイッターで好きなのは最も強い言葉で非難します大喜利