20240211

宇佐美なつさんが曲の終わりの音に合わせて拳を付き出すと、さきほど入場してきた酔っ払い3人組からからどよめきが起こった。最初の方こそ大声で話していたものの、ベッド入りしてからは息をのんで見守る客の一員となってくれた。こんなにテンポの速い曲をベッドにもってくるのも、それに合わせて立ち上がることなく駒のようにぐるぐる踊りまくっているのもすごい。3人組も「すごい!」と言っていた。スト客は場を温めることはできるが、どよめいて感動をストレートに表すことはなかなかできない。牧瀬茜さんのステップも見事。10人踊り子がいたら9人は足を踏み入れないんじゃないかというステージの端まで、裸足で何度も到達してしまう。曲を完全に把握しているのか、身体が覚えているのか、カウントを細かくとっているのか。肘や背骨にいたるまですべてのパーツの動きが音にはまっているように見える。道後ミュージック所属の芹澤怜さんの接客はさすが温泉街の劇場所属という頼もしさだった。チップを渡すと「どこの子〜?」と話しかけてくれる。客の面倒見の良さ!こういう方がいるからよそから踊り子を呼べる。今日は誕生日で、バラの花輪と花束、ホールケーキにクラッカーで盛大にお祝いされていた。オープンショーの曲は「READY STEADY GO」。デンデンデンデケデンデンデンデケデンデンデンデケというイントロがハッピーな感覚と一緒にずっと耳に残っている。場内には久々にストリップに来たという2021年に閉館した広島第一劇場のお客、10年ぶりに来たというお客、2012年に牧瀬さんのポラを撮ったお客もいた。12年越しで手渡されていたが、ずっと持ち歩いていたんだろうか。撮って、一旦預かってサインを入れて、次の回で返す。そこで客が帰ってしまっていてその日のうちに渡せないと踊り子が管理することになる。そこから12年。

 

17時から24時までが一瞬だった。劇場を出ると外湯は営業を終了していた。最寄りのローソンでは浴衣姿の男性が友人同士で部屋飲みの買い出しを、先ほど劇場にいたお客が夕食とおそらく明日の朝食の買い出しをしていた。私もお腹がすいているが、棚がすっからかんで食べたいものが見つけられない。大量陳列されていたポンジュースグミだけ買って数時間前ピザまんを買いに走ったファミリーマートへ。入口近くで黒いダウンの男性が数人タバコを吸っていて、「じゃあマンコなめれる?」と話しているのが聞こえる。数本路地を隔てただけなのにこの辺りには風俗店が集まっている。夕方、道後ミュージックの場所がわからずウロウロしていると店先に立っているスタッフ2人に「こんにちは〜」と挨拶された。それぞれ別の店だった。客引き関係なく通行人に挨拶。ファミマの棚は充実していた。そこから白湯麺風のはるさめスープとクロワッサン生地のメロンパンを買った。店を出る時もまだ先ほどのグループがいた。なぜああいう男性らは5人とかで遊んだり旅行したりするんだろうか。多すぎないか?自転車でコンビニに集合している中学生がそのまま成人してああなるのか?