0302-0309

3/2(木)
朝フレンチトースト。昼の弁当のおかずはベーコンエッグ、味噌汁、金柑。夜しょうゆラーメン(ヤクルトの袋麺。のりとほうれん草入り)。通勤電車の中では暮らしの手帖別冊「わが家の家事シェア」を読んでいた。

暮しの手帖別冊 『わが家の家事シェア』

昨日から読んでいて今日寄稿エッセイのページに突入したが、松田青子以外どうも説教臭く感じる。取材記事のほうがスッと自分の中に入ってきて、料理人ではない高齢男性が家で料理をしている姿になんだかテンションが上がる。よくある初心者向けの企画ではなく、いつもつけている(だろう)エプロンをつけて自分の家で普段通り家事をしておられる。しゃがんで冷蔵庫の最下段の在庫の点検、包丁研ぎする手元。この感情はクッキングパパのレシピページのイラストで包丁を持っている腕が腕毛ボーボーの荒岩のものであることを喜ぶ時と同じ。職場にて、一日異動先で業務。「お疲れさまでした。今日は爆睡やろうね!」業務について教えてくれ、気遣ってくださるこの人は派遣社員。サポート業務で入ったはずなのにと更新をやめたりしないだろうか。2年前からどんどん女性社員が派遣社員に置き換えられていて、部署によっては3ヶ月ごとに、あるいはそれ以下で人が入れ替わったり欠けたりしている。環境の悪い部署からこのような変化は進む。明日は我が身だと思っている。

週末に時間がとれないだろうと見込んで掃除、洗濯。演奏会に行くと大量のチラシをもらう。めぼしいものだけチェックして抜き取るという作業が追いつかず床に散乱している。それを整頓。

3/3(金)
ピザトースト。昼仕出しの弁当。夜かま玉ラーメン。通勤電車の中では『人と作品 岡本かの子』を読んでいた。あらすじで読むとますます突飛な印象を受けるかの子ワールド。太郎がかの子の作品、あるいはかの子自身にパリから手紙でダメ出し。それを喜ぶかの子。頭がくらくらする。出勤して退勤した。夕食はかま玉ラーメン。宮本浩次のような受け答え(「ハッ!ありがとうございます!」「白醤油と、黒醤油がございます!」)をする店員と会計を済ませるとホテルキーのような番号札を渡される。ショップカードもかわいい。メニュー周りのデザインもポップだが、なぜか内装が大衆酒場風で昭和の古新聞の広告ページが一面に貼られている。ツイスターとか。カラーコピーではなさそう。向かいの壁には村下孝蔵「初恋」のレコードの隣にリチャード・クレイダーマンのレコードが飾られている。そしてなぜか有線チャンネルが最新ヒットチャートに合わせられていた。倖田來未の、たぶん新曲。演奏会前の夕食としてちょうどいいし、テーブルに置いてあったGABANのトウガラシがおいしかったのでまた来たいのだが、いつまでこの店があるか不安。食べている間ほかのお客はいなかった。飲食店の卓に置いてある香辛料がおいしいのは開けて日が経っていないからだと思う。サイゼリヤのオリーブオイルしかり。家ではこうはいかないので、またここにGABANの京都乾燥なんとか唐辛子を食べに来ないと。

19時よりプロオケの定期演奏会を聴いた。指揮者の背中がムキムキ動く。気炎が見えるほどだった。シューマンのピアノコンチェルトの間じゅうクララのことを考えていた。シューマンの死後、生活のためにシューマンの作品でプログラムを組んで演奏活動に勤しんだというクララ。この曲も幾度となく演奏されたのだろうか。帰宅即クイックルワイパー。風呂。

3/4(土)

