1217-1223

12/17(木)
6:00起床。さくらラテを飲んで、フレンチトーストをつくって食べた。ラジオをつけると、山間部では雪が降っているらしい。真っ暗でわからないが、ひょっとしてこの辺も降っているんだろうか。家を出るまで時間があるのでオケの練習の録音を流しながら田中恒子「新しい住生活」を読む。

新しい住生活―住み方と収納・整理 (くらしの豊かさを求めて)

1984年の本だが、モノを置くスペースにも家賃が発生しているという主張はこんまりがしていたのと同じだな。関西弁の語り下ろしだということもあるが、非常に共感できる。モノを入れる家を買わされないように。モノを家に持ち込まされないように。  家を出て、出勤する電車内で田中恒子「あなたの住み方再発見」を読む。

 

 田中恒子はここ数日のわたしのアイドル。(お歳暮や結婚式の引き出物等、勝手に贈ってきて)「どういうつもりだ」「(そういう品々のことを)侵略者だと思っています。」「私の主人は私(なので主人という言葉を使わず夫という)(90年代初頭!)」田中さんうちの主人にも言ったってくださいよ、に対して「なんで私があなたの夫の面倒を見なあかんのですか」。しかも言いたい放題ではなく、けっこう筋が通っている。消費者教育をになう自分がどうあるべきか、という筋。

職場にて、弁当のおかずはかぶと豚ミンチの煮物。やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯はあさりとトマトと小松菜のうどん。辛ラーメンの粉の味。20:00、カロより配信された動画を観る。尾柳佳枝個展「ひらたい面」会場より、お客の「楽しかったこと」をきいて絵を描いていく。対面での実施が難しいため注文時に添えてもらったエピソードを動画内で共有し、ギャラリスト、作家、居合わせたお客で談話しながらの進行。このお客さんも注文していて、できあがった作品を持って大喜びしていて非常に雰囲気がよかった。筆の運び方に迷いはなく、一定のテンポで制作が進んでいく。そうめんの箱に描いてましたよね?の返答が「もう何も捨てたくない」だったことに絵描きでもないのに共感した。以前からお客の持ち物に絵を描くイベントをしていて、今回も自身の画集の余白に描いている。


12/18(金)
7:00起床。小松菜とウインナーのスープをつくって、黒糖ネオバターロールを食べた。今日は工房に楽器を調整に出すべく休みをとっている。家を出たのは9:00過ぎだったので通勤ラッシュも過ぎ、ガラガラだと見込んでいたが電車は人でいっぱいだった。時差出勤などでまだまだ出勤している人がいる様子。電車内で岸政彦「マンゴーと手榴弾」を読む。

マンゴーと手榴弾: 生活史の理論 (けいそうブックス)

理論的な話題で興味が薄らいだときに語りが引用されると一気に引き込まれる。語り手に関わらず。

10:00工房着、楽器を預ける。11:20、ガネーシュNの開店前の行列に並ぶ。4番目。11:35、オープン。まず3人だけ入店。入口で注文、支払い。ショーケースに副菜が5種類以上は並んでいて壮観。3人が完全に着席してから1組ずつ入店。試行錯誤が見て取れるオペレーションだった。ダルとゴアプロウンのあいがけ、マサラたまごを注文。副菜はゴボウのものとパパイヤのものが盛られていた。いつ来て何カレーを食べても軽くてさわやかな口当たり。いい香りでおいしい。

ガネーシュNを出て、昨日の個展を観にカロブックショップへ。画材が一緒に展示してある!同色に見えても品番の違う画材が盛られていて圧巻。作品はというと、油彩の部分は絵の具が盛り上がっててそういう意味では「ひらたい面」ではないよね、と話されていたとおりの迫力。画材の違いが楽しい。わたしも画集を購入し原画を描いていただくことに。用紙に配送先などを記載し、代金を支払って控えをもらう。作品ってこうやって買うんだなと購入に踏み切れた喜びを噛みしめた。

カロを出て、再び工房へ楽器をとりにいく。毛替え、弦の張り替え、扱いづらかったテールピースの取り替え。16:00すぎ帰宅、即湯船をはって入浴。外をウロウロして冷えたため。洗濯もする。

NHKFM「夜のプレイリスト」で高橋久美子andymoriの「ファンファーレと熱狂」を流しているのを聴きつつコーヒーをいれてクルミやドライいちじくをおやつに食べる。

