1019-1026

10/19(木)
起きてコーヒーだけ飲んで出勤。通勤電車の中ではペク・スリン『夏のヴィラ』を読んでいた。

夏のヴィラ (韓国女性文学シリーズ)

『韓国が嫌いで』もそうだったが、韓国文学の舞台がヨーロッパだと視座がひっくり返るようで面白い。アジアという枠組みを意識することもある。

今週も朝ご飯を家で食べられていない。なんやかんやで買い食いも失敗するので(デスクの引き出しのクッキーでなんとかなるのではないかとか、買わない理由を探し始める)、食パンを買うのをやめて職場にシリアルクッキーなりソイジョイなり置いておこうか。職場にて、隙を見てコーヒージョイを食べる。名前が好きで買った。味も食感もいい。原産国インドネシア。弁当のおかずはギョニソとうるめいわし、味噌汁。作る時間がなかった。さすがにわびしい。

やがて退勤。夕食は中華料理屋でとった。選べる2品セット。酢豚とレバニラ。カリカリの衣のついたレバニラを初めて食べた。香ばしい。スプーンですくった杏仁豆腐が鼓動にあわせてふるふる震える。飲み放題食べ放題セットで宴会をしているグループあり、ラーメンチャーハンセットをかきこむグループあり。後者の三人組はセットを食べた後に生中と一品で飲んでいた。経済的な宴会だ。

今日は図書館の返却ポストに寄らなくてはいけない。駅のホームのベンチでつやちゃん『わたしはラップをやることに決めた』巻末のディスクレビューと、高橋久美子『一生のお願い』を読んだ。

わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論

Awichiの言葉に胸を打たれてページを写真に撮った。「私への反対意見があっても全部買い取って、自分がオーナーになるんです。そうなると、私の手元に残るものがマイナスな感情であろうが、どこが勝っても全て私の儲けになるから」

上坂あゆ美も違う言い方で同じことを言っていて、それを聞いた時もやはりグッときた。

decoi0222.hatenablog.com

一生のお願い (単行本)

高橋久美子による、「親知らず」のエッセイがふたつも入っている!

電車を降り際にぶつけた左肘がいつまでも痛い。ぶつけると気が通るので、必要な時に腕や足がぶつかりにいっていると何かで読んだが野口晴哉だったか。左側にばかり青タンができている。

10/21(金)

起きて食パンを半分だけ食べた。ラジオからは日本音楽コンクールのピアノ部門の模様が流れている。一年は早い。上着を着ないで家を出ると寒かった。通勤電車の中では『IN/SECTS』の家事特集号を読んでいた。

IN/SECTS vol.15

IN/SECTSを読んでいる時のああ、そういう感じねみたいな気持ちは何なんだろう。もう買わないほうがいいのだろうか。

職場にて、弁当は仕出し弁当。最近満員電車で弁当袋を持つのもだるくなってきた。味もいいし、思う存分利用してみようか。午後、椅子の上で右足、左足だけあぐらをかいている人が左右に並んで座ってシンメトリーになっているのを後ろから眺めるなど。

やがて退勤。駅のホームで本屋プラグラジオにおたよりを書く。30分くらいかかったが、集中できた。夕飯はロッテリア。リブポークサンドのコンビを注文した。ハンバーガーを食べている間はハンバーガーを食べることしかできないのがいい。一度置くのも気が進まないし、手はビタビタ。帰宅、風呂。風呂からあがって日記を書く。

10/22(土)

今日も出勤。いつまで働かせるのか。何も食べずに家を出て、最寄り駅の改札前の大塚製薬の自販機でカロリーメイトのバニラ味を買った。職場の最寄り駅の改札前の自販機にはヤクルトやジョアがあるので、それも何本か買う。いつまでもそこにあってほしいなら買い支えなくては。自販機のオタクのようになっている。通勤電車の中では文フリ大阪で買った『ほんやく日和』と『ボ性連ディレクターズカット』を読んでいた。

