全部気圧のせいで眠いし頭も重いし全然家から出たくない。14時すぎに葉先が溶け始めたにらで鍋をつくって食べた。嫌になったら途中で引き返してもいいことにしよう!と口に出しながら家を出る。歩きだして気分が変わることを期待している。隣のマンションの前にさしかかったあたりで猫のカレンダーを忘れたことに気づいて引き返すが、また家を出られた。傘は忘れてしまった。実家の最寄り駅のひとつ前の駅で天気が大荒れ。車窓に横殴りの雨が吹き付ける。反対側の窓にはほとんど雨粒がついていないのは風が強すぎるから。電車を降りると雨はやんでいた。雨雲が小さかったのか、追い越したのか。何にせよ変な天気だ。実家に向かって坂をのぼっていると、小学校の校舎の窓が真っ赤に染まっている。この世の終わりのようで不気味。夕日が反射してそうなっている。夕焼けは普通に綺麗だった。
米、佃煮、油、亡くなった祖母が介護施設の自室で使っていた籐の椅子、粉末のコーンスープ。予定外にものが増えるのが嫌だし、判断することそのものがストレスになるので尋ねるのをやめてほしい。この家で不要なものは私も不要なことが多い。そう伝えたのに今回も聞かれた。何も理解されていない。正直なところコーンスープはもらってもいいのだが、「飲まない」と答えた。自分の家で処理できる分だけ所持していてほしい。それは無理でもいいけど頼むから私に回そうとしないで。「いらん」「食べへん」「買ったばっかりやな」でしのいだ。今回は全部断ってみる。
みかん、粉末コーヒー、缶ビール。職場では「いります」ともらって帰ることが多いこととは矛盾していないだろうか。断っている人が周りにたくさんいて気が楽だから?実家の消費サイクルに組み込まれるのが嫌だから?
風呂を出て、さだまさしがライブ会場で観客にサインボールを投げ続けるのを横目にダイニングテーブルの上の新聞をめくると、コボちゃんの世界の中でも今日は雨だった。