0406-0412

4/6(木)
朝食、きゅうりトースト。昼食は仕出しの弁当。夕食、なし。

通勤電車の中では水野仁輔のカレーレシピ本を読んでいた。家にカレーリーフの鉢があるAさんに借りたもの。今はもう返したから手元になくて、ネットで検索して詳細を書こうとしたら同一著者による無数のカレー本が出てきて特定できなかった。本にはインドに数ヶ月滞在して家庭料理留学のようなことをしたというAさんの友人の手による付箋が貼られていて、レシピに補足されていて読み応えがあった。圧力鍋を利用して時間短縮、水は全量入れずに少し残しておき、水分の飛び具合を見て足す、など。

先週『ははとははの往復書簡』を手に取ったときの、表紙の山野アンダーソン陽子の字面に対する既視感はユニクロのフリーペーパー『Life Wear』の記事によるものだった。髪を乾かしながら読んだ。往復書簡では幼児だった息子が成長して子どもになっていた。工房の様子が写真で見られるのも得した気分。

4/7(金)

朝食、しらすトースト。昼食、カレー屋のダルバート。夕食、なし。
残業して帰り、風呂を優先すると夕食にたどり着けない。

通勤電車の中ではジェシカ・ピアス+マーク・ベコフ『犬だけの世界』を読んでいた。

犬だけの世界: 人類がいなくなった後の犬の生活

慎重な筆致なので入り込むのに時間がかかる。あっと驚くような事実を早々に開陳したりはしない。K(彼氏の実家の柴犬)はどのような犬生を過ごすのだろうか。飼い犬の潜在的な野生とはどういったものなのだろうか。

だろうかだろうかとタイピングしていると、学生の時にセックスアンドザシティのキャリーについて「『ナントカだろうか?』とかってカタカタ文章打って、夜になったら『今夜はパーティよ』とかって背中まるだしのドレス着て街に繰り出す」と人に話してちょっとウケたことを思い出した。その頃夜中にBSで再放送していることがあって、筋書きそっちのけで服装に衝撃を受けていた。

職場のフロア入り口の静脈認証システムの感度が悪くなったのか、登録しているのに何度も引っかかる社員多数。本当に時間の無駄。ピピッ ピピッ とはねつけられている音がフロアの中まで聞こえてくる。デスクの電話機のボタンで開場できることを教えてあげながら「これでドアの前にいるのが刃物持った人とかやったら終わりやけど」と言うと「終わるんやったらそれでもいい」とヘラヘラしている。5歳くらい年下の男性社員。まだ20代なのに身も心も消耗している。「おっ、じゃ積極的に迎え入れよか」と嬉しさを隠せない私だったがそこでその話は終わった。連携して役員室に誘導するところだったのに。しかし認証登録もしていない指をシステムのリーダーに何度も突っ込むような強盗に期待できることは少ない。
4/8(土)
朝食、きゅうりトースト。昼食、棒ラーメンでちゃんぽん麺。夕食、しらすスパゲッティ。

一日中寝ていた。寝ても寝てもまだ眠れる。しかし夢見がよくない。何かに追いかけられて走っていたり、もっと具体的なパターンだと仕事をしていたりする。風呂、夕食、就寝の日々だった今週はおあずけだった、ジャニーズジュニアの面々と動画越しの再会。

4/9(日)
朝食、レモンチーズトースト。昼食、山椒キーマとダルのカレープレート。夕食、今日のカヌレ

出先でわざわざ人にちょっと待ってもらってさっと買った「今日のカヌレ」、口に入れてポクポクやって何の感想も浮かばないうちに飲み込んでしまい感想が無。外と中に食感の差があるものが好みなのかもしれない。あと、お昼のカレーも感想に困る一皿だった。同行した人らもスプーンが止まりそうになっていた。味はいいのに、重さだろうか。分量だろうか。全部私の好みより甘かったのは確か。

Aさんの家に行って楽器を弾いて遊ぶ会。カナダにいたときに骨董市で買ったというパイレックスのマグカップになに茶かわからない、よい香りのお茶をいれてふるまってくださる。自分の想像できる範囲の外側にある、暮らしの豊かさに感嘆。招かれた3人で手みやげを買う時と、私がパイレックスがミルクガラスならファイヤーキングもミルクガラスなんでしょうか?などと質問している時、Hがいやに静か。スイーツと雑貨は自分の守備範囲の外、ということらしい。別に恐縮しなくてもいいのに、守備範囲が広すぎるとかえって知らないことやできないことが気まずいのだろうか。

4/10(月)
朝食、バナナトースト。昼食の弁当のおかずはハムエッグ、めかぶ。夕食は総菜コーナーのからあげにしそとみょうがとポン酢をかけて白米と食べた。

通勤電車の中ではパク・サンヨン『大都会の愛し方』を読んでいた。

大都会の愛し方 (となりの国のものがたり7)

ぐいぐい読ませる文体。

新学期が始まり、いよいよ電車はすし詰め。真新しい制服に身を包んだ高校生が体調不良で倒れる、こともできない程。腰が立たないのか座らせることもできず、快速で次の駅に着くまでの10分くらい、近くにいた女性が抱き抱える。非常ボタンを押したらどうなるかわかった。次はさっと手を伸ばして押せるはず。

定時退勤。薬味の買えるスーパーの開いている時間に滑り込むため。望み通りしそとみょうがをゲット。いちご、しょうが、にら、トマトなども買う。歯磨き粉が切れたのでそれも買う。外国の、高い、どぎつい味のするやつにしよう、と考えていたのにサンスターの中途半端な値段の中途半端にしか味のしない歯磨き粉を買ってしまった。1000円以上しても買うという気持ちを固めるには下調べが必要だった。売場で付加価値を方々から差し出されても結局どれにも乗っかることができない。

ラジオからシューマン交響曲2番が、その後浜田省吾が流れてきてブチ上がる。トマトのプラスチック容器のトマトキャラ部分を切り取ってオーブントースターで焼いて縮めて遊ぶ。そうそう、ほんの数週間前までこのように平日の夜を過ごしていた。これを取り戻す。

4/11(火)

朝食、コーンマヨトースト。昼食の弁当のおかずはにら玉、ツナとなすのポン酢炒め。夕食、豚キムチ
通勤電車の中では『大都会の愛し方』を読んでいた。連日同じ本を携えることは少ないが、これは今日も読みたかった。

4/12(水)

朝食、フレンチトースト。昼食の弁当はさわらとせりの炊き込みご飯、めかぶ。夕食、袋麺のミーゴレン。具はギョニソ、なす、ピーマン。カルディの袋麺のミーゴレンの具はこれで決まりだ。

通勤電車の中では東京スパイス番長『インドよ!』を読んでいた。

インドよ! (momo book)

この本は持ったときに軽い。この、ざらっとした1ページ1ページの紙が軽いんだと思う。こっちが主流になってほしい。古本になると、開いたときにかつて置いてあった部屋の匂いがするのがこのタイプのような気がする。

帰りの電車内、仕事帰りの疲れた乗客の中にまじってどこかへ繰りだそうとしている学生風の4人の男性がいる。ファッションスナップから抜け出てきたようで、少し目立っていた。「臭くなってもいいようにファブリーズめっちゃかけてきた」「早い」と静かにはしゃいでいて、それもまぶしかった。