0323-0329

3/23(木)

朝食、ピザトースト、カフェラテ。昼食の弁当はベーコンときのこの炊き込みご飯、みりんぼし。夕食は肉じゃが丼。通勤電車の中では川越道子『ベトナム「おかげさま」留学記』を読んでいた。

ベトナム「おかげさま」留学記 「異文化」暮らしのフィールドノート (ブックレット〈アジアを学ぼう〉13) (ブックレット アジアを学ぼう)

あとがきで「学術論文の言葉に違和感を抱き始めた」と書かれていて、このブックレットのシリーズの中ではエッセイ寄りの文体だと思う。とっつきやすくて読み応えもある。他に本を出しておられないか調べたが、単著はこの一冊。

終業後カロブックショップにZINEの納品に行った。心にポッと灯りがともったようになる。

3/24(金)

朝食、チーズタルト、プルーン、カフェラテ。昼食の弁当のおかずはポークチャップの卵とじ。夕食、ケンタッキーのチキンカツサンドBOX。通勤電車の中では「オフショア」の2号を読んでいた。

オフショア第二号

「すれ違いながら、手をつなぐ 『シルクロード・サンドストーム』をめぐる女同士の関係」。依田那美紀さんの書いたものを読むといつもは蓋をして見ないことにしていた記憶が浮かび上がってくる。大学オケの合宿に遊びに来たOGの先輩に「合宿中かみのけさんの周り男ばっかり(笑)この中の誰とつき合うのかな~、みたいな」と言われたことを思い出した。うちの大学オケは男が少なく、基本的に育ちが良くて上品だった。それは女も同じなのだが異性には遠慮があるから距離があって、それが楽だった。

職場にて、新卒入社一年目○○君のモテモテ計画いじりを聞かされるのがきつい。本当に面白くなく、心が冷える。何もおいしくない、と自分のことのように腹が立つ。20代の社員がこぞっていじる。これを聞かなくてよくなるのは異動になってよかったことのひとつ。

女性の先輩社員がロクシタンのハンドクリームセットを持って「私ロクシタンの匂い無理やからあげる」と別の女性社員にあげている。部長からのホワイトデーのお返しだという。この人は去年も「この味無理」とこっそりお菓子を人にあげていた。局地的にバレンタインの風習が残る弊社。

3/25(土)

午前中仕事。朝食はのりトーストとカフェラテ。職場で隙をみてトップバリュのリンゴ味の栄養補助ショートブレッドを食べた。モサモサしてミルクティーによく合う。通勤電車の中では今日売る本を読んでいた。もう参照できなくなるのでアンソロジー参加作家のSNSアカウントをフォロー。こんなに熱心に再読できるのなら、もっと手放した方がいいのではないかとさえ思うほど。ISBNのついていない本も買い取っていただけたので、リトルプレス捨てられないから買えない問題が解決した。所持し続けられるか判断がつかなくともばんばん買って読めばいい。

正午、退勤。電車移動。昼食はガネーシュNでとった。ここは先会計。副菜がずらっと並んだショーケース越しの「何かお好きなものとか気になるものがあればお伺いします」の声かけがトッピング注文に、「ドリンク大丈夫ですか」の声かけがドリンク注文につながって客単を着実に上げていると思う。自分が頼んでいない副菜が品名つきで見られるのはそれ自体にお金を払っていいくらいのサービス。雑誌掲載店あるある、マッチングアプリで出会ったばかりのカップルが店にいた。「ピカソか・・・アート全体が、それともピカソが好き?」「わかんないです(笑)」というやりとり。店を出て駅に向かう途中の貼り紙に導かれて「日本の伝統薬と食のセレクトショップ」に入る。店先にはカルディに、成城石井に、売っていそうで見たことのないおつまみやおやつの数々。店内には富山の置き薬のようなレトロな薬がずらっと並んでいた。時間もないのでショウガのお菓子とおつまみを持ってレジに行くと白衣を着た85歳くらいのおじいさんが会計してくれながら「桜エビのしらすチップスがおいしいですよ」と言った。しらすの貼り紙を見て入ったのにショウガに気をとられていたのを見透かされているようだ、というか、本当にしらすチップスを推している。桜エビ味が珍しい。世界中で駿河湾でしかとれないし禁漁期間もある。しらすというのは大阪ではちりめんじゃこ、静岡ではたたみいわし。とずっとしらすチップスの話をしていた。薬剤師のおじいさんがこんなに熱心にしらすチップスを売ろうとしているとは。これはまた寄って、その時々で何をいちおしにしているか見ないといけない。その後コピーショップに寄って楽譜の出力、余白の断裁をした。コピー原稿は紙で持ち込み。コピー機の仕様上、読み込みの向きと両面印刷の向きが思ったのと違って何枚か反故にする。断裁機も使ったことのない様式であとちょっとなのに自分の思った通りに設定できない。デモンストレーションで一枚断裁して見せてくれようとした店員に「まだ切らないで!…くださいすみません」と大きな声を出してしまって恥ずかしかった。セルフサービスといいつつ結局つきっきりになるのでコピーショップの店員はヘビーな仕事だと思った。キャップをかぶったおじいさんがいて「前いっぺんにやろうとしてわかんなくなっちゃったから一枚ずつしましょう、やってたら終わるから」「あ~、今取り替えずにボタン押しちゃったから同じのもう一枚出てきましたよ」と店員に言われていた。コピーショップの後はタイポグラフィの展示を見た。作品が一堂に会していると、自分の中で、資本主義の嫌なイメージがタイポグラフィについてしまっていることがわかった。作品に罪はない(ないのか?)しもったいない気がする。ギャラリーにいる間ずっと21時にアイスとか、変な名前の食パン屋の看板が脳裏にちらつく。ギャラリーが入っていたレトロビルは好きだった。16時前、ぽんつく堂着。ノーブラZINEの納品と古本買取依頼のため。ここへ来るまで、ぽんつく堂さんに渡すおみやげを選びながら遊ぶの楽しかったなあ。薬剤師のおじいさんの店(ツルッとした新しい内装の店にあの年齢の店員がいるのがとても新鮮だった)で買ったおやつとタイポグラフィの展示作家のグッズのシールを渡した。