仕事が始まって終わった。昼食は太陽のトマト麺。好きなチェーン店なのに5年ぶりくらいだ。いつまでもそこにあってほしいなら通わなくては。トマトサワーやレッドアイなど、ドリンクも豊富にある。前に食べた時は気づかなかったが小松菜が入っている。天理スタミナラーメンの白菜のような嬉しさだ。

兵庫県立美術館へ行った。吉村宗浩「画家とアトリエ-メチエの修行場」を見に。先週コンサート会場でとってきたチラシの作品に魅了された。ギャラリー棟のアトリエへは初めて足を踏み入れたが、天井がとても高い。壁の高さを存分に使って大量の油絵がかけてあって圧倒された。発色がきれい。展示室の一角が作家のアトリエになっていて、スピーカーからはヘビーメタルが流れているのも新鮮だった。「問題神父」「引率教師」など作品のタイトルも想像の広がるもの。なるべく作品をじっと見て、タイトルの気になるものを手元の紙と照らし合わせる。「長いこと見てますね~」と赤ぶちのメガネの奥から笑いかけられる。気のすむまで見て、コレクション展へ移動。「リ・フレッシャーズ-新収蔵品紹介展」。柳瀬安里「線を引く」、大崎のぶゆき「Shining Mountain/Climbing the World」。雪山の静画が溶けていく7分の映像。雪が溶けると登山客(のパーツ)も滑落するが、映像に変化を求めるあまり登山客が滑落するのを待ち望んでいる自分にぎょっとした。

夕飯は友人と3人でスペインバルでとった。エゴラッピンが流れていて嬉しい。テンションが上がってワインのボトルを頼んだ。「ちょっといいワイン白」を頼むと、エスメラルダというワインが運ばれてきた。今から思い返せば予定していたお店が長蛇の列で、並ぶことすらできなかったのと、「お席は2時間制です」「もうすぐ貸し切りのお客様が来られるのでそれまでに注文をまとめていただけると助かります」と言われて必要以上に焦ってしまった。店、料理、お酒を先にいた2人で決めたはいいが、内容が重すぎて遅れてきた人の体調が悪くなった。何度かトイレに立ち、「さっきまで2軒目行きますかウェ〜イとか言ってたのに…」と不甲斐なさに落ち込んでしょんぼりしていてかわいそうなことをした。帰宅すると「今日は楽しかったです!先ほどは急変してすみませんでした」とLINEが来ていた。

10/23(日)

平日と同じ時間の電車に乗ってアマオケの練習へ行った。電車の中では文フリ大阪で買った『モノ・シャカ』の最新号を読んでいた。ブックデザインは好み。あと熱海に出稼ぎに来ている女性が主人公の小説が面白かった。

練習が始まって終わった。昼食はパック焼きそば、夕食はやよい軒の野菜炒め定食。知らない間にやよい軒のメニューが大幅に入れ替わっていて軽くパニックになる。よく考えたら自分の足が遠のいていただけだった。レギュラーメニューを気に入っておくことが自分の食生活を助ける。迷う迷うと騒いだので単品のハムカツをつけたことを同行者にいじられてくすぐったかった。ハムカツは別につけなくてもいい味だった。

帰宅して本屋プラグラジオを聞いて寝る。本屋プラグの近くのタイのお寺の話が面白かった。研究者の嗅覚と行動力。

10/24(月)

レモンマシュマロトーストをつくったら黒焦げになった。家を出て、通勤電車の中ではセドリックデュモン『アレグロ・コン・グスト音楽家風クッキング』を読んでいた。

日本とはクラシックの作曲家ごとの知名度が違うからなのか、知らない作曲家の存在感があって面白い。

職場にて、隙をみて南部せんべいを食べた。味が薄くてモソモソ。素朴な味と食感で安心する。やがて退勤。上着を羽織ってこなかったことを後悔するほどの寒さ。スーパー1に寄る。れんこんが安いので買う。パイナップルとキウイは半額のものがたくさん並んでいるが、寒いので買わない。帰宅、風呂。夕飯はぶり鍋。しなっしなの小松菜をようやく調理して食べられた。腐らないでいてくれてありがとう。ラジオを流しながら台所で料理するのが久々に思える。生活が自分の手元に帰ってきたような感じがする。

