0915-0921

9/15(木)

朝食にイングリッシュマフィンにベーコンエッグを挟んだものを食べた。これで成城石井のイングリッシュマフィンは終わり。超熟のより手でふたつに割りにくい気がする。とわかりつつ最後まで包丁を使わなかったので4つ入りの4つとも断面ボコボコサンドで食べることになった。

今日は休みをとっている。家を出て鶴橋へ。日が昇ってから動くとよけいに蒸し暑い。11時に着き、待ち合わせ時間まで30分間、駅のベンチでスマホから日記を書いた。日向夏ソーダを買って飲みながら。その後改札でHちんとIMと落ち合う。駅からのびる細い路地が早速ヤキニクロードになっていて、それぞれの店の前に客引きの店員が立っている。ロードのすべてが焼肉屋で壮観だが全長は短いので、店を決めずに行くと往復することになる。こちら側に向かって歩いてきた女性ふたり連れが「おかえりなさーい」と目の前の店に吸い込まれていった。それを横目にIMの行ったことのある店に入り、赤身定食を食べた。前菜の三連皿に入った小さな小さなチヂミがもうおいしい。肉を待っている間にIMが熱海の星の王子様ミュージアムのボールペンと、先月一緒に出演した演奏会のフォトブックをくれた。写真の枚数が足りなさすぎて、本当に何気ないショットが大々的な扱いをされていて面白かった。しまうまプリントの背表紙に小さく小さくタイトルが入っている仕様が好きだ。何度見ても小さい。

焼肉屋を出て商店街をぶらつく。ヤキニクロードと同じく細い路地が続き、多くの店の前に店員が立っている。道幅がないので客引きの声も小さく、こちらの耳の穴に向かって囁きかけてくる。「奥にお席がたくさんありますよ、おいしいの作りますからね」とか。年輩の女性が多い。ブティックの前にまで客引きの店員がいる。というか店主が出てきているのか。後ろを歩いている女性が「ロール状のあぶらとり紙がほしい」と言っている。韓国のはやりものだろうか。Kポップグッズショップや化粧品、雑貨屋がもっとあるかと思ったがそうでもなかった。韓流ブームの前から営業を続けていそうな老舗の存在感が強い。乾物屋のようなところで袋麺とお菓子を買った。Hちんはペットボトルのヨウ茶を買って飲んで不思議な味だと言い、蓋をしめて鞄にしまい、また取り出して飲んでは不思議な味だと繰り返していた。「みかん味って書いてあるけど味しないです。カボチャ?の甘みがちょっとあります」

京橋に移動し、コヤノ美術館へ。入り口の内線で社員に美術館のお客であることを告げる方式。社内の2フロアが美術館になっている。他にお客がいないのでゆっくりした。コヤノの社長のコレクションを展示する美術館で、今は楽譜の展示をしている。オペラのアリア、ヴァイオリンやピアノの小品、唱歌、映画のテーマ曲など。傍らに置いてある楽器や熊の剥製の状態が悪いのが非常に気になった。

その後珈琲道という喫茶店で休憩。喫煙OKの純喫茶はひとりでは入れないことが多いのだが、HちんとIMが外観を見て気に入り入店。素敵なひとときを過ごせた。50年続く老舗らしい。私はコーヒーゼリーを、IMはアイスオレを、Hちんはケーキセットを注文した。年輩の女性店員が注文内容を忘れて確認しにくる。「ごめんなさいね~、今一生懸命ホイップしてますからね~」と腕の中の空間をホイップしながらキッチンへ去っていった。ケーキはブラウニーのような感じのチョコケーキでホイップクリームがのっている一種類。ケーキのシックな見た目、味も素晴らしかった(Hちんが一口くれた)。次来たらこれを食べたいが、アイリッシュコーヒーも気になる。大阪文フリへ行く人たち!ちょっと距離があるけどここよかったですよ!