ファンファーレと熱狂

クミコンの語りのおかげでandymoriをけっこう好きかもと思えた。若々しすぎて神々しい。スピッツハヤブサ」回の「放浪カモメはどこまでも」のAメロしかり、手数が多いとドラマーは興奮するらしい。途中、緊急地震速報が入る。伊豆諸島で地震。「えっ!伊豆ってどこ!」と叫びながら慌てて楽器ケースを寝かせた。アホすぎる。夕飯は練り天屋の練り天、トマトと小松菜の味噌汁、白飯。ラジオのニュースにて、大雪で数日間にわたり関越自動車道で立ち往生していた人達を近隣のホテルへ避難させ、車は自衛隊が退出させるという。感染症がなければもっと報道されたのではないかという驚きのニュース。


12/19(土)
7:45起床。コーヒーをいれて、黒糖ネオバターロールを食べた。出勤する電車の中で 坪内捻典「カバに会う」を読む。

カバに会う―日本全国河馬めぐり

作者は宮嶋康彦の一連の書籍によってカバにはまった歌人。ハッピーヒッポを食べる場面も出てくる。非常に気が合いそうだ。

職場にて、水曜に発熱して帰宅した後輩が陰性で、昨日は出てきていたことを知ってほっとする。やがて退勤。ドンキホーテへ寄ったがレジが込みすぎていてドン引き、ドラッグストアで牛乳、納豆、カミソリを買う。女性用のカミソリはグリップ部分がどピンクのものが多くげんなりする。セーラームーンSの変身スティックがこんな濃いピンクだった。ドンキに男性用のケツ毛トリマーがあったはず、これなら壊れにくそうだし黒色なのでは。と探してみたが防水ではなかったのでやめたのだった。

帰宅。昼食は豆腐ドリア。ホワイトソース部分は豆腐と卵とマヨネーズを混ぜたもので、鮭フレークとオクラとコーンとチーズをのせた。うまい。NHKFM「アニソンアカデミー」ゲストは小杉保夫で、この番組では珍しく知っている曲がたくさんかかる。「オラはにんきもの」の2番が聴けて嬉しい。

オラはにんきもの

ならはしみきの「しんのすけ」の多様さ。続く「ラジオマンジャック」の時はおおむね寝ていたが、赤坂泰彦がエンディングで「次回は大晦日の特番です、それまで、元気いっぱいじゃなくてもいいです、どうか無事でいてください」と言っていたのが印象に残った。風呂に入って日記を書いていると、片山杜秀が「クラシックの迷宮」で太田裕美「ザミルキーウェイエクスプレス」をかけていた。今年亡くなった作曲家の追悼回。筒美京平アイドルソング電子音楽を持ち込んでる!と片山少年は驚いたらしい。


12/20(日)
7:30起床。さくらラテを飲んで、黒糖ネオバターロールを食べた。落ち着かないので早々に家を出て京都へ。電車の連絡が悪いが、早く家を出過ぎてしまったので各駅停車の電車に乗り続けた。それにしたって電車内の人は少な目。車内で坪内捻典「カバに会う」、植本一子「家族最初の日」を読む。植本一子の日記のですます調の部分があまり好きになれない。

10:00過ぎ、誠光社着。文:梶谷いこ 写真:平野愛「恥ずかしい料理」発売に合わせた写真展が目的だった。展示されている写真は本に掲載されているのと同じ写真だが、「プリントだと情報量が違うよね」と店主の堀部さんが言うとおりの迫力があった。遠くに写っているものにも存在感がある。タイトルや料理写真のページに込められた意味も説明してもらえてよかった。やがて作者の梶谷さんも来られ、もうすぐ発売する制作日誌の表紙、カバーの話など聞かせてもらう。「新潮文庫のカバーはツルツルじゃないんですよ」「(私家版を制作するにあたり)ツルツル加工にするとカバーを折ってもらえないんですよね」

お昼は梶谷さんと隣のカフェでとった。熟成グアンチャーレと3種の茸のクリームパスタ(パン サラダ付)。グアンチャーレは豚トロの加工肉らしい。サラダには根菜も入っているし、食パンもいい香り。パスタをほおばると口の中があらゆるおいしさでいっぱいになった。咀嚼するのをためらうほど。店内に古書ダンデライオンの棚あり。その他にも多数棚があり、コミックキューなど案外サブカルだった。また行きたい。食事中は口をきかないという会食をはじめてした。慣れたらいけそう。

