LINEを返せなくてずっと苦しかった。すぐにニュースに反応せず一旦時間を置いてツイートすることは許されていい。たとえニュースや問題に近しいアカウントであっても。と日記に書いた人間の心持ちとは思えない。このグループのメンバーには建設的ないい意見を出していると思われたいし、怠惰だと思われたくないようだ。正午まで仕事をして、帰宅してもロクなことにならなさそうだったのでカレー屋に寄った。路地を覗き込んだ時点では「前に来られたことがありますね」一度しか来たことがないのに!その時買った服を着ていたのでダウンのチャックをあけて見せると、「あの時の〜!この場でお会いしたなと思ったんです」。こちらへのリップサービスでもなく、自分の記憶を辿って繋がったことをただ嬉しそうにしておられたのもよかった。カレーを提供して、作家を呼んでギャラリーで展示をして、作家のハンドメイドの服を売る。複合的なお店をやるとはこういうことなのかもしれない。一度来ただけのお客を含め、店に関わる人ひとりひとりが立体的に見える。
ギャラリーコーナーでは池田高広の個展中だった。写真をもとにしながら、遠近感のあまりない不思議な印刷だった。知っているものの中では新聞の白黒写真に近いような気がする。靴下ごしに伝わってくる板張りの床の冷たさで、前に来たのがやはり寒い季節だったことを思い出した。