20240118

この歯並びが相手のものだという読みもあるけどそれは受け入れがたい、他人の歯並びを壊れたとは言えないし、歯並びと言うことにさえセキュリティ意識がはたらく。という旨のことをいしゃどうさんが話していて、朝の身支度をする手を止めてタブレットのスピーカーに耳をすました。

 

歯並びの壊れたとこに舌を入れ告げぬことみな熱かった夏

/染川噤実

 

セキュリティ意識が高いと思った。これくらいの意識を持っていると美容関連の商品広告や話題に振り回されずにすむのではないか。自分もジャッジする目線を持っているから、そこを手繰り寄せて心に入ってこられてしまう。

 

年末に実家のテレビで紅白歌合戦が流れていて、両親ともが出演者の体型や加齢に言及しすぎて辟易した。ああいう手合いと見る番組として最悪だったなと後で気づいた。初めて目にする人がたくさん出てくるから黙って見られないのだ。こんなに不愉快な内容なのに口に出さずにはいられず、その場にいる人の共感を得られると思っている。歌合戦やねんぞ。けん玉のシーンなどもよおしていないのにトイレに入ってやり過ごしたが、全編にわたって相性が悪い。

 

「なんでノープランで来てん!?」と語気を強めるとまた気まずい空気になった。職場の特定の人に対する出力が我ながらおかしい。なぜなのか。仲良くなりたいからだと気づいて部屋でひとり「きっしょ!」と声に出した。職場の人と仲良くなりたかったことにも驚いたし、ふるまいが幼稚すぎる。