4/20(木)
朝食、レモンチーズトースト。昼食、カレー屋のターリー。昨日、川地恵理子『ナン香るイランから』
を読んで、ナンが食べたかったのでダルバートじゃなくてターリーにした。米(日本米)もついていてそちらに気をとられているうちに冷めて固くなった。アツアツのナンは比べものにならないくらい香り高くおいしかったので、米に手をつける前にナンを全部食べたほうがよかった。夕食、鮭のちゃんちゃん焼き。
朝、「助けてー」と口に出しながらおきゅ膏を6枚貼って家を出た。これで多少さっぱりすればいいのだが。
通勤電車の中では『ムツゴロウの大対談』を読んでいた。
川でとった鮭を刺身で食べたという発言に対し「エエーッ!アレーッ!」「危ないことを」と驚愕しているのを見て借りてきた。ムツゴロウのイメージ通りの無茶。しかし家に帰ってよく読んだら鮭を食べたのは対談相手だった。同レベルの悪食エピソードを持つ対談相手と話しているようす。
帰りにスーパー1に寄って創味のだし酢、タカキベーカリーの食パン、いちご、にんにく、餃子を。カルディでミックスナッツと水だしコーヒーと瓶詰めの青いにんにく、ドライいちじく、辛ラーメンとミーゴレンを買った。
4/21(金)
朝食、マヨネーズトースト。昼食、仕出しの弁当。夕食の前に今の上司にもらった、カントリーマアム「じわるバター」味を食べた。ばらまき菓子というのは知名度の高い、パッと見て味がわかるものであってこそだと日々受け取っていて思う。その上で毎日違うものを配っているのがすごいところ。日々カルディの輸入菓子を、UHA味覚糖であっても「カヌレット」などの変わり種を好んで買って職場のデスクに入れてあるが、これらはばらまき菓子の特性をもたない菓子。夕食は昨日買った餃子。パッケージに書いてあるとおり皮がおいしい。立て続けに何個も食べる。
通勤電車の中では『人と動物の人類学』を読んでいた。
ボルネオ島プナンではブタオザルが神のつかい。荒天、災害はブタオザルがヒトの行いを神にいいつけたから。
4/22(土)
朝食、フレンチトースト。昼食、うどん屋のちく天うどん。おやつ、抹茶味のマフィン。お店の人(ひとりでイベント出店されているのでおそらく作った人)がレシートくらいの大きさの紙片を入れてくれる。「温め方入れときますのでぜひ温めて食べて下さいね」
☆スコーンを美味しく召し上がっていただく為に☆
スコーンは必ずアルミホイルに包んで
トースターの場合・・・10分
オーブンの場合・・・200℃で2~3分
温めてからお召し上がり下さい。
すぐに召し上がらない場合は冷凍し、
自然解凍してから温めて下さい。
ショップカードも卓上に並んでいたのだがそれは入っていなかった。とにかくお客に食べる前に温めて欲しいのだ。美味しいものを美味しく届けようという気概を感じる。
夕食、鮭のクリームパスタ。フィットチーネを横着してワンパンパスタ方式で調理しようとしたところうまくできなかった。マフィンの注意書きには感じ入り、パスタの袋に記載されているゆで方は無視。新しい仕事に取り組んでいると、自分がいかに言いつけを守らないかよくわかる。込み入っていて説明に時間、というか理解に日数がかかるようなところで理由の説明をはしょられている箇所があって、その事情は理解できるはずなのに「わかりました」と口で言って後でやり方を変える。しかも言いつけを無視している自覚がない。ちゃんと理由を説明されて理解しきれなかった場合も同じことをする。
昼過ぎからGIVE ME BOOKS NARAへ行く。関西圏の外から生活綴方とクオンが来ていたのが嬉しかった。一番最初にノーブラZINEを仕入れてくださった棚音文庫さんに最新号を渡せてよかった。Oさんが吉高由里子に似ていると言われた喜びを爆発させているのもよかった。スパイスのお菓子「すきずき」で何を買おうか迷っているとカルダモン&シナモン味のフィナンシェをを指して「それは独立して初めて定番商品になったものです。どんなイベントに出ても一番売れます」。さくら味を指して「それは私がブライダルパティシェとして働いていた時につくって採用してもらったものです」。お客への声かけがエピソードトーク。この後もトークが続いていたらエピソードの数だけ買っただろう。