17時、京橋着。18時、彼氏と合流。合流まで30分くらい京橋の駅の改札前で道行く人の服装を眺めるひとときがあった。ズボンが欲しいな。大阪城公園内を散歩して夜桜を眺める。見事見事、あっぱれじゃ!飲み食いしている人もいるが、あまりうらやましくならないくらい冷え込んでいる。寒い寒いと言いながら駅まで戻り、ホルモン焼肉屋チェーンに入った。店舗は違うが、大学時代にアルバイトしていた店。当時と外観がまったく変わらないので油断していて、想定よりずっとおいしかった。着々と商品開発をしていたようだ。すっかり様変わりしているメニューブックからの注文もうまくいった。キャベツ2人前、塩タン、塩ダレセット(カルビ、せせり、タンもと)、ハラミ、黒ホルモン、冷麺、石焼きビビンバ。帰宅。焼肉屋にいるときくらいからふたりとも目がかゆくて、彼氏は一晩中くしゃみをしていた。

3/26(日)

起きてカフェオレだけ飲んでだらだらしていた。いつまでもしとしと降り続く雨。昨日も雨予報だったが何だかんだで曇っているだけだったのと違って、今日はやまない。楽譜の製本作業をする。12時すぎに駅まで彼氏と一緒に出て、鎌倉パスタで昼食。何を注文するかで彼氏が珍しく長いこと迷う。ぷちぷちたらこの濃厚クリームパスタvsしらすと高菜のペペロンチーノ。ペペロンチーノの写真の茶色い具はキノコなのではないかと警戒。頼んだら高菜だったのでよかったね。私はやりいかとほうれん草のクリームパスタにした。毎回フィットチーネ変更の文字にこんなに心躍るのなら、フィットチーネパスタを買ってみようかな。この時代にアンケートに住所を書かせてハガキを送ってくるのがサンマルク系列のサンマルク系列たるゆえん。アンケート用紙はレジ下の鍵付きの回収ボックスへ入れるようになっている。かかる経費に対して集客効果があるという事実があるなら、アプリ嫌いの紙もの好きとしてロマンを感じて嬉しい。私は回答しませんが。アンケートに対する感情のねじれと同じようなねじれが料理に対しても発生していて、パスタにあまり期待していないからすぐに決められる。求めているのはパン食べ放題。コロナ対策で店員がカゴとトングを持ってまわってくるようになったのもいい。一度に2~3種類ずつなので、何がくるかなという楽しみがある。コーンフォカッチャ、シュガーロール、バジルロール、フレンチトースト、チーズロール、クロワッサン、メロンパン、ブルーベリーパン。もう今日はメロンパンは来ないのかなと私が話した数分後にメロンパンがやってきた。楽しみにしていたのは私のはずなのに彼氏の目がパッと輝いて「メロンパンや!」と言っていて不思議な感覚になった。ロールパンと同じ生地なのか?あっさりしたパン生地にビスケット生地がかかっている。かかり方にムラがあって一口ずつ食感に変化がある。

17時半から21時までアマオケの練習。全員にキットカットを配っている親切な人から「なんか変なメッセージが書いてあるんですけど気にしないでください」と抹茶味をもらう。「疲れたときは猫動画をみるニャー!」よけいな企画をして気をつかわせるんじゃない。これといちご味のブラックサンダーで23時の帰宅までしのぐ。夕飯は白飯、みりん干し、ベーコンエッグ味噌汁。