駅へ戻り、最後に梅田ロフトの島村楽器カリンバを見に行く。喫茶店カリンバの話になり、3人でアンサンブルしましょうよ!スタジオに入らなくてもいいような音量だし、動画収録とかもしましょうよ!と大盛り上がりしたのだ。値段も手頃で何種類かあったが、音域はみな同じだったこともあって売場では誰も買おうと言わなかった。その割にけっこうな時間滞在してなるほどなるほどと言い合って楽しんだ。チューニング、ビブラートのかけ方、価格帯による違い。三人寄れば文殊の解釈。

帰宅、風呂。夕飯はうどんカルボナーラ。食後ゴロゴロしているとまたおなかがすいてきたので鶴橋で買った韓国のわかめラーメンを食べた。うまい!もっと買ってくればよかった。

9/16(金)

起きて飲まず食わずで出勤。電車の中では『生活の批評誌 わたしたちのもちうるまじめさについて』を読んでいた。明日の生活の批評誌トークイベントの予習。A4中綴じで68ページの大ボリュームでありつつ、表紙含め全部リソグラフ印刷。依田さんの論考の中の、行きつ戻りつするような足取りに共感する。他の書き手の記事にも慎重な雰囲気がただよっていて、落ち着いて読める。

職場にて、隙を見てミニ薬果を食べる。鶴橋で買った揚げ菓子。うまい!ハニーチュロポンデリングとオールドファッションを足して割ったような生地だしシナモンもかかっている。ミスド欲がこれ一個で満たされる。ひと口サイズなのもいい。昼は職場の後輩とカレーを食べに行った。たぶん好きなタイプとはちょっと違う一皿だとわかっていたが、近況報告をしながらスパイスカレーなど食べるものではない(味わう余裕がなくなる)のでドンピシャのお店に誘われるより都合がいい。月曜のウインズのライブ、4列目の席なのに台風でなくなりそうなんですと言っていた。たまに見る、払い戻しなし、延期公演の詳細が決まるまでチケットを持っていて下さいという案内はこういうファンのためのものだったのだと知る。

午後、上司とキーボードバトル。証拠を残すためにチャットを使っているが、堂々と責任放棄発言されて無意味だった。やがて退勤。スギ薬局に寄り、卵、牛乳、食パン、こんにゃく、生理用品など買う。帰宅、風呂。夕飯は卵豆腐、れんこんといんげんの羊名人炒め、しぐれ煮の卵とじ。

9/17(土)
起きてくるみレーズン食パンとコーンマヨトーストを食べる。今日は18時からトークイベント。図書館へ行くのは決まっていて、夜までどうしようか。ホン・サンスの映画を見たいが、間に合うか。映画館の近くのカレー屋はこぞって福井テレビ主催のイベントに行ってしまっている。メールボックスを開くと、Mから今日明日開催のアフリカマルシェのリンクが送られてきていた。「いろんな国の料理を食べてきたけどアフリカは未知だから興味津々。」らしい。気楽な言い回しだ。誘う気はないが情報だけあげたい場合は私も「興味津々。」で終わる文面を添えよう。図書館へ行ってから中津へ移動し、アフリカマルシェへ入場してアルジェリア料理の屋台でクスクスとミントティーとデーツのセットを注文した。屋台の中に3人店員がいるが、3人も人員が必要には見えない。辛いペーストの量を指定。手で何かをつまむ形をつくって「ちょっと?」と気遣ってくれ「ちょっと」とハンドサインつきで返すと、スプーン山盛りにすくってかける真似をする冗談があった。受け渡しの際ボナペティと言われ、オウム返しすればよかったのにできなかった。単品でお菓子をつけるとひとりで持てなくなり、社長(と呼ばれるベストにハットの外国人風のイケオジ)が空いた席に運んでくれた。クスクスからは異国情緒を感じるいい香りがするがさほど強い香りではなく、なにも指定しないと温かいお茶が出てくることに一番ギャップを感じた。イベント会場の外の方がゆったりしていて過ごしやすかったのでコーヒーリキュールのトニック割を買ってきて休憩した。どんな人が向かってくるかを見ているのが楽しかった。アフリカにルーツがありそうな人もいれば、なさそうでもアフリカンプリントのアイテムを身につけていたりする。