山口の「ヒマール」さんの店先ではクリスプスサンドのレシピカードを買った。アイルランドのサンドウィッチで、ポテトチップスが挟まっている。「それが一番おいしいです。」つい先日Aさんの家でポテトスナックの話を長々としたところだったので(「オーザック冷たくないですか?」「成形ポテチだから?」と一方的に話しているとAさんが「それで言うとジャガビーよりじゃがりこの方が冷たい気がします」と反応してくれて嬉しかった。)「ポテチはどういったものを使えば現地のものに近づくんでしょうか?」「成形のものとカルビーのようなものがありますよね」とポテチの話を広げてしまった。カードは150円とかなのに。知り合いの本屋さんが視界に入っていることで勢いづいたのか、序盤から初対面の本屋さんと調子よくたくさんお話できて楽しい日だった。うち何名かにはZINEを渡すこともできた。このような社交性が自分にあったとは・・・。リソグラフ印刷は特にジンスタの方に見栄えのする印刷物だということも実感した。参加していてよかったすりすり会、持っててよかった名刺代わりのZINE。
4/23(日)
朝食、レモンチーズトースト。昼食、弁当屋ののり弁。弁当屋の店員さんが薄い、持ち手のついていないビニール袋を手に取りながら「ナイロンでいいかな?」と言った。父方の祖母も「ナイロン」だったことを思い出す。「ナ」にアクセントがある。帰省する度、ナイロンにちりめんじゃこを大量に入れて母親に持たせていた。夕食、居酒屋の3500円飲み放題つきコース。短冊のような細長いお皿を横に使って、1人分の料理が5セット盛られてくる。刺身、サラダ、炊き合わせ、天ぷら、けんちんうどん。考えてみれば最後に10人超の飲み会へ行ったのが感染症が蔓延する前。こういう料理を食べるのは本当に久しぶりだ。値段の割に手がかかっていると思った。今日はアマオケの人の送別会。もう退団されたので、今取り組んでいる曲をその人と演奏することはない。「どう、難しい?」と聞かれるくらいは想像していたが、話題が自分から他のことに移った隙に、座敷の上でかいたあぐらの上に視線を落としてパート譜を熱心に長いこと眺めておられた。自分が演奏しない曲の楽譜をそんなに熱心に見るなんて。状況が許せば楽器を弾く生活を続けたかったのかもしれない。
4/24(月)
朝食、健康診断だから抜き。昼食、仕出しの弁当。夕食、ラム肉炒め、マグロ納豆。
朝食抜きは守ったが前日禁酒は無視した。注意書きに「禁酒です」とある。こんな感じで何ヶ月も他人に管理され、口出しされるなんて妊婦のストレスは計り知れない。身体管理で妊婦を連想するのは去年から一年の間に読んだ文章による。女子ロッカーで「ちょうどいい体型」とコメントされたことを何年も怒っているくらいだから自分がもし口出ししていい存在になって心配だからとかいって何か言われたら発狂してしまうだろう。
駅に着くまでに通りかかるうどん屋の引き戸の前に鳩が佇んでいて、今から歩いて入店するような戸への向き合い方だなと思って見ているとなんと換気のために開けられた隙間から頭と体をねじ込み、羽をばたつかせて戸をさらに開けて入店してしまった。店内に声かけをしようか迷ったが電車に乗り遅れそうだったので素通りした。鳩からあんなに強い意志を感じたのは初めてだ。あの後店内で何かしら食べ散らかすのだろうか。
通勤電車の中では土橋とし子『あをによし』を読んでいた。商業でもすでにたくさん著作がある方が自費出版した本の凝りようには目を見張るものがある。気前よくカラーページが登場し、遊び紙も包装紙のよう。
先週まで駅のホームで私学の中学生男子が相撲をとるなど戯れていたが、今週になって落ち着いた。時間を変えたか、ただ立って電車を待てるようになったか。
健康診断では体重が2kg増えて一昨年に戻り、血圧が正常値に近づいたことがわかった。ちょっとだけ残念な気持ちがあり、実は低体重低血圧という性質を手放したくないようだ。加齢で体力が失われていっているのにそんな気持ちは一刻も早く捨てたほうがいい。健康診断を終えたH君が「ここなんですけど」と話しながら私の席に来て「うっ、腹が」と言うので「行ってらっしゃい」とトイレに送り出した。早く体内からバリウムを出さないと。こんな、マンガのような腹痛の申告をする人がいるのだな。でも物事が早く展開し、何より素早く収束させられるのがよい。あったことをすぐに人に、人前で話す(「下剤は何錠飲もうかな、僕快便なんでちょっと飲まずに様子見ます」)ことの効率の良さを教えられる日々。
