ぎょうざの満洲で豪遊

HとKと気晴らしをする会。日曜ごとにおじさんの自己実現に付き合わされ、振り回されて消耗している。「俺は顔がきく」という設定。外では大口を叩いて安請け合い。何か指摘されてもごまかす。情報を握る。蓋を開けると当人以外全員が危惧したとおりの状況に陥っている。これが無給だなんて!生涯学習とは何なのだろう。ケチョンケチョンに言ってはいるが、本当に苦労している立場なのは私より断然HとK。店はどこでもよさそうだったので「こっちにぎょうざの満洲があるねん」と言ってアマオケの練習帰りに連れて行った。先々週の私と全く同じように、こんなところにあったんですね!と驚いてみせてくれる。

 

生中

(席についてメニューに目を輝かせていると、知らない間にHが先にモバイルオーダーで生を3つ通してくれていた。趣味の集まりでこれなら、職場ではどれだけの業務をこなすのだろうという話をオケの人とたまにする。「社畜の才能がある」と表現する人もいた。自分の担当する業務の理想はどこまでも高く、準備や折衝を惜しまない。睡眠時間も短い。同世代なのでそろそろ加齢で無理がきかなくなってくるんじゃないかと思って注視している。)

 

焼餃子

(皮がしっかりしていていい。油をまとっていたり羽根が生えたりしていないのもいい。)

 

ザーサイ

(喜び勇んで選んだが、他の食べ物に気をとられているうちにKがほとんど食べていた。目をつけていたザーサイを「頼もう!」と言った時に「ザーサイ頼みましょう~」と喜んでくれたのも、さらえてくれたのも嬉しい。)

 

秘伝豆

(さやから出た状態の枝豆。私が食べないとなくならなさそうだなと思いながらせっせとつまんだ。豆を食べている時の話題。アマオケに10年以上在籍しているが、世代が変わっても「嫁の許可が降りないので」と休団したり、「鬼嫁の誕生日なので」と飲み会をパスしたりする男性が後を絶たない。本当にダサい。見飽きた。なぜ「今日は帰ってお祝いしてあげたいです」と言えないのか。結果的にオケの参加を控えることを決めているのは自分のはず。家族のせいにしてちゃんと断らない。本当はオケの方が大事だという目配せ。ホモソーシャルしぐさがキモい。という話をした。Kも家族のせいにする風潮には疑問を感じている様子だった。Hは「庇うわけじゃないんですけど…照れ隠しなんじゃないですか?」と言って火に油を注ぐことになった。わかってもらえるんじゃないかと思ってメラメラと喋ってしまった。)

 

パリパリサラダ

(Kがたくさん食べていて嬉しかった。)

 

レバニラ炒め

(レバーが棒状だった気がする。さっぱりしていておいしかった。)

 

スーパーチューハイ

(カットレモンが沈んでいる。レモンサワーは別にある。)

 

かた焼きそば

(モバイルオーダーの選択肢に単品が見当たらず餃子セットに。麺にもしっかりと味がついている。)

 

国産ハーブ鶏のよだれ鶏

(Hが選んだ。山椒がきいていておいしい。今書き出して気づいたがこれ以外すべて私が選んだ。はしゃぎ過ぎだった。先月餃子の満洲で初めて食事をしてその落ち着いた客層と店の明るさと餃子を気に入り、ひととおり中華料理は取り揃えられているしチャーハンは玄米入りだしおつまみはハーフサイズがあるしでメロメロになり、今日は友人と来たので取り分けて食べることができた。一気に網羅が進んだ。こんなに楽しいことはない。)

 

りんごジュース

(お団子頭のかわいらしいキャラクターのついたグラスに注がれていた。店の入口の冷蔵庫にはテイクアウト用の冷凍餃子の他にザーサイ、キムチ、メンマ、蒸し鶏、各種タレやドレッシングも売られていた。Hが会計をしている間に冷蔵庫に駆け寄ると、Kが「りんごジュースもありますよ」と指さして教えてくれた。)