20240119

朝起きてラジオをつけると、能登半島地震で倒壊した家屋の中から助け出されたもののクラッシュ症候群で亡くなった80代女性の息子がインタビューに答えていた。「3日間挟まれてたんで…よく頑張ってくれたと思います」と言った後、「もう辛い思いしなくていいよ」と絞り出すように話す。声が詰まった無音の部分は、嗚咽を喉のところで止めて堪えている時間。カットされたのか呑み込んだのか、泣き声は流れないままインタビューは終わった。

 

スポーツニュースに切り替わって舌打ち。皆が野球に興味があると思うなよ。物心ついた時からずっと扱いの大きさが気に入らない。被災者とは違い、野球選手のインタビューの後にはキャスターのコメントが入る。「カープファンの心に刺さったのではないでしょうか?」

 

すし詰めの満員電車で汗だくになりながら日記を書いている途中、短歌の出典を調べようとしたらスマホのスピーカーからいしゃどうさんのラジオ音声がちょっと流れ出してしまった。連れ合いと乗車している人はほとんどおらず、皆黙って次の駅まで耐久する快速急行の15分のうちの3秒。