午後、上司と面談。「まあでも、勝手に頑張ってくれるでしょ」。「しっかりしてるから」はよく言われるが、その何倍も嬉しい。今までもらったコメントの中で一番。異動してきてまだひと月経っていないのに。その後「うちの男性社員は心の弱い者もいるからね」と言いながら探るような目つきになったのでつい、心が弱いっていうのは気が弱いと同義ではないですよねパニクって下の立場の人には強く出てわめき散らしたりする奴もいますよねああいうのはどうなんですか。あと嫌なこと、それは余計な手間を私にかけさせるとかそういうことですけど何回もそれされたら怒ったりはしますよ。と臨戦態勢をとりそうになったが中村嶺亜が「俺は母親にお前はメンタルが強いから弱い人の気持ちがわかっていない、だから気をつけろってずっと言われてきた」とグランピングの焚き火の前で語っていたことを思い出して耐えた。
帰りにスーパー1に寄ってラム肉、マグロ切り落とし、ホタルイカ、ヤリイカ、ニラ、プチトマトを買った。
4/25(火)
朝食、なし。昼食の弁当のおかずはホタルイカとニラの炒め物、パプリカの酢漬け。夕食、ヤリイカとトマトとナスのスパゲッティ。
変わらず女性専用車両に乗って出勤している。隣の人の肩掛けカバンが脇腹にぶつかってくる。ケイトスペードええ加減にせえ。気にして前に抱えるそぶりを見せてくれてはいたので、車内の人口密度が高くて女物のビジネスバッグが一様に肩掛けで硬すぎるのが悪い。どっちを向いても誰かしらの硬いカバンにぶつかる。男物のビジネスバッグは下げ方にバリエーションがあり(斜めがけ、リュック、手持ち)、持ち主から突き出す箇所がばらける。あと硬い素材ばかりではない。ケイトスペードがケイトスペードとわかるのはカバンに詳しい訳ではなくて、プレートの字を読んでいる。大学オケの先輩が練習部屋でカバンをなくして探していた時に「サマンサタバサのやつでしょ?まあまあ大きいですけど、あんなんがどっかにいっちゃったんですか?」と声をかけると「サマンサじゃなくてちゃんとサマンサタバサって言ってくれてありがとう」と返ってきたのが忘れられない。持ち手から底に向かって何行もSAMANNSA TABASA SAMANNSA TABASAと総柄になっているのだからサマンサタバサでしかないだろう。「そう書いてたから・・・」と言うと、「サマンサやとベガとわからんやろ」となお嬉しそうにしている。サマンサベガというのがあって、いくらか安いのをそれで知った。
車内では劇団雌猫『本業はオタクです。』を読んでいた。
佐久間大介がラジオの第一声で毎週「オタク兼スノーマンの佐久間大介です。」と自己紹介していることが思い出される。勝手にフォントを大きくしていいのは戸梶圭太だけだし、読者の手に渡る前に傍線を引いたりラインマーカーを引いたように色がついている本は気に入らないのだが、この本はオタク以外にも多くの女性に読まれるといい。仕事を生き甲斐にしなくてもいいし、だからといって結婚しなくてもいい。定時に上がれればやりがいなんてなくてもいいという人がいてもいい。休日はどこにも出かけず一日中眠ってもいいし、ベッドから出ずにTwitterを眺めていてもいい。転職する気がなくても他人の働きぶりに興味を持って情報収集し、自分の生活について考えてもいい。
4/26(水)
朝食、はちみつシナモントースト。昼食、カレー屋のダルバート。夕食、ホタルイカとニラの炒め物、納豆チーズ味噌汁、ご飯。
通勤電車の中ではファン・ジョンウン『年年歳歳』を読んでいた。
一文が短いのも、改行がきいているのもいい。時代も国境も飛び越えているのに閉塞感があって心にズシンとくる。他の作品も読みたい。
この季節は空気がさわやかで、外を歩いていて周囲に人が少なくなったタイミングでマスクをはずすと「どうして今までマスクをしたまま歩いてきてしまったんだろう」と思うぐらい。生活圏内のツツジの見頃は先週がピーク。徐々に花が終わっていく。