まだ14時くらい。元気があったので久々に梅田で買い物をする。ヨドバシカメラの専門店街の眼鏡屋で眼鏡の調整。忙しい店舗には優秀な店員がいるものなんだという感想を持った。その後フロアを降りてゼビオでスニーカーを見た。靴底まで黒いスニーカーの選択肢は10年前に比べて格段に増えた。しかし、どこでも買えるとわかると踏ん切りがつかず、比較検討が終わらない。結局買わず。グランフロントに移動して何気なく入ったallbirdsという店でポンと買う。配色のかわいい靴がたくさんあったが、一足目は黒にした。店員も「手持ちの洋服を入れ替えなくていいですもんね」と言っていた。シャツ一枚、靴下一足でもしっくりくるのがあれば徐々に自分の靴にできるのだが、手持ちの靴と違う色合いの靴を買い足すとそこまでもっていけない場合がある。靴の色では冒険できなかったが、靴紐が赤青2本もついてきたのは嬉しかった。これを靴箱に通して持ち手にする。ショッパー、レシートはなし。

18時よりcaloで生活の批評誌の5周年トークイベント。席につこうとすると知り合いのOさんが「どこに座るの~、わぁ~、かぶりつきやね~」と声をかけてくれた。後に「久々に合う人がたくさんいて変なテンションになってしまった」という旨のツイートをされていたのはこのことも指しているのだろうか。「もう照れてもじもじしない」とも書かれていて、私も早くそちら側に行かなくては。開演前にノーブラZINEの6号を手に持っているお客さんがいたので「手に取っていただきありがとうございます」と声をかけると「これ超いいね~」と有料の4号も買ってくださった。超いいね~!関西のアクセントにしてそのまま自分でも使えるかな。さらっとしていて感じがよかった。

このイベントは動画配信も行われていて、そちらにも70人超のお客さんがいるという。前にcaloのイベントに来たのは新型コロナウイルス蔓延以前で、トークイベントを動画配信するなど思いもよらなかった。会場にいたのは20人くらいか。先日和歌山近代美術館で妻木良三展のトークイベントに行った時にはピンと来ていなかったが、やはり会場参加で得られるものは大きい。作家の語りを直に見られる。あと、変なところで一人で笑ってしまってそれが作家の耳に入っていくという状況が久しぶりだった。やたらに笑い声を立てるのは違うし、それのどこが嬉しいのかというとうまく説明できないが、醍醐味ではあると思う。

帰宅、風呂。配信ラジオの再生に手こずって味の素のギョーザを焼くのを失敗した。ベビースターラーメンも食べた。こだわり酒場のレモンサワーを飲んだ。

9/18(日)

全然起きられない。6時台にトイレに行って顔を洗い、ツイッターでも見ようかとスマホを持つが、すぐにまた瞼が重くなってきて指の下にあるツイートをタップしてしまう。諦めてスマホを脇に置いて丸まって寝る。10時頃に起きてチーズトーストにしぐれ煮を乗せて食べた。出先で銀行振込と資料のプリントアウトをするため準備。14時前、部屋が蒸し暑いのでさっさと出る。早めについたところで何か昼食かおやつがわりになるようなものを食べればよい。と思っていたが電車を乗り間違えて時間ぴったりになった。空いた電車で銀座ウエストのリーフパイを食べる。これは昨日のトークイベントで座席に置かれていたもの。特に説明はなかったが、登壇者の鈴木さんが東京からおみやげとして持ってきてくれたのかもしれない。

電車の中では山口裕幸『組織と職場の社会心理学』を読んでいた。

組織と職場の社会心理学

フリーライダー(ただ乗り野郎)という言葉を覚える。まさしくこういった存在を放置している管理職とのコミュニケーションに困って手に取ったのだ。バルサンでも炊いて撲滅させてやりたいという衝動に耐えて図書館を使う。

15時半、Hと駅で合流。アンチ飲み会の顛末を話す。16時前ホール着。Kとも合流して室内楽のコンサートを聞く。大御所といわれるプレーヤーが年を重ねてヨボヨボになっていた。演奏中もやたら座りなおしたり楽器を構えなおしたりして落ち着きがない。最後までもつのか心配になった。しかし演奏やフレージングには驚くほどの説得力があった。ソロが終わった後、後ろの席のおじさんが「うまいね~」と感嘆している。このおじさんは一楽章が終わった後「いい曲だね~」とも言っていた。これにも完全同意。演奏中の私語なので、連れ合いは言葉を返さない。