3/27(月)

電気をつけたまま寝ると疲れがとれない。起きてカフェラテを飲んで、本屋プラグラジオを聴きながら弁当のおかずをつくった。台所で聴くのがいちばん内容が頭に残る気がする。時間がなく何も食べずに出勤。通勤電車の中ではオフショアの2号を読んでいた。2号目もすぐ買ってみてよかった。職場にて、弁当のおかずは薄焼き卵、ベーコンと新じゃがの炒め物。白ごはんドットコムのレシピで、しょうゆとこしょうの味。17時くらいまでトリプルファイヤーのライブに行く気だったが、チケットを当日コンビニ発券することはできなかった。まっすぐ帰宅。風呂、洗濯。夕飯はツナマヨスパゲッティ。小松菜ときのこを好きなだけ入れた。夕飯に迷ってうだうだした割に満足いく一皿ができた。というか、こういう日のためにキューピーのパスタソースを買ってある。今日は寝るのが一番よかった。

3/28(火)

朝、カフェラテ、ピザトースト。昼食は仕出しの弁当。夕食は肉団子と春雨のスープ。ショウガとエノキのおつまみ(チョイつま)の味。通勤電車の中では神田桂一『台湾対抗文化紀行』を読む。おっさんの思い出話アレルギーを押しとどめながら。おっさんの思い出話の何がそんなに嫌なのかはよくわかっていない。注釈でのチョケ方か?

出勤すると自席の椅子の上にロクシタンの小さな黄色い紙袋が置いてある。「このロクシタン何なんでしょう」と先に出勤していた人に聞くが、知らないとのこと。少し向こうの席に座っていた課長が謎の目配せをしてきた。手を合わせて申し訳なさそうにしている。「メールしたから・・・」と言うのでパソコンが立ち上がるのを待ってメールボックスを開くと、課長の個人的な餞別の品だということがわかった。騒がれるのが嫌なんだろうなというのはわかっていて、オフィスの謎しぐさにつき合うのが嫌でハキハキ喋って解明への最短ルートをとろうとしている。おみやげを持ってきてそっと置いておいてこういう顔になるおじさんもいるが、自分で持ってきておいて何をそんなに気まずそうにしているのかわからない。けっこうなロクシタンをありがとうございます。短期間に弊社のおじさんふたりが利用しているなんて、この時期ロクシタンの店頭は忙しいのだろうな。

3/29(水)

朝、フレンチトースト、カフェラテ。昼の弁当のおかずはベーコンと新じゃがの炒め物、あさりとピーマンの炒り卵。夜、スシロー。

通勤電車の中では雑誌『オフショア』の2号を読んでいた。

やがて退勤。スシローへ。茶碗蒸し、えびサラダ、かつお、ドデカあじフライにぎり(「あじ」がひらがな表記だ。魚はひらがな表記という原則があって、あくまであじのフライという扱いなのか。)塩〆いわし(ネギ・生姜)、サーモンとろたく、京都峯嵐堂のわらびもち。モルツの生中が3杯並んでご注文商品レーンを滑っていく。いい眺めだ。

19時半よりカロブックショップにてオフショアの山本さん、太田明日香さん、カロ店主の石川さんによるトークイベント。

オフショア第一号

これは1号。ISBN取得済の本は版元ドットコムに掲載されるという話があった。それと関係あるのかはわからないが、はてなブログAmazon商品紹介機能で書影を簡単にブログにのせられる。持っているし何度も見ているはずだが、トークショー中も山本さんの手の中でこの表紙が抜群に映えていた。この印刷だと他の本に色移りしてしまうので次号でPP加工するかどうか迷われているという。大手出版社の本に表紙PP加工のものが多いことや、一冊ずつOPP袋に入れて納品するように指定される場合があるのはそのあたりの事情がある。

「何か言える金額ないかな~」と参加者に情報提供しようと唸る山本さん、カットが必要な発言をして会場を沸かせる石川さん、急速にヒートアップしてめりはりを作る太田さん。太田さんがワーッと喋った部分はある種トークイベントの、飲み会のサビのように私の心に残る。ひとり編集者の仕事があまりにも多岐にわたっていること、ルンバは床の片付いた部屋でしか稼働させられないこと。後ろの壁に大力拓哉さんの版画がかけてあって、トークの間眺められるのもよかった。個展中だから4枚かけてあってぜいたくだった。カロから出て駅へ向かっていると、タイムズの駐車場に親子連れがいた。小学生くらいの息子が小さな旗を持っている。フェスティバルホールのスケジュール表にあった椎名林檎のライブは今日だったか。

今日は一日パンツが食い込む日だった。おりものシートを貼るのを忘れたため。洗濯して干すときに、こんなにヨレヨレでもまだ穿けるもんなんだなと思っていたが、クロッチの部分の補強をおりものシートでしていたということのようだ。