0506-0511

5/6(金)
わりとスッと起きられた。コーヒーをいれて、はちみつシナモントーストを食べた。ラジオからはジャズが流れている。今日もGW編成のままのようだ。

家を出て、通勤電車の中で『ちぇっく CHECK』Vol.8を読む。クオン発行のフリーペーパーは豪華で、千円代のリトルプレスと同じくらいの厚みがある。韓国の助成金を有効に使っている様子。

職場にて、全体朝礼があるかと思ったらなかった。感染症が蔓延してから、月イチの全体朝礼を時期によってやったりやらなかったり。決定権がどこにあるかや判断基準はあいまいで、前日に張り出される。内容以前の問題。本当にアホらしい。弁当のおかずはオクラ、ボイルいか、きのこの目玉焼き。昨年末に送られてきたお歳暮のシクラメンの様子を一週間ぶりに恐る恐る見に行く。なぜかピンピンしていた。連休中、休日出勤する社員はいても世話をする社員などいるはずがないのに不思議だ。下の方に枯れて黄色くなった葉っぱがあったので摘み取っておく。この葉っぱの養分でやりくりしたのだろうか。

やがて退勤。帰宅、風呂。夕飯は焼きそば。ボイルいかを食べるとつられて口の中を嚙みまくる。こだわり酒場のレモンサワーを飲みながらKさんのスペースを聞く。お題はフェチ描写について。Kさんと最終兵器彼女との出会い(立ち読み!)についての話題にさしかかった時、集合住宅においてこれはどうかというくらいの大声を出してしまった。その後ノーブラZINEの製本をして日記を書く。

5/7(土)

6時前に起きてまた日記を書く。コーヒーをいれて、昨日のおつまみの残りのナッツとチーズを食べる。

家を出て、通勤電車の中で『電柱鳥類学』を読む。

電柱鳥類学: スズメはどこに止まってる? (岩波科学ライブラリー)

静岡市のひばりブックスで買った本。まえがき、巻頭写真のキャプションから飛ばしている電線好きの鳥類研究者。

職場にて、隙を見てシャトレーゼのスコーンを食べる。ふわふわの食感で、思っていたのと違った。正午、退勤。電車に乗って肥後橋まで行くが、ブログ日記をアップしたかったので駅のホームの椅子で作業。1時間くらいチマチマスマホで改稿していた。14時頃カロブックショップ着。ノーブラZINEの納品。ずっと平台に置いてくださっていて(背表紙がない冊子だからというのもあるらしい)、イベントに持って行って売ったりしてくださっているのだから作家としても何か発信し続けた方がいいとは思うのだが、試行錯誤が一旦落ち着いて日々快適に過ごしているので特に発信したいことがない。近くに脱コルセット運動の本があったので購入。Oさんに紹介されながらもちゃんと調べていなかった韓国の運動。インプットしよう。整体の川崎智子さんの『お金の話』は見送り。昼食はカロのカレー。明るいオレンジ色のルーに茶色の玄米ご飯。窓から見える電線も、読んでいる本のおかげで違って見える。カロの店内も肥後橋界隈も、電車も連休中のせいかのんびりしていて帰りの電車内で首が痛くなるくらい眠った。帰宅してもまだ眠かったのでまだ明るいうちからベッドに入ると、ちょっとのつもりだったのにそのまま朝まで眠ってしまった。夕飯はなし。

5/8(日)

上記の顛末を経て6時前に起きて愕然とする。風呂、洗濯。コーヒーをいれて、クロワッサンを食べた。ホテルの朝食バイキングで食べたクロワッサンが忘れられずフジパンのリベイク商品を買ってみたが味が薄かった。探せばどこかで買えそうな気がするが、そんなにたくさんいらないしリベイク商品にこだわらず食べたい時にインストアベーカリーとかで買うのがいいか。食後、昨日するつもりだった楽器の練習。昼食ににらとカニカマのチャーハンを食べて家を出る。今日はアマオケの練習。

電車内では夜学舎『密鬱日記』を読んでいた。日記形式ではあるが、行動の記録というより思考の記録。終盤では何日も食洗機のことを考え続ける。こういうところが長く読めそうと感じるところかもしれない。

アマオケの練習中、冷房が入っていて足元が寒い。靴下とズボンの間の境目が寒い。またしまむらにレッグウォーマーでも見に行こうか。練習後、普段から連絡を取り合っている人らが建設的で気持ちのいい人過ぎて言えなかった、批判的、否定的、雑な思いをそのへんにいた別の人に吐露してめちゃくちゃすっきりした。自分に言葉を選ぶ余裕がなかった模様。自分の中でこういったことを言いやすい人と言いにくい人がいるというのは発見だった。