18時半、Hが予約してくれた居酒屋で3人で飲んだ。店の名前のついたサラダがあれば頼むようにしているが、4人以上、5人でも6人でも分け合えそうなくらいの量があった。てんこ盛りの千切りキャベツにハム、トマト、ゆで卵を刻んだもの、ツナ、マカロンほどの大きさのマヨネーズ塊。和風ドレッシングでビタビタになったキャベツを食べ続けた。一年分は食べた。岐阜のウイスキー、ピークのハイボールがあったのでHと頼んでみる。角でもジムビームでも知多でも黒鶴でもない。「薄くないですか?」こちらからは言い出せなかったが、違いがよくわからないくらい薄かった。終電で帰った。本当に久しぶりのことだ。

9/19(月・祝)

全然起きられない。6時台にトイレに行って顔を洗い、ツイッターでも見ようかとスマホを持つが、すぐにまた瞼が重くなってきて指の下にあるツイートをタップしてしまう。諦めてスマホを脇に置いて丸まって寝る。

冷蔵庫の中に水出しコーヒーをつくっていたことを思い出して飲みたくなって起き上がることができた。10時くらい。土曜のアフリカマルシェで買ったアルジェリアの焼き菓子を食べた。名前をメモしてくるべきだった。もうわからない。砂糖と小麦粉の味。スパイス等は入っていなかった。デーツも食べる。アフリカは未知だと思っていたが、確か奈良のハラルフード店主がチュニジアの人だった。そのときに買ったからデーツが家にあるのだ。

食後しばらく「田辺聖子の世界展」のパンフレットを読んでいた。オーダーメイドのドレスは胸元にポイントをつくってある。サイン会の時にファンの目に入るように。

そのへんに脱ぎ捨ててある服を着てサンダルを履いて家を出る。これが12時前くらい。ATMで入金、ダイソーで買い物。ここはオープンしたときからセルフレジで、有人レジはよっぽどのことがないと動かない。じきに客が慣れて流れるかと予想していたが、そうでもない。ピーピー警告音が鳴り響き、店員が走ってきて客の後ろからヌッと腕を突き出して画面をダダダダダダと突ついてリセットする。クレジットカードを使いたいおじいさんが30秒くらい固まっていたら店員がやってくれ、優しく感じのいい店員だったのだがおじいさんは「・・・・ごめんなさいね」としょげてしまっている。なんだかもの悲しく、見ていて消耗する光景だ。今日見ていてわかったのが、両手で商品を持ってバーコードリーダーに押し当てないとうまくいかないということ。マイバッグを持参してまず右側の袋かけにセットするのも大事。商品を右往左往させない。前の客がその場に残していった悔しさ、腑に落ちなさを振り落とすべく集中して会計した。

ダイソーを出て、サンマルクカフェへゆず茶を飲みに行く。木曜に鶴橋に言ったとき、Hちんが1キロ698円のゆず茶を買うかどうか長いこと迷っていて、常備したいものなのかと尋ねるとゆず茶とのなれそめを語ってくれたのだ。サンマルクカフェらしい。飲んでみるとなんてことはないし、普通に飲んだこともあったような気がする。「こんなにおいしいものが家で飲めるの!?と思ったんです」という語りが私をここに連れてきたのだ。

店内で宮田穣『組織に効くコミュニケーション』を読んでいた。

組織に効くコミュニケーション: 等身大の関係性の築き方 (フィギュール彩)