10/25(火)

寒いけど外の空気を入れたいから掃き出しの窓を開ける。ラジオをつけると天気予報で、「群馬県のサトウシゲオさんから、山に雪が積もっているとご報告いただきました」と言っている。起きて、窓から外を見て、NHKに初雪の連絡を入れる朝か。豊かだな。

天気予報の後はクラシックカフェの再放送で、シューベルトの軍隊行進曲が流れてきた。今朝は軍隊とか、行進曲特集のようだ。朝食にピザパンを食べた。コーヒーも飲んだ。

家を出て、通勤電車の中では安達茉莉子『私の生活改善運動』を読んでいた。

私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE

甘い匂いを嗅いでいるような顔!胸を打たれる比喩がところどころに出てくる。自分の感じたことのようにしっくりくる表現。こういう比喩を使えるようになりたいし、自分が書いたことにしたいし、今読んでしまったのでこの先自分で思いつけないことが残念なくらいだ。本棚をしつらえる章があり、持っていないことが急に気になりだす。

職場にて、弁当のおかずは納豆、おくら、ハムエッグ。やがて退勤。ドラッグストアで冬支度。粉末ミルクティー、あえるパスタソースバジル(こってりしているから常備はしない)など。まだなくなっていないが、色つきのマスクを買った。お出かけ用だ。ドラッグストアのカロリーメイトは自販機より50円安い148円。ソイジョイは2円しか差がなく118円。心置きなく自販機でソイジョイを買おう。帰宅、風呂、洗濯。ラジオからはプロコフィエフのピアノ協奏曲、続いてブラームス交響曲第2番が流れてきた。今週は音楽祭の模様が放送されていて華やかだ。夕飯はツナとれんこんのクミン炒め、鯛の酢漬け(いとより使用)、白飯。

食後、部屋の隅に積んであった無印のポリプロピレンケースを1年ぶりくらいにベッド下に戻し、ケースのあった場所には部屋中の本をかためる。下着入れの整理をして靴下やブラジャーを捨てる。冷凍庫の棚を外して洗う。読んでいるうちにムカついて中断した本をごみ袋に放り込み、後で本だけまとめて資源回収に出そうと思いなおしてよける。ツイッターのスペースで「生きるための短歌部屋」をやっていたので流す。リヴァイとちいかわ、それぞれ住む世界が違う者が共存するには。

10/26(水)

起きてコーヒーをいれ、チーズトーストにはちみつをかけて食べた。今朝も寒い。季節の移り変わりに追いつかず、着るものがなかなか思いつけない。ラジオからはアイネクライネナハトムジークが流れている。

通勤電車の中では古本屋で買っておいてあった雑誌「広告」を読んでいた。1988年11.12月号。表紙はオバタリアン

乗り換えしようとしたら遅延していて、乗り換えできない人でホームがぱんぱんになっていた。引き返してベンチを探し、コーヒーを買って職場に連絡を入れ、日記を書く。自販機の見本に「スマートに持ち歩こう」とポップがついていて、買ってみたら細いボトルに「スマートボトル」と書いてあって容量が減っていることそのものより嫌だった。線路沿いのマンションのベランダにスーツ姿の男性が出てきて、ジャケットに何度もブラシをかけている。今日から着るのだろうか。楽譜をプリントアウトしにセブンイレブンに寄って店内を一周。カロリーメイトソイジョイも自販機の値段とさほど変わらなかった。やがて退勤。カルディで冷凍スライスレモンを、キャンドゥでフライドオニオンとクルミを買う。全部私がそれ目当てでお店に行く商品だ。帰宅、風呂。夕飯はもやしナムル、ライスペーパーピザ。ラジオからはニールセンの交響曲「広がり」が流れている。聞き流すだけでは、表題ほどのインパクトは楽曲そのものからは感じられなかった。寒いので寝た。目を覚ますとラジオ深夜便が始まっていて、U字工事のインタビューが流れていた。