20240213-16

道後で聴いた曲の歌詞「長い髪をなびかせて 君が儚い」で検索するとかなり見覚えのある顔がYou Tube動画のサムネイル画像として現れた。椿屋四重奏の1stアルバム「深紅なる肖像」のジャケットだった。2004年のアルバム。ゼロ年代のヒット作は、CDショップではなくブックオフ等の新古書店に並んでいるのを数年遅れで、その後何年にもわたって目にしている。パッと思いつくのは銀杏BOYZの「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」(←予測変換ができる!)の江口寿史のジャケット。しかしこの他に、見たらあの時のブックオフの匂いとか、土曜の午後のこの後家に帰るだけののんびりした気分が蘇ってくるジャケットがいくつかある。この人中田っていうのか。こんなに若々しさと、情感と、なんだかテクニカルな説得力を合わせ持った歌声を持つ人だったのか。

 

先週の土曜に高松のお店で古い木の椅子を掴んだ時、右手の人差し指の腹にトゲが刺さった。その瞬間は血も出ず、トゲも見えなかったが数時間すると薄皮の下にトゲがあるのが見えてきた。毛抜きでもあればよかったが手元になく、傷口が広がっても嫌なので放置して関西に戻ってきた。風呂上がりに皮膚が水分を含んで柔らかくなってもトゲの先が出てくることはなく、箸を持つと少しだけ痛んだ。ずっとこのままなのだろうか。何かの拍子に腫れてきたらどうしようか。金曜の夜、患部が小さなタコのようになっていることに右手の親指の爪の感触で気づく。知らないうちにいじくっていた。やがてタコごとトゲが取れた。こうやって異物を排除するんだなとわかった出来事だった。