9時から10時45分まで朝礼をする、笑い声も起こるという絵空事のような会社の話。メールが返ってくるというのはいいな。

おじいさんはひとりで、おばあさんは連れだって来店。今日は台風の影響で16時閉店。JRは18時で運行をやめると発表している。15時前帰宅。洗濯。どうも雨が降りそうにないので、洗濯を見送るのが惜しくなった。なすとツナのスパゲッティをつくって食べた。トマトでもクリームでもなく、しょうゆでもない味のスパゲッティはないのか?カルディのディルスープを入れてみるか?と考え「なす ディル パスタ」で検索すると栗原はるみが焼きなすの皮をむいてクリームパスタにしてディルをかけていた!これにはアンチョビが入っている。他のディルのレシピを見ていると魚と合わせていることが多い。いろいろな要素を簡略化し、自分がたまに作るなすツナパスタ(ツナにナンプラーでなんちゃってアンチョビになる)にディルスープを入れてスライスレモンを置いてみた。にんにくなし、辛みなしでなかなかおいしいものができた。ツイッターではエリザベス女王国葬が話題。テレビ中継?されているらしい。夕食は卵納豆ご飯にジャバンのりふりかけをかけてかきこんだ。寝て起きて風呂に入り、くるみレーズン食パンにマシュマロをのせてトーストし、25時ごろから日記を書きはじめる。朝からJRは運休するらしい。

9/20(火)

5時まで起きていて、調べたら通勤に使う路線は運休せず動いていた。寝て7時に起きてコーヒーだけ飲む。お腹はすいていなくもないが急いで食べる気にもならず、任意の場所におきゅ膏を貼るほうが大事。最近はこういう日が週に2日はある。電車に酔った日に食後すぐに家を出ていて、それが怖いのもある。外気が冷たい!台風が秋を連れてきた。長袖を着る。電車の中では山口裕幸『組織と職場の社会心理学』を読んでいた。得するよりとにかく損をしたくないという心理はプロスペクト理論で説明されているという話。

職場にて、弁当のおかずはカニカマの炒り卵とコーンともみのり。このカニカマはスモークサーモン味で、味はよかったが歯ごたえが犠牲になっていたのでもう買わない。やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯はベーコンエッグのあんかけ丼。アスパラも入れた。フライドオニオンも散らした。弁当用に粉チーズを入れた炒り卵をつくり、お腹がすいたのでそれをたまごサンドにして食べ、また弁当用に炒り卵をつくる。今夜のベストオブクラシックはティモシー・リダウトのビオラリサイタル。2時間ずっと面白かった。

・「ビオラソナタ第1番 ヘ短調 作品120第1」
ブラームス:作曲
・「ビオラソナタ第2番 変ホ長調 作品120第2」
ブラームス:作曲
・「歌曲集「詩人の恋」ビオラ版」
シューマン:作曲
リダウト:編曲

ビオラ)ティモシー・リダウト、(ピアノ)加藤洋之

・「ビオラと小編成オーケストラのための組曲 から」
ヴォーン・ウィリアムズ:作曲
ビオラ)ティモシー・リダウト、(管弦楽ローザンヌ室内管弦楽団、(指揮)ジェイミー・フィリップス

9/21(水)

朝方に風呂に入る。寒い。昨日涼しくなったばかりなのにもう寒い。コーヒーだけ飲んで出勤。癒しを求めて胸ポケットにテナガザルのぬいぐるみを入れる。

電車の中では『ポストヒューマン・スタディーズへの招待』を読んでいた。

ポストヒューマン・スタディーズへの招待

子供のころからずーっと持っている、スポーツに対する苦々しい気持ちの理由がわかった。岡田桂の、スポーツの持つ社会的な価値が上がりすぎているという指摘。

職場にて、弁当のおかずはレンコンの羊名人炒め、さといもゆかり和え、ブナピーとコーンの炒り卵。粉チーズを入れすぎてくどい。ネネちゃんのママの料理だ。

やがて退勤。今日は友人と飲み会。Hが予約してくれた店へ行くと、スーツのジャケットなしで長袖シャツ姿のTがひとりで座っていた。スマホを見るわけでもなく、何もしていなかったがいつ来たのだろう。店員の、お連れ様ご来店ですの声掛けに反応して居直ったのだろうか。やがてMTが来て、涼しいねという話になったときにTはテーブルに視線を落としながら「私は、このくらいの気候がいちばんいいわ」と言った。今振り返ればこれほど今日本にいる人々に支持されそうな発言もないのだが、フラットな物言いをするというTの習慣が垣間見えるひとことだった。

帰宅、風呂。2軒目の店が騒がしすぎて元気がなくなり、話題に集中できなかった。Tの頼んだ山椒サワーの山椒の粒が浮かんだり沈んだりするのが一番面白く感じるという始末で、また終電になるのも嫌だったので抜けて帰ってきた。なぜか清々しい気分になる。