朝、ほうれんそうと卵のせトースト、バランスパワー。間食、福豆、ミルネージュ。夜、豚丼

ゴンチチのラジオ。今日のテーマは「ジの音楽」。歌手名やタイトルにジのつく曲をふんだんに流した後、「君は会社勤めをしてたこともあるみたいやけど人事とかどうやったん?」とどちらか(いまだにどちらがどちらかわからない。Iさんに「思ったのと逆ですよ!」と教えてもらったが、グーグル検索結果じゃないところで知りたくてとってある)が尋ねると、「上の人が動いたら部下も連動するから、模造紙に書いて組み合わせていた」という旨の返答があった。「人事の話はもうええ!」とCDラジオに向かって叫んだ。13時から18時までアマオケの練習。帰りにオケの人と一緒になり、なんと矢花黎ブログ縦読み事件について話す。すごく気になりつつ誰にも言えなかったが、相手がSnowManファンであることがわかりジャニーズJr.の話題になった。好みが似ているのは担当楽器と関係があるのかないのか。帰宅。プレーヤー兼ユーチューバーによる「太い音の出し方」「弓の持ち方」動画を見る。なぜ今、と我ながら思うがこういうのは思い立った時に見ておくのがいい。

3/5(日)

朝、レモンチーズトースト、ロイホのモーニング。昼、ゆかりおにぎり。夜、神座の餃子とラーメン、スーパードライ

今日はアマオケの演奏会の本番。電車では本を読まずツイッターを見ていた。本番あるある、到着した時にもうお腹がすいていて設営して楽器を演奏する頃にはへろへろ。これを避けるべく会場入りする前に近くのロイヤルホストへ入った。同じくロイホモーニングしている団員夫婦、子、そして親御さんが穏やかな朝のひととき(少なくとも傍目にはそう見えた)を過ごしているのを発見。子がいると家族総出のイベントになる。モーニングが何種類もあって迷う。ヨーグルトのついたオムレツセットにした。200円足してトーストをパンケーキに変更。窓際の席に通してもらえてラッキーだった。朝日が燦々と降り注ぐ通りが見渡せる。ここは2階で、1階にローソンが入っているので知った顔が次々に横断歩道を渡ってこっちに向かってくる。まだ他の団員と出会う前の、それぞれの本番の日の朝の姿。昼食のことを考えている真顔。自宅から着てきてもう礼服姿の人、普段着に革靴の人、全身普段と全く変わらない人。幸せなひとときだった。これが今日の日記のメインになるだろうと思った。本番が始まって終わった。舞台上で先生の笑顔に救われた。今回、本番だけ弦楽器奏者もマスクの着用ルールをなくして任意とした。2020年以降に入ってきた団員の顔が見慣れず、知らない人がしれっと混じっているようで面白かった。向こうもそう思っているだろう。帰りにMと神座へ寄って餃子とビールとスーパードライ。地下街でフロアマップを見た後、クラフトビールスタンドを早々にあきらめて「さっき通り過ぎた神座が空いてたから餃子とからあげ頼んでビール飲むわ」と言うと「なんて適当な」と返ってきたのでMにとって神座は妥協案であることがわかった。楽器を安全に置けるのが一番だ。あと、そういえばここ一週間以上からあげが食べたかった。形が不揃いで衣がカリカリして香ばしい。ラーメンと同じく「おいしいからあげ」とすればいい。Mが「やったことない経験をするのが人生のテーマ」と語っていて眩しかった。あと「なんか今日でかい音で弾けた気がする」と言うと「ちゃんと鳴らそうとしてるのはわかったよ」と返ってきて嬉しかった。練習時に「今回はハコがでかいから特に大きい音で弾かなきゃ太刀打ちできないよ」と言われていたのだ。キャリアも腕前も年齢もバラバラなアマオケの団員同士で個人の演奏技術について面と向かって話されることは少ない。今回は編成が小さいことに関しては動揺しなかったし、トラブルにも冷静に対応できた。というより、自分じゃない人が早々にやらかすと気が大きくなる。帰宅、風呂。洗ったばかりなのにフケが大量に出てギョッとする。加齢でフケの原因が変わっているのかもしれない。何もせずに寝た。

3/6(月)

悪夢。扉を開けたら大男がいる部屋。目を突かれたり首を絞められたりする。痛みは感じないが、何度も寝起きして部屋に入ってしまう。目が覚める原因は喘息の喉のイガイガ、腹痛、手足の冷え。5時15分に腹痛で目覚め、冷えてお腹を壊したかとトイレに行くと山本ゆりが言うところの「ヴォル」で七転八倒(の思い)。迷走反射神経を伴い、血の気がザーッとひいて意識も遠のく。(←今「迷走反射神経を伴い」と書くために「山本ゆり ヴォル」で検索した。)這々の体でベッドに戻り、回復体位をとって耐えていると5時45分ごろにおさまった。そこから寝て7時に起きる。

朝、フレンチトースト、福豆、カフェラテ。昼、仕出しの弁当。夜、失念。

外はぬくそうなのに室内は寒い。手足がすごく冷たい。まだうっすら吐き気がする。出勤できると思うが、満員電車に乗るのは不安がある。午前休をとることに決めてゆっくり朝食をとる。本屋プラグラジオの最新回を流す。関西圏のライブハウスで活躍するインディーズのシンガーやバンドの音源が流れるようになって嬉しい。聞きながら昨日やらなかった、オケの事務仕事を少しする。出勤。昼休み、遅刻した分を取り戻すべく猛烈に作業をしながらGrandeurを聴いて楽しい時間を過ごしている(なぜか立て続けに何度でも聴ける)と、誰かが作ったリストの次の曲として「今は昔~♪かぐやの姫と~♪(いふものありけり~♪)」とEDMぽい曲が流れてきて頭がくらくらした。ジャニーズのトンチキ具合は底知れない。NEWSの曲らしい。やがて退勤。帰宅、風呂。バナナチップスにタマリンドジャムが挟まったタイのお菓子を食べながら日記を書く。昨日Mがくれた時「これおいしいよな!」と言うと「な〜んだ知ってるのか。何でも知ってるな。」と残念そうにしていた。カルディで売っているのだから独身女性の初見を狙うのは難しいのではないか。というか私はこのふたご座持ちに以前「よく知ってるね!」と言われたことにまだ引っかかっている。思っても言わないだろ。「このパッケージ、どんな味か気になるよな!」等と言ってみたが盛り返せなかった。こういう時、喋れば喋るほどドツボにはまって相手の顔が曇る。一度に食べ切れるくらいしか入ってないのに300円くらいするから見かけても買うのを見送る事が多いので本当に嬉しかったのだが、それを言うのはやめた。いいちこジャスミンティー割によく合う。

3/7(火)

朝、はちみつシナモントースト。昼の弁当はきのこの炊き込みご飯とさといものゆかり和え。夜、のりトマトスパゲッテイ。

通勤電車の中では矢川澄子『「父の娘」たち』を読んでいた。

「父の娘」たち―森茉莉とアナイス・ニン

後半はアナイス・ニンについての文章が収録されている。ファザーファッカーかくあるべき、と内田春菊を引き合いに出して語られていて90年代を感じる。アナイス・ニンを知られてよかった。

昼休み、先日の演奏会のお客がアンケートでとある曲の出来を酷評していることについてMから「うるせーと思うことが多いけど今回ばかりは受け止めるわ」とメール。同じ気持ちだ。「まともな人にまともに怒られたな」と返す。アマオケはやるに限るというのが今の考えで、正直自分の余暇をアマオケの鑑賞にあてる優先順位は低い。平日に公演がないというのもあるが、映画、美術館、そしてプロオケが先にくる。彼氏に顛末をLINEすると門外漢なりに考えてくれたのか「お金払ってるからそういうこと言う人もおるやろな」と返信。ギクッとした。自分があれに1000円出せるかというと。しかし先の理由によりアマオケを聞かないので比較材料が自分の中にない。あの日楽屋口で大学オケの友人と会ったが、「今年は義理を大事にする」と関西圏外からやってきた彼はあの公演でどう感じたのだろうか。京都旅行、旧友との再会、そして交通費。自分の中で折り合いはつけられたのだろうか。

やがて退勤。スーパーに寄って鶏もも、ぶり、なす、ピーマン、トマト、食パンなど買う。帰宅、風呂。鶏に下味をつけ、弁当用にぶりとかぶの煮物をつくった。

3/8(水)

朝、チーズプルーントースト。昼は仕出しの弁当。夜、鶏のゆずこしょう炒め。通勤電車の中では日高敏隆竹内久美子『ワニはいかにして愛を語り合うか』を読んでいた。

ワニはいかにして愛を語り合うか (新潮文庫)

国際婦人デー。グーグルのイラストロゴをクリックすると紫色の紙吹雪がディスプレイいっぱいに舞い上がった。職場がワイドモニターでよかった。職場でクリックしてみてよかった。昼休み、クララ・シューマンの作品の演奏動画を見る。パッと見た感じ全員女性だった。ヴァイオリニストの原田真帆が「女性に弾かせていればいいってものではない」という旨のツイートをしていた。それでいくと女性作家の作品を研究、演奏するというギャルサー「クレイジーギャルオーケストラ」のメンバーは女性だけじゃない(っぽい)のがいいな。終業後、パワポ読み上げ型の無意味な会議に出席させられる。パワポは共有フォルダにひと月前から置いてある。これも今月で最後。内田樹のツイートをスクショして屋上からばら撒いてやりたい。

組織がトップダウンで機能していることを確認するための最良の方法は「ブルシットジョブ」の発令です。指示が遅滞なく末端まで示達されたらOK。誰かが「こんな仕事意味ないよ。オレはやらん」と言ったら排除。それを続ければ「イエスマンだけで埋め尽くされた無能な組織」が出来上がります。

さようなら無能な部署。この文脈でいうと有能な部署は弊社に存在しないのだが、異動先のように外に敵(客)がいるのは気が紛れてよさそう。市役所勤めの友人が「敵は外から来るから…」と言っていたのが思い出される。かなりダークな気分で帰路についたが、手持ちの本を読んでいると霊長類の章にさしかかり、井谷純一郎やダイアン・フォッシーら、見慣れたサル学者の名前が出てきて落ち着きを取り戻した。ダイアン・フォッシーが殺害された年(1985年)に書かれた本なので多少情報は古いが、古めかしい文章はいい。

3/9(木)

朝、マヨネーズトースト。昼の弁当のおかずはぶりとかぶの煮物。夜、納豆ご飯、ボイルいか、ほうれん草。辛ラーメンの粉入りマヨネーズをつける。何に入れてもまぜてもいきなり店の味になる便利な粉。通勤電車の中では『ワニはいかにして愛を語り合うか』を読んでいた。終業後外に出ると温かったのでパーカーを脱いで手に持って帰路についた。この時間、明るいことはいいことだ。ドラッグストアに寄って米と玄米を買った。帰宅、風呂。日中しようと思っていたことはできないが、今週に入って先週までより自炊の頻度が上がった。青菜とか、基本的に薄ぼんやりした自分の味つけの料理を食べていると落ち着く。

ふと、最近心斎橋のBIGCATではどんな人たちがライブしているのか気になってホームページのスケジュールを見ると今日は内博貴のライブだった。コロナ前はジャニーズJr.をバンドメンバーにして共演していたが、3人のうち2人は退所している。もう1人は矢花。おそらく舞台出演のため不参加。今回は外部のプロ奏者がバンド演奏を担当している様子。ジャニーズの情報を集めだして見えてくる、所属タレントの広範囲の舞台芸術活動。