ストリップ劇場の盆の上には円形のラグマットが敷かれている。どの演目も演目の終わりに必ず裸で横になるのにマットの毛足はさほど長くないことが多い。盆に入ってくる時は靴やミュールを履いていることもあるからか。この劇場のマットは比較的毛足が長くふわふわ。丈の短いスウェットパーカーにチュールロングスカートという私服風衣装でストリートダンスを踊った後、退場して脱衣して盆の上に入ってきた踊り子が一曲の間で体位を次々に変えながらパフォーマンスするのを眺めていると、ぷるぷる揺れるお尻の下のラグマットから地続きで狭いワンルームの光景が見えてきた。行き場のない2人の鬱屈とした毎日。単館系の映画でありそうだが、セックスにこれだけの時間を割いて濃密に描写するには様々な制約があるだろう。
バキ童チャンネルでスケベ大学学長が、名作エロゲからエロシーンを抜いて全年齢向けの美少女ゲームにリメイクすることについて話していた際に「エロシーンが入っていることによって切なさが生まれる」と発言していたのを思い出した。大人のエンタメ進研ゼミだ。