昼食後また誠光社に戻り、数時間買い物した。柳沢英輔「ベトナムの大地にゴングが響く」がフェア棚、音楽の棚、民族学の棚の3カ所に置かれていた。

ベトナムの大地にゴングが響く

「きみは赤ちゃん」の隣が

きみは赤ちゃん (文春文庫)

「わたしは赤ちゃん」。

私は赤ちゃん (岩波新書)

応答している。出会える棚で楽しかった。メモをいっぱいとった。

誠光社を出て、京阪三条ブックオフへ。せどり対策が進んでいるのか古い作品でも需要に合った値段がつけられるようになり、購入にいたることは少ない。ソフトバレエの「EARTH BORN」が1,000円。

EARTH BORN

80年代の邦楽は独立した棚がつくってあり、ネット出品中の札が貼られている。書籍コーナーではなつかしの「魔法の杖」を見つけた。鏡リュウジが関わっていたのか。

魔法の杖(新装版)

正月休みに実家に帰ったほうがいいですか、でパカッと開いたページには「今日が金曜日なら答えはイエスです」と書いてあった。

何も買わずブックオフを出て電車に乗る。やはり人は少ない。帰宅、風呂。夕飯は納豆、千切りキャベツ、大きなハムタマゴパン。ラジオのニュースにて、海外では新型コロナウイルスのワクチンを接種した人でアナフィラキシーショックを起こしている人がいるとの事。ツイッターにて、M-1グランプリを観戦している人多数。食後、日記を書く。


12/21(月)
6:00起床。朝食は黒糖ネオバターロール、千切りキャベツに卵を落として蒸したもの。白だしの味。家を出るまで時間があったのでオケの練習の録音を流しながら石岡丈昇「ローカルボクサーと貧困世界」を読む。

ローカルボクサーと貧困世界―マニラのボクシングジムにみる身体文化

ドミニカの野球、海外名門校にスポーツ推薦で入学するケニアの長距離ランナーについての先行研究をなぞる。まだマニラにつかない。そういえば駅伝のたびに留学生の高校をグーグルアースで訪ねる、ということをしている人をネットで見たな。都心にあったり田舎にあったり様々だが、草原の中にポツンとあったりすると趣きがあっていいらしい。ハリーポッターよりまだデカいくらいの本なので家で読み進めないと。

家を出て、通勤電車の中で宮入恭平ほか「発表会文化論」を読む。

発表会文化論: アマチュアの表現活動を問う (青弓社ライブラリー)

文化資本の差を習い事で埋めようとする現象について。大人の習い事については自己満足につきあった代償に高額の月謝を要求するビジネス、というような悪い印象が強いが鈴木智彦「ヤクザときどきピアノ」を読めば見方が変わるかも。

ヤクザときどきピアノ

動画で見た演奏が素晴らしかったことを覚えている。

職場にて、弁当のおかずは白身魚フライ、きんぴらごぼう、もみのり、さといもゆかり和え。昼休み、ニコニコ動画でチェリまほの第11話を見る。オープニング早々「見返すのつらい」「切ない」「町田啓太と赤楚衛二の演技力を堪能する回」と視聴済み2周目の人らのコメントがついている。見終えて気づいたが、演技力のコメントは物語の展開と芝居に圧倒されてつらい人向けにフィクションだと言い聞かせるものだ。ホラー映画「無垢の祈り」を見た後にラストに救いがなさすぎて恐ろしくなって泣き、BBゴローのネタ動画や映画の宣伝イベントでギターを持って歌っている動画、子役の出演CM動画(クックドゥのCMでぐっさんと食卓を囲んでいる)を探して見てやっと落ち着いたということがあった。

やがて退勤。帰宅、風呂。チェリまほの見逃し配信にはテレ東のフィギュアスケート名場面集動画「町田樹セレクション」のCMが挟まっているのだが、いつの間にか町田の肩書が「國學院大學助教」になっていたことに気づいたのが昼休み。で、夕飯の白菜と肉団子のスープを火にかけつつ調べているとフライパンを焦がしてしまう。煮えた白菜と肉団子を引き上げたものと、あさりチャーハンで夕食。

ラジオのニュースにて、ロンドンで新型コロナウイルスの変異種が拡大中。各国で渡航を制限するなどの動き。この調子だとますます影響が長引きそうだ。ウイルスが蔓延しだした当初から「落ち着いたらまた飲みにいきましょうよ」というのがうまく言えないままだ。もとから社交辞令が嫌いだということもある。そう声をかけられるのは、まあそう言うしかないよね、また会いましょうってことですねと受け止められる。NHKFM「ベストオブクラシック」はロータスカルテットのメンバーによるベートーヴェンの弦楽三重奏曲。四重奏じゃないとわかっているからか歯抜けに聞こえ、慣れない響き。


12/22(火)

7:45起床。コーヒーをいれて、黒糖ネオバターロールを食べた。昨日が冬至だったので、今日からまた日の出が早くなっていく。電車の人出が昨日とは全然違う。感染症対策でリモートワークをするのなら、出社日は月曜に設定しないほうがいいというのが週6出勤する者の見方。車内で田中恒子「住まいと子育て」を読む。

住まいと子育て (新日本新書)

厳密なもの言いをするところが好き。

職場にて、弁当は炊き込みご飯(きのこ、ゴボウ、うす揚げ)、さつま揚げ。20人くらいで対面会議を行った。司会進行の役員がマスクを顎まで下げていたので「上げてください」と注意。業務上人前で話す機会もたくさんあるだろうに、10ヶ月以上この感覚のままでいられるなんてことがあるのか?換気をしようとするが、窓の前に物が積んであって開けられない。わたしは出席していないが数日前、同規模で半日くらい会議をしていた時も換気をしていないのでは?コロナ一日目か。黙っていたら殺されるな。

帰宅、風呂。怒っているので脱衣しても寒くない。9mmの「VAMPIRE」をかけながらピーマンとししゃものスパゲッティを作って食べた。これはツジメシさんのレシピ。

VAMPIRE

9mmってベースは聞こえないしドラムは叩き過ぎてロールみたいになってるしリズム隊の聴き所がわからんバンドだと思う。「vampiregirl」の「悪夢まがいの現実の中で」で5拍子になっていることに気づく。リズム隊がいろいろやってるアルバム聴こう、とビーサンの「Unkown Moments」をかけた。岩見継吾の演奏を見たい。


12/23(水)

7:45起床。コーヒーをいれて、しょうがビスケットとクルミ、ドライいちじくを食べた。パンを買うのを忘れていて、ない。家を出て、電車の中で岸政彦「街の人生」を読む。

街の人生

職場にて、弁当のおかずはきんぴらごぼう、もみのり、さといもゆかり和え、ピーマン、ゆで卵。午後、社員が感染症対策で自宅待機をした日は有休なのか特別休暇なのか扱いがあやふやになっていることに気づき、後輩に「有休足りなかったら言ったら特別休暇になるかもよ」と情報を流す。

やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯は小松菜とギョニソの焼きうどん。オイスターソースの味。ラジオのニュースがいつの間にか終わっていて聞けず。精神衛生上聞かないようにしていたが、情勢が気になるようになってきたか。

夕食後、NHKFM青春アドベンチャー」。平裕奈の「会社いきたくな~い」というだるそうな小声がかわいい。いつもならすぐチャンネルを変えるところだが、イマジナリーフレンドのおばさん(梅沢昌代)がいい味を出していたこともあり聴き入る。原作は原田マハの「あの絵のまえで」より「檸檬」。NHKFMで放送されるラジオドラマでは、いつか津村記久子の「婚礼、祭礼、その他」をやっていたことがあり、主演の貫地谷しほりが良かったことを思い出す。シンガポールチキンライスと連なって出てくる作品。小説をラジオドラマ化することがたまにあり、あまり興味のない作家の印象が変わるので放送予定をチェックしてみるのもいいかも。

ツイッターにて、毎年おなじみの4℃の話題。詳細は調べていない。寝る前に岸政彦「街の人生」を読む。噛み吐き(チューイング)をしていた女性が、摂食障害自助グループに出入りしてだいぶ経ってはじめて噛み吐きをしている人を見つけたという話題。自傷行為をしてしまう人は各種方法を知らなくてもいわゆるリストカット等にたどり着くのかというのが10代のころから疑問だったが、飲み込めないというのはちょっと想像できる気がする。苦悩の果てに、いきつくところが同じなんじゃないか。