帰宅、風呂。思ったことを思ったまま人に言えてかなり元気。状況は何も変わっていないのに。夕食は味の素のギョーザ、いか、オクラ。食後、楽器の練習。その後、バンドキャンプでコンピレーションアルバム「ランデブー」を流す。「ランデブー」を複数のアーティストがカバーしたアルバム。MINAKEKKEが参加していて、何度か聞いているうちに曲を気に入った。逃避行自体がもとから好きかもしれない。そろそろ寝るかとベッドに入っても眠くならない。取り組んでいる曲が頭の中でジャンジャン流れる。

5/9(月)

昨晩はもう時計を見ないようにしてからやっと寝られた。コーヒーをいれて、トーストにクリームチーズをのせて食べた。

家を出て、通勤電車の中で『脱コルセット:到来した想像』を読む。

脱コルセット:到来した想像

打ち捨てられた化粧品の写真がショッキング。捨てるものがあるところが肝心なんだろう。一定期間「着飾り労働」に従事した者の反動。

職場にて、弁当のおかずはポテトサラダ、オクラ。おかずを作るのが面倒だったので余ったところには好物のもみのりを詰めた。午後、天候悪化により頭痛。タイガーバームで散らす。帰宅、風呂。夕飯は納豆ご飯、イカニラもやし炒め。食後、楽器の練習。マスタークラス動画を見て目先を変える。

その後、『脱コルセット』を読む。女性が社会構造の中で従事させられている「着飾り労働」。女性の顔のデフォルトは化粧をした顔、男性の顔のデフォルトはすっぴん。すっぴんでいながら、女性の見た目をジャッジする男性達。女性は制服、男性はスーツの職場。私の職場もそうだが、ここ数年の感染症対策の恩恵と言おうか、幸運なバグが起きている。ロッカー使用禁止→女性が制服に着替えられないので私服許可→私服の基準を定めようとする人がいない→オフィスカジュアルの域を出た格好で通勤する社員(私)を黙認 という流れ。よしとされる風潮を無視すると自由な恰好ができるという状態。オーケストラの演奏会のステージ上もそう。女性はドレス、男性は礼服という慣例があって、ブラウスにパンツで出演する女性がいる。私はパンプスもやめた。男性団員はというと、まばゆいライトの下で礼服のジャケットを脱ぐこともできず、汗だくで演奏している。

他人の見た目をジャッジすることについて。誰か友達の女の子を交際相手として紹介してくれと言われ、紹介できるような子はいませんと言うと「ブスばっかってこと?」とのたまった、学生時代のバイト先の男子大学生。紹介できない理由としては恋愛に淡泊な友人が多かったからだが、そんな尊大な人間を紹介できる友人などいない。高校の帰りに寄り道した新星堂ですれ違いざまに「ぶっさ」と言ってきた知らない男子高校生二人組。高校のクラスでかわいい女子ランキングを白昼堂々と作っていた男子。大学に徒歩で向かっている途中で追い抜きざま「かわいい!」「そうでもなくない?」と言ってきたやはり高校生二人組と、それをいつまでも覚えている私!当時は私もムカついて相手の見た目をジャッジしにかかってしまったわけだが、大した見た目でもないのにえらそうな口をきく男性のなんと多いことよ。

もう何を言われるのも嫌で他人の見た目に言及する人間に見つかりたくない。職場のロッカーでは女性社員の体型と美容の話に巻き込まれる。「ちょうどいい体型」うるせえ!「私運動しはじめたんやけど、若いからってなまけちゃだめよ」何故私に運動の習慣がないと思った?皆無だが。怒りのもっていき場がなく帰宅後「痩せてて若くておしゃれで髪の毛サラッサラで悪かったなクソボケ共がよ!」と自室で怒鳴る新人の日々。

自分の中では似たような話で、他人の演奏技術をジャッジする人間にもイライラすることが多い。新入団員の話題で「で、上手いんですか?その人は?」と言い放つなど。プロの演奏家に対してではなく、アマチュア団体の団員どうしでそんな言い方をする。誉めている人間に対しても嫌らしさを感じることがあって、尹雄大『さよなら、男社会』を読んで腑に落ちたのは権力(演奏技術は権力)に取り入ってインナーサークルに入ろうとしているという指摘。男がいそしむ権力すごろく、発言力集めゲーム、クラオタカードバトルに巻き込まれるのはこりごりだ!経験上女性が団体内の地盤固めに熱心になることは少ない。

5/10(火)

コーヒーをいれて、トーストを食べた。

京都のパン屋にシナモンロールならぬカルダモンロールがあって買って食べたというツイートを見たことを思い出しはちみつシナモントーストにオールスパイスもかけてみた。乙な味がした。乙な味はWeblio辞書によると「ちょっとした工夫が効いていて、感心するような好ましい味わいになっているさま。 ちょっとした珍味であり美味しいさま。」そうそうそれそれ。うまい!のちょっと下だが、別の評価軸が出てくる。

家を出ると、最近この時間によくすれ違うベリーピンク色のランドセルをしょった女の子が歩いてくる。私が小学生の頃も、集団登校をやりすごし、意思を持って一人で登校している子がいたことをなんとなく思い出す。ポケットに手を突っ込んで黙々と歩いていて、足取りはキビキビしている。通勤電車の中で『電柱鳥類学』を読む。

職場にて、弁当のおかずはオクラ、めかぶ、ポテトサラダ、さといもゆかり和え。

やがて退勤。スーパー1へ寄って豚肉、卵、くるみ食パン、牛乳、ニラ、長ネギ等買う。帰宅、風呂。夕飯は白飯、サワラの刺身、ポテトサラダ。NHKFM「ミュージックライン」のゲストはimase。SNS(と表現されているがTiktok)でバズったことが契機になったアーティストがちょくちょく出てくるようになった。meiyoはいわゆるバンドマンとしてのキャリアがその前にあったが、imaseはバズってからフル尺の楽曲制作を始めたらしい。岐阜の実家で生活、制作していて楽曲音源や配信ライブ映像に虫の音が入ってしまうのが悩み。新幹線で東京に出やすい岐阜市内か、名古屋に引っ越すことを考えているという。21歳。この現代的な感覚が、こうして書いておくくらいに印象的だった。食後から寝るまでの大部分の時間をツイッターに使う。

日が変わるくらいに匿名劇壇の作品「大暴力」がジャニーズのAぇ!groupの出演番組「THE GREATEST SHOW-NEN」に提供され、福谷氏が演出もしていることを知る。情報をキャッチしていながら観に行かなかった作品。匿名劇壇が上演した際の映像も公式ユーチューブチャンネルで投稿されていて視聴、久々にあの気まずい、後味の悪い感触(福谷氏は「ヤダ味」と表現していた)を味わう。番組動画も見て、「大暴力」でツイート検索するとファンの投稿がたくさん出てきた。小劇場ファンとは投稿の内容が違って面白かった。何度も映像を見たり、詳しい内容を書いたり、細かいポイントに注目したり。「しんどい」「今までで一番好き」と大喜びで福谷氏のnoteも熟読し、記事に設置された質問箱に長文感想、質問を送る人も。小劇場の作品がこんな感じで盛り上がっているのは新鮮だった。

5/11(水)
起きたら8時を過ぎていた。コーヒーだけ飲んで家を出る。

通勤電車の中で松本元・松沢哲郎『ぼくたちはこうして学者になった』を読んでいた。

ぼくたちはこうして学者になった: 脳・チンパンジー・人間 (岩波現代文庫)

70年代、松本氏がイカの飼育の第一人者となる場面。

職場にて、迷惑メールフォルダをチェックして不要なメールを消すときにセックスとか、陰茎関連の語彙(今は「彼女イカせてますか?」「ペニス増大サプリ」等)を目にするのがキツくなってきた。弁当のおかずはタラの西京焼き。ブラウンえのきを一緒に焼いたらブラウンえのき料理になった。香りが強い。

レギンスとソックスの間、くるぶしあたりを露出すると一日のどこかでかならずその部分が冷える。朝晩に冷えるか冷房にやられるかでこの季節ももうだめ。365日中1日も冷えない日がない。さようなら抜け感、そして肌見せ。

やがて退勤。折り畳み傘を見に商業施設に寄り道。曲がり手元かつワンタッチ、曲がり手元かつ男物の折り畳み傘はなかなかないようだ。帰宅、風呂。夕飯は成城石井シンガポール風焼きビーフン、いかニラもやしのスープ。食後ちょっと楽器を弾く。ユーチューブで海外の演奏講座動画を見ていると、演奏に入る前のカウントの取り方が英語でおしゃれ。中村佳穂がラジオで、英語のカウントは跳ねていて細かくカウントできるが日本語でカウントをとる(「いちとーにーとーさんとー」)と平たくなると言っていたことや、指揮者の先生が「イッ!チッ、トッ、オッ、ニッ!イッ、トッ、オッ」とカウントしていたことを思い出す。カウントのところだけ色々見たい。学生オケで中国人の先生に教わった時は中国語のカウントが新鮮で先生が帰った後に盛り上がったが、立体的だったかどうかは忘れてしまった。その後草間リチャード敬太のファンによる紹介記事、動画を数本見る。顔もいいし、間がいい。