20231206

朝、電車に乗ってメモアプリに日記を書いて、書き上がったらはてなブログのブラウザににコピペして投稿している。次の日の朝メモアプリを開くと昨日書いた文章が残っている。24時間よりもっと前に考えていたことのように思える。

職場には行かずに1日セミナールームで研修を受けていた。ロジカルシンキング講習。就職活動以来10年以上ぶりのグループワーク。選考される訳でもないのに熱心にノートをとっていて参加者の向上心を感じた。同じグループの人は男女ともに枠の中に小さな文字で文章をきっちり並べて回答している。私は聞いた言葉を字にして目を経由しないと頭に入ってこない。それがわかったのは学生生活を終えて何年も経った後。聞こえてきた言葉をテキストの横に書いたりして回答を作成しようとするが、なかなか文章にならない。ずっと給食の時間のように5人で向き合って座っていてやや調子が狂った。 コンサル勤務の人はグループ内発表が終わって皆黙っていると全体に対して短いコメントをくれた。SEの人は設問をずっと読んでいて、ワーク後に誰も気づいていなかった点を補足してくれた。電機メーカー勤務の人は短時間できれいな回答を作ることができ、製薬会社勤務の人は自分の発表中言葉を選んで、他の人の考えに共感を示していた。

たとえそれが教材の課題であっても、目的にそったロジックを組み立てるためにデータを取捨選択するのにどうにも抵抗がある。嘘を言っているような感覚が拭えない。

普段より1時間以上早く開放される。カロのある若狭ビルのギャラリーが全部営業している日で、そのあとモモブックスにも寄ったので4つも展示が見られた。

山本志帆「山をくずして」@Yoshimi Arts

淡いクリーム色のレンガのような壁面に近寄ると、レンガに見えたのはすべて和紙。壁から1センチほど離して掛けられていて、私が前を通ると身じろぎするようにそよいだ。過去の作品や他の作家から譲り受けた和紙の切れ端を解いて、庭で漉いていると雨水や落ち葉が入ってくる。植物の繊維を入れたりもする。和紙をそっとめくると漉いた日付と原料(過去の作品名のこともある)がメモされている。Yoshimi Artsの一番奥のひっそりしたスペースには力強いテキストが掲示されていた。もっと読みたい。

 

東恩納祐一「behind the drapes」@The Third Gallery Aya

今入力したことにより、展示のタイトルを改めて意識して内容を思い返している。何かにかけられた布、電灯のかさの陰の虫、縞模様に隠されたテキスト、そしてカーテンの向こうから部屋に染み出した闇。何本もの蛍光灯で構成された展示室の光の届かないところに思いをはせるひとときだった。

 

曽祇一晃展 @Calo bookshop and cafe

紙を手に持ってハサミで制作されていて、かなり精緻な作品なのに紙がまったくヨレていない。カペイシャスの作品を見ている時、生活サイクルと作品について考えることが多い。

 

パレスチナポスター展 @MOMOBOOKS

1930年代から解放を願うポスターや関連書籍が制作され続けていることを知った。高円寺のリサイクルショップの片隅にあったポスター、持ち主が亡くなり西成のアパートに遺されていたパネル。その時々のパレスチナの様子を伝える古本。偶然集まり、展示されることとなった作品の間に身をおく。展示用につくられたミックス音源がかっこよくて元気が出る。私が元気になったところで仕方がないのだが、これがあるのとないのとで展示の印象が変わってきそう。