20240210-0211

□2/10夕飯
クノールスープDELI」まるごと1個分完熟トマトのスープパスタ、さけるチーズスモーク味、マカダミアブラウニーサンドマシュマロクリーム2個入り

自分の旅先のコンビニ飯の定番、カップスープとさけるチーズ。さけるチーズを選ぶあたりに旅先の財布の紐のゆるさがあらわれている。ブラウニーサンドの袋の一方を掴むと片寄って1個入りのようになった。ブラウニーなのかパンケーキサンドなのか。マシュマロなのかクリームなのか。全てが中途半端な新製品だった。こういう時は定番商品を買うのがよい。

坂出駅からタクシーでインターチェンジ近くのホテルに到着すると周りにはコンビニしかなかった。イオンに寄った時に何か買っておけばよかったが、駅からロードサイドを歩いてホテルに向かい、途中で店に入るという選択肢を捨てきれなかった。実際歩き出そうとすると寒すぎ&暗すぎで断念。なぜイオンに寄ったかというと、費用の関係で坂出泊が決まった時にツイート検索すると坂出イオン閉店を惜しむ投稿が複数見られたため。ニチイ→サティ→イオン。2月末まで。最上階は公民館になっていて、音楽室や会議室とかかれた扉が並んでいた。その下はほぼワンフロアぶち抜きセリア(100円ショップ)。1階の食料品売り場は19時台と思えないほど閑散としていた。出入り口横の小さなゲームコーナーで白いスウェット姿の若き太鼓の達人が腕をふるっていた。達人の連れは電車でGOの端に腰かけてスマホに目線を落としている。

朝8時。ホテルを出て、インターチェンジから駅まで30分くらい歩いた。朝日はまぶしく、風は冷たい。道路の舗装があまりにもボコボコだった。カレー屋「ベンガル亭」はペンションのような店構えだが、道路を走る車の中から見えるようにでっかくキャラクターの描かれた看板も立っている。ターバンを巻いた赤い鼻の顔がニコニコ笑っている。住宅街を抜けて駅前の坂出人工土地へ。広島の基町アパートに似ているが、上階に店舗はなかった。突然門扉と表札が出現したりする。

9時過ぎに丸亀駅着。猪熊弦一郎現代美術館横の図書館で10時まで時間調整。雑誌コーナーでオレンジページを開くと、角田光代と並んでアユニ・Dがエッセイを連載していた!身体感覚を優先して生活を送っている様子に共感した。10時、美術館へ。企画展「回復する」。チラシに使われているのは兼子裕代の写真作品。旅程にこの美術館を入れた時点から何度も目にしているはずなのに、展示室で対峙するまで写っている人物や物理的な背景、時間的な背景に意識を向けることはなかった。外国人女性がパーカーのフードをかぶっていることしか捉えられていなかった。展示室の外での自分の写真の見方、美術館に足を運ぶことの意味。観光客は常設展だけに立ち寄っていくらしく、企画展示室はお客よりスタッフの方が多いくらいだった。常設展の展示は前回、前々回見たのと同じと思われる。しかし、また来れて本当によかったなという気持ちが湧き上がった。猪熊弦一郎作品が好きになっている。90年代の作品の色彩感覚が今の自分の気分だった。ミュージアムショップでシールと缶バッチ(収益はウクライナ支援金になる)を買った。

12時前、丸亀駅近くの石川うどんへ。行列に並びながら後ろに並ぶナカムラという男への憎しみを抱きながら手の冷たさに耐えながらスマホで日記を書いていた。店員の「お名前書いてから並んでくださいね〜」の声かけで平然と私の先に名前を書き、もといた位置(私の後ろ)に戻ったナカムラ。どっちかにせえや。さっさと忘れようと日記を書いたり食事に集中しようとしたり彼氏にうどんの写真を送ったりしたが、こいつの気のきかなさのせいで私はこの後特急しおかぜを一本逃すことになる。天ぷらうどんセット(プリンつき)は最高だった。海老、しそ、なす、ズッキーニ、にんじんの天ぷら盛り合わせ。このためにズッキーニを仕入れているのか。納得のおいしさだった。プリンも自分の口に入ったプリン史上最高に卵の黄身の風味がして、しかし卵の黄身そのものを口に含んだ時の生臭さはなく、不思議な絶品だった。