20231213

仕事帰りに池間由布子の無労村のライブに行った。声のダイナミクスレンジの大きな歌手だとわかった上で聞いてもまだ大きい。小さい声にも幅があるので、ひとりで弾き語りするライブが年に何度も企画されていた頃が恋しくなったが、とにかくまた見られて嬉しい。今日の無労村はベースの岩見さんがチューバの高岡さんにかわっている編成。岩見さんが出演される京都に行こうかと思ったが、利便性をとって大阪を予約。高岡さんを目撃できたのも幸運だった。楽器の構造上ほぼ身動きなしで、斜めにかぶったキャップのつばの下から頬がピンポン玉を出し入れするように膨らみ、しぼむ動きだけが見えている。全編を通して支えに徹するような動きをされていて、アンコールの2曲目になってイントロから躍動するようなソロを吹いて池間さんが嬉しそうに振り返っていた。

業界にファンが多く、ファンと共演することもある池間さん。過去にはおっさんがステージ上でデレデレしていたライブもあった。吹くんやったら吹く!吹かへんねやったら吹かへん!(降るんやったら降る!降らへんねやったら降らへん!)と野次を飛ばしそうになったのを覚えている。それを上書きできてよかった。

ただの客なのに共演者や、その場限りの周りの客を嫌いになりすぎる。ライブを構成する上で仕方のなさそうなことに対しても気になってしまってずっと怒っている。