9時過ぎに目覚めてスマホを見ると「今日尼崎行ってみる？競艇見に行って散歩して銭湯でも行ってもいい」と彼氏からメッセージが来ている。11月にあまらぶアートラボの展示の関連企画で画家の田中秀介さんと作品の舞台を巡るツアーに参加して、また同じコースを歩きたいと言っていたのを覚えていてくれたのだ。
12時前に現地集合した。本当は11時半。申し訳なかった。大勢のファンがいたが、大きな施設なので混み合う通路以外は余裕があった。座席、トイレなど。天気がよく気温も高いのもよかった。屋外のセンタープールサイドにもビールを手に持つ人多数。日光で黄色く輝くプラスチックのコップの中を、気泡がしゅわしゅわのぼっていく。その向こうにプールの水面がきらきら光っている。この時期にこんなに暖かいのは記憶にありません。と実況アナウンサーも言っている。相変わらずレースの内容にはあまり興味が持てないが、なんていいところなんだろう。彼氏が「昼ご飯代くらい」だけ稼ぐ。麻婆豆腐とカレーのあいがけ500円。子供用に雪遊びコーナーが作られていて、お子さんの靴をよく拭いてから館内に戻ってくださいとアナウンスされている。券売機のそばの一番混み合う通路を、杖をついたおじいさんが何人も歩いている。ゴミを収集したり、カレーをよそってくれたりしたのはおばあさん達だった。
競艇を出て、途中でマクドナルドに入って休憩しつつ御幣島駅まで散歩した。セカンドストリートの前の植え込みに背の高い植物が生えていて、ミョウガのような実？をたくさんつけている。グーグルレンズを向けるとキミガヨランと出た。兵庫と大阪の県境にかかる橋の下に黒い大きな水鳥がいて、おそらくカワウだった。橋をわたり終えると大学の基礎ゼミで一緒だった友人の地元だった。駅名になっていない地名で長らくピンときていなかったがこういう場